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2026年
4月27日(月)
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岩﨑等県土整備部長インタビュー ともに創り、守る我が県土 建設業の重要性など発信
 1日に県土整備部長に就任した岩﨑等氏は22日、建設専門紙による共同インタビューに応じ、本県の社会資本整備などに向けた今後の考え方を語った。岩﨑部長は「道路などのインフラは県民生活の土台として欠かせない」との認識を示し、「県民の皆さんに、インフラ整備や建設業の必要性・重要性を広く知っていただくため、情報発信に力を入れたい」とほほ笑む。
 ―県土整備部としての目標は。
 部のスローガンとして「ともに創り、守る我が県土『志を高く、前向きに』」を掲げている。職員には、変化を恐れずに挑戦するよう呼び掛けている。建設業界や地域の皆さんとの信頼関係は、平時だけではなく、災害時にも大きな力となる。日頃から多くの皆さんとの連携・協働を大切にしていきたい。
 ―東日本大震災対応などの復旧・復興が進められている。
 震災対応の最後のハード事業として、宮古市の閉伊川水門の整備を進めている。26年度の完成を目指し、仮締切の撤去や、水門本体の機械設備などの工事を着実に進めていく。
 19年台風第19号関連として、久慈市の小屋畑川河川改修事業では、新たな河道がおおむね完成し、現在は護岸工や橋梁上部工を進めている。
 大船渡市の林野火災への対応では、砂防堰堤5カ所の整備等に取り組んでいる。被災地の状況を踏まえ、26年度には大船渡市の小石浜の沢(6)も事業化したところだ。
 ―防災・減災、国土強靱化対策の成果は。
 16年台風第10号で甚大な被害を受けた岩泉町では、国道455号のかさ上げなどが完了した。小本川河川改修事業は発災から9年余りの歳月を経て、25年10月に完了した。
 24年台風第5号の際には、小本川などで進めてきた治水対策による水位低減効果が確認され、事業導入区間における家屋などの浸水被害を防ぐことができた。事前防災対策の重要性を示す代表的な事例として、国土交通省の予算関係資料でも紹介された。
 ―26年度当初予算などの状況は。
 26年度当初予算のうち、県土整備部の公共事業予算は約417億円で、前年度を5億円、1・3%上回った。当初予算、前年度補正予算を合わせた実行予算ベースでは約601億円となる。小本川河川改修事業などの完了に伴い事業費が減少している中にあっても、5カ年加速化対策と同水準の予算規模を確保できた。国などに対し、地域の声を伝えてきた成果だと捉えている。
 ―国土強靱化実施中期計画を踏まえ、今後、重点化を図る主な分野は。
 治水関係の主な取り組みとしては、小屋畑川の河川改修事業を引き続き推進する。22年8月豪雨で被災した馬淵川は、25年10月に県内初の特定都市河川に指定した。今後、関係機関と連携しながら、ハード対策を進めていく。
 災害に強い道路ネットワークの構築も重要だ。事業中の国道281号案内~戸呂町口工区や、国道340号和井内~押角工区などの道路改良を推進していく。国道340号八幡~五日市工区をはじめ、新たに事業化した箇所での取り組みも計画的に進めていく。このほか、下水道施設など、インフラの老朽化対策に取り組んでいく。
 ―県の構想路線である(仮称)久慈内陸道路、(仮称)大船渡内陸道路の取り組み状況は。
 (仮称)久慈内陸道路では、事業中の国道281号案内~戸呂町口工区において、25年10月にトンネル本体工事の契約を締結した。26年度はトンネル工事を着実に進めていく。優先区間として調査を進めてきた葛巻町内の区間のうち、(仮称)小屋瀬道路の事業化の検討を優先することを沿線市町村と情報共有した。現在は、詳細なルートの検討を進めているところだ。
 (仮称)大船渡内陸道路では、事業化した国道107号白石峠工区において、トンネルを含む道路詳細設計が完了している。26年度は用地補償を進めていく。
 ―国道343号笹ノ田地区の改良に向けた検討状況は。
 国道343号笹ノ田地区技術課題等検討協議会を設置し、これまでに4回開催した。有識者の意見や国の助言のもと、技術的課題や整備方針案の検討を進めている。技術的な難易度が高い地区となることから、引き続き調査の精度を高めていく。
 ―今後の建設投資額の確保に向けた取り組みは。
 建設業団体や市町村と連携し、地域課題の解消に向けて国に働き掛けていく。本県のインフラ整備はまだまだ必要。単に事業費ありきではなく、地域が描きたい将来像などを踏まえ、どういった対策を講じるべきかという観点に立ちながら、しっかり要望していきたい。
 ―担い手の確保・育成などへの取り組み方針は。
 いわて建設業みらいフォーラムを通じて、若者の入職促進の支援に取り組んでいく。26年度は、女性を含む誰もが働きやすい職場環境づくりに向けて、建設業以外の業種での取り組みの好事例を共有する研究会も開催したいと考えている。
 ―いわて建設業振興中期プラン2023の計画期間が最終年度を迎えた。
 現行のプランで掲げた指標での取り組み状況を総括していきたい。地域の建設業の将来を見据え、業界の皆さんと共に議論を深めていき、次期プランを策定していきたい。
 ―建設業界にメッセージを。
 建設業の役割や魅力を広く情報発信し、建設業のイメージアップを図っていきたい。建設業が若者・女性に選ばれる魅力的な産業となり、地域から期待される「県民の豊かで安全・安心な暮らしを創り、守る」という役割を将来にわたって果たしていけるよう、皆さんと共に頑張りたい。
  ◇   ◇
 芝浦工業大学大学院工学研究科修了後、建設省入省。22年国土交通省水管理・国土保全局防災課災害対策室長、24年県技監兼県土整備部河川港湾担当技監などを歴任。能登半島地震の際、同省の災害対策室長として対応に当たり、「建設業界の底力を感じた」ことが強く印象に残る。趣味はプロレス観戦で、「時間が合えば会場で応援している」。千葉県野田市出身の51歳。
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