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- 県アスファルト合材協会 25年度は53万㌧を予測 上半期の製造数量は4.7%増の26万7000㌧に
- 県アスファルト合材協会(伊藤智仁会長)は、県内における25年度上半期のアスファルト合材の製造数量をまとめた。上半期の製造数量の合計は26万6821㌧で前年度同期比4・7%の増。県内全地域で前年度を上回っているが、同協会では「22~24年度とマイナスが続いたため、25年度は上向いているが、絶対的な製造数量が伸びているわけではない」と厳しい見方を示している。25年度の製造数量は約53万㌧と、前年度をわずかに上回る見通し。
地区別では「県央・県北」が12万3057㌧で3・1%増、「花北・胆磐」が11万6708㌧で3・9%増、「宮古・釜石・遠野」は2万7056㌧で17・5%増。
NEXCOが発注する高速道路の修繕工事向け出荷は、一時期よりも減少傾向にはあるが一定量の数量がある。国土交通省や県が発注する維持修繕工事は大幅な需要増にはつながらず、民間の立地企業の外構工事も遠野市のSMC以外は目立った動きがみられなかった。
下半期は引き続きNEXCOの東北自動車道、秋田自動車道の修繕工事に一定の需要が見込まれる。国土交通省では、国道46号盛岡西バイパスや国道4号北上拡幅などの供用に向けた舗装工事、奥州市や一戸町内の国道4号、三陸国道事務所が実施する宮古市内の電線共同溝、国道45号や三陸沿岸道路の維持補修など向けの需要が予想される。
県が発注する工事では、国道107号大石地区の復旧工事、農地整備や港湾、漁港整備に伴う舗装工事、花巻空港のエプロン工事などはあるが、国土強靱化関連予算は橋梁の維持修繕が中心であることから、合材需要には目立った動きがない。民間向けでは北上市や金ケ崎町の工業団地や物流施設、奥州市の江刺フロンティアパーク、再生可能エネルギーの外構や仮設道路に需要があるものの、総じて低水準にとどまる見込み。
25年度を通しての製造数量予測は約53万㌧で、前年度比2・1%増。当初の予想を1万㌧ほど上回る見通しであるが、低調な需要動向に大きな変化は見られない。
需要の減少と合わせて、原材料価格や各種コストの上昇が合材工場の経営を圧迫する要因となっている。ストレートアスファルトの価格は、このところ1㌧当たり11万~10万7000円前後と高止まりし、今後もこの水準から下がることは無いものとみられる。電力料金や骨材価格も値上げ要請が続いており、人件費に合わせて運賃も上昇の傾向にある。価格転嫁が必要な状況にあるが、同協会事務局では「各社ともコンプライアンスを徹底した上で、企業努力によって単価の引き上げに努めるしかない」としている。













