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8月22日(土)
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東北地方整備局小島局長が就任会見 震災伝承と事前防災を推進 地域を結ぶ基盤整備に力
 今月7日付で東北地方整備局長に就任した小島優氏は19日、仙台市内の同局内で就任記者会見を開いた。小島局長は、震災伝承や事前防災、地域間を結ぶインフラの整備、建設産業の担い手確保などに注力していくとともに、「地域の皆さまの理解と協力が不可欠」とし、地域や建設業界との対話を重ねながら、東北の安全・安心や発展を支えていく考えだ。
 小島局長は、愛知県出身で、東北大学への進学を機に仙台で4年間を過ごし、1992年に建設省に入省した。河川行政を中心に、防災や危機管理などに携わってきた。東北での勤務は約35年ぶりで、「こうして東北で仕事をさせていただく機会を得たことは、大変ありがたく、うれしい」と話す。
 東北の印象については、地域の広さに加え、山地や盆地、沿岸部など変化に富んだ地形を挙げる。都市や集落が広い範囲に点在し、それぞれが固有の歴史や文化、産業を育んでいる。「地域を空間的に結び付けていくインフラは非常に大事」との認識を示し、各地域の特色を生かしながら安全性や利便性を高めていく考えを強調した。
 東日本大震災から15年の節目を迎える中、これまで進めてきた復旧・復興事業にも触れた。復興道路や復興支援道路、河川、港湾などの整備は、地域に着実な効果をもたらしていると評価。「復旧・復興がここまで進んできたことは、携わってきた皆さまの並々ならぬ尽力によるもの」とし、関係者に感謝の気持ちを表した。
 一方、福島県を中心に、今も復興の途上にある地域が残る。「これからの5年間は、残された課題を解決していくために極めて重要な段階」と捉え、地域に寄り添いながら、必要なインフラの整備を含めて復興を力強く支援していく。
 震災から年月が経過し、当時の状況を知らない世代も増えている。「当時の経験や教訓が風化しないようにしなければならない」と語り、関係機関や地域が力を合わせ、震災の記憶や教訓を次の世代に引き継いでいく考えを示した。
 事前防災に関しては、気候変動に伴う豪雨の激甚化や頻発化、大規模地震などへの備えに重きを置く。「災害の発生を抑えることはできないが、被害を少しでも減らすことはできる」とし、防災・減災、国土強靱化のためのインフラ整備を着実に進める方針だ。
 インフラの整備に必要な予算を巡っては、資材価格や労務費が上昇する中、従来と同じ予算額では実施できる事業量が減ってしまうと指摘。事業量減少に危機感を示しながら、物価の動きを適切に反映した予算を安定して確保することが重要だとした。
 「行政側も事業の必要性や整備による効果を分かりやすく説明する必要がある」とも。「インフラの重要性を地域の方々にきちんと訴え、理解していただくことが大変重要」と語り、積極的な情報発信に取り組む姿勢を示す。
 建設産業界については、日常のインフラ整備に加え、災害時の応急対応や除雪などを通じ、地域の安全・安心を最前線で支えていると評価。「皆さまが献身的に、使命感を持って取り組んでいることに、改めて感謝を申し上げたい」と敬意を表した。
 東北では人口減少が全国より早く進んでおり、将来の担い手確保は差し迫った課題となっている。「人材をどう確保するかは非常に大きな課題」とし、建設業界と意見を交わしながら取り組みを進める考えだ。
 若い世代に建設産業を選んでもらうには、働き方の改善や生産性の向上、適切な処遇の確保に加え、仕事の魅力や社会的な役割を広く伝える必要がある。
 「建設産業は、構造物を造るだけの仕事ではない。災害から命と暮らしを守り、人や地域を結び、東北の未来を支える仕事でもある。仕事に夢があり、将来があるということを分かっていただくことが大事」と力を込め、建設産業の役割や将来性を若い世代に伝えられるよう、行政と業界が一緒になって取り組んでいく考えだ。
 就任に当たり、局内の幹部には「情報発信とコミュニケーションをやっていきましょう」と呼び掛けたという。「関係者の皆さまとコミュニケーションを取りながらやっていく」と語り、現場の声を大切にする姿勢を示した。行政、建設業界、地域が同じ方向を向き、対話と連携を力に、東北の安全・安心と新たな可能性を次の世代へつないでいく。
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