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- 県土整備部建築住宅課 中山の園改築等工事設計業務 最優秀者に伊藤喜三郎建築研究所・三衡設計舎共同企業体
- 県土整備部建築住宅課は、中山の園改築等工事設計業務の委託者選定に向けて、簡易公募型プロポーザル方式で審査した結果、伊藤喜三郎建築研究所・三衡設計舎共同企業体(JⅤ)を最優秀者に特定した。今後、契約に向けた作業に入り、26年1月中旬ごろにも正式に契約を締結したい意向。25―26年度の2カ年で基本・実施設計をまとめる。
今回のプロポーザルには、同JⅤのほかに久慈設計が技術提案書を提出した。22日に設計者選定委員会(委員長・小野寺哲志県土整備部まちづくり担当技監)を開き、ヒアリングを含めた最終審査が行われ、同JⅤが最優秀者に特定された。
同JⅤの提案は、計画に対する理解度が高い上に、業務の実施方針や手法に対する配慮・工夫が行き届いており、全般的に優れた内容だったと高く評価された。特に、現在地における配置・施設計画について、計画エリア全体の一体的な利用が考慮されているとともに、入所者や職員の利用動線のほか、管理運営面の効率性にも十分に配慮されており、施設の将来も見据えた上でも的確に提案されていた点も評価された。
業務の履行期限は27年3月15日まで。
中山の園は、一戸町中山字軽井沢地内に位置。県が1979年に知的障がい者の総合援護施設として設置し、2006年度に県社会福祉事業団に運営を移管した。
施設全体の延べ床面積は2万1788・83平方㍍で、障害者支援施設、生活介護事業所、障害福祉サービス事業所、相談支援事業所で構成される。開設から40年以上が経過し、施設・設備の老朽化が進行。直近でも毎年のように施設や設備の修繕、改修、機器更新が行われている。
また、入所者の高齢化による心身の機能低下が進み、日常生活における介助の度合いが高まっているほか、複数の疾患を有し通院支援や服薬管理、特別食の提供などが必要になっている。高齢化により就労や生産活動が困難になった利用者や、精神科病院を退院した人への生活介護支援なども行っている。
新しい施設は、現在地を中心に整備するほか、県立一戸病院建物内(一戸町)と障害者支援施設みたけの杜隣接地(滝沢市)に一部を移転整備する。各施設の概要を見ると、現在地の施設は、延べ床面積1万2551・2平方㍍で、新築・大規模改修での対応となる。定員は120人で、地域移行を目指す人、若年の重度障がい者、強度行動障がいを有する人などが主な対象となる。
一戸病院建物内は大規模改修で対応する。施設の延べ床面積は1497・7平方㍍で、定員は30人。主な対象者は高齢障がい者等となっている。みたけの杜隣接地では、滝沢市穴口に延べ床面積2431・1平方㍍の施設を新築する。定員は40人で、高齢障がい者等を主な対象とする。
今回は、このうち新築(改築)に係る5施設が対象となる。現在地では、新居住棟C(想定延べ床面積2128・49平方㍍)、新居住棟D(同2069・09平方㍍)、活動棟(同1008・36平方㍍)、サービス棟(同670・78平方㍍)の4施設。さらに、みたけの杜隣接地に整備される新居住棟F(同2431・12平方㍍)の合わせて5施設が対象となっている。
現時点での予定工事費は約57億円(税込み)。25―26年度で基本・実施設計を行い、27―29年度の3カ年で建設工事を実施したいとしている。













