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2018年
9月24日(月)
10:53

コラム集

●つむじ風 9月21日
 今年度の全国労働衛生週間が10月1日から7日まで「こころとからだの健康づくり、みんなで進める働き方改革」をスローガンに実施される。前年に引き続き、スローガンには「働き方改革」が盛り込まれており、過重労働の防止が今年も重要なキーワードとなっている▼本県では17年7月、復旧・復興工事における過重労働の解消を目指す「いわてリアス宣言」が採択されるなど、労働衛生の推進に向けた先進的な取り組みが講じられている。一日も早い復興に向けて工事を進めるとともに、過重労働の防止を両立させるという困難な命題に取り組んでいる企業も多いことだろう▼9月は全国労働衛生週間の準備期間に当たり、過重労働による健康障害防止やメンタルヘルス対策の推進などが、重点的な実施事項として挙げられている。この二つの課題への対応は不可分であり、適切なメンタルヘルスケアは労働者の健康保持にとどまらず、現場の安全と生産性の向上にもつながると思われる。事業所トップ自らが、メンタルヘルスケアに関与する姿勢が求められるところだ。
●つむじ風 9月20日
 宮古市が防災まちづくりの核として、JR宮古駅の南側に整備を進めてきた中心市街地拠点施設「イーストピアみやこ」が完成した。東日本大震災からの復興や、にぎわい創出に向けたシンボルの一つと言えるだろう▼同施設は市役所本庁舎や保健センター、市民交流センターで構成される。施設構造は鉄骨造6階建て、延べ床面積は1万3817・20平方㍍。施設内に入ると、太陽の明るさや木のぬくもり、風通しの良さを感じる。宮古駅南北をつなぐ自由通路(クロスデッキ)も設け、2階レベルで接続した▼1階には震災記憶の伝承スペースがある。大津波の歴史などを展示し、災害への備えを形にしている。他にも施設内には災害対策本部室、一時避難者の受け入れ機能、防災備蓄倉庫、太陽光発電・自家発電などの機能を配置しており、防災上の機能を強化した▼全国的に大規模な自然災害が頻発する中、防災まちづくりの重要性を改めて実感している。イーストピアみやこを活用し、災害に強い地域に―。津波の記憶を忘れない、まちの拠点となってほしい。
●つむじ風 9月19日
 パスカルの義兄ペリエが大気圧変化の実験に成功し、パスカルが大気圧の存在を実証できたのが、370年前のきょう。その後、高気圧、低気圧、台風など、気圧の単位でパスカルが使われるようになった▼今年の台風1号は1月3日。1951年からの統計史上3番目に早い。6月29日に発生した台風7号は、西日本や北日本に豪雨をもたらし、「平成30年7月豪雨」と命名。西日本を中心に河川の氾濫や浸水害、土砂災害が発生し、死者数が200人を超える甚大な災害となった▼気象庁がまとめた今年の台風発生数は11日現在で23。統計史上での最多は年間39(1967年)、最少は2010年の14。平年値(1981~2010年までの30年平均)を見ると、発生数は年間25・6、接近数は11・4、上陸数は2・7となっている▼台風に関しては、「非常に強い」「猛烈な」「大型」「超大型」という表現が近年増しているような気がする。現場では、集中豪雨や突風、雷にも注意が必要。情報収集ばかりでなく五感でも、変化や発生の可能性を見逃してはならない。
●つむじ風 9月14日
 県建設業協会が主催する「重機オペレーター技能競技大会」の第1回大会が8月下旬、盛岡市内で開かれた。協会13支部から推薦されたオペレーターが、日頃の業務の中で培った技能を競い合った▼ICT活用工事が導入される中にあっても、長年培った技能の重要性を再認識し、熟練技能者にスポットを当てることなどを目的に開かれた。向井田岳副会長は「ICTの導入によりオペレーターの技能が不要になるわけではない。むしろその役割は増すと思う」と展望し、技能継承の重要性を説く▼東日本大震災の道路啓開においては、オペレーターの経験や土地勘が大いに生かされていた。全国各地で多発する災害の現場においても、地元企業の社員らによる献身的な復旧作業が行われていることだろう▼ICT活用工事の導入期とあって、新しい技術に目が向きがちであるが、現場は「熟練の技能かICT建機か」の単純な二択ではない。「熟練の技能もICT建機も」あるいは「熟練の技能でICT建機を」と、ICT活用工事のベースにも常に技能があると思われる。
●つむじ風 9月13日
 北海道胆振東部地震から1週間が経過した。大規模停電も解消されつつあるが、まだ食料品や物資の不足など市民生活に支障があるようだ。秋の行楽シーズンを控え、観光地への影響も心配されている▼東日本大震災でもライフラインが寸断され、各地で断水や停電が発生した。停電も辛かったが、生活する上で水道水は欠かせない。給水車では食事分や飲み水は手に入っても、トイレにまで使用できない。マンションが林立する都市部ではなおさらで、阪神・淡路大震災でもトイレの確保が問題になったという▼「循環のみち下水道賞」の今年度のグランプリに、岐阜県恵那市の「誰もが利用できるマンホールトイレに向けて」が輝いた。同市では防災対策として、避難所の小学校にマンホールトイレを整備。だた住民に運用のノウハウがないため、イベントで実際に利用するなど、広く周知に努めている▼さらには防災学習会や総合防災訓練などでも設置体験を実施しているとか。訓練などにも積極的に活用することで、地域の防災力の強化にもつながるはずだ。
●つむじ風 9月12日
 県建設業協会北上支部青年部会(木戸口幸弘部会長)は6日、県立黒沢尻工業高土木科3年生の就職希望者29人を対象に模擬面接を実施。今回で8回目となり、何度も取材しているが、張り詰めた雰囲気での模擬面接は、取材する側も緊張する▼生徒らとは、何度か取材で顔を合わせており、直接話したことも。何気ない会話の中でも「しっかりしている」との印象を持っている。模擬面接前の生徒に、「緊張してないんじゃない」などと話し掛けた際は、笑顔だったのだが…。模擬面接では、終始緊張していた▼志望動機、長所・短所、学生時代に取り組んだことなど、想定した質問に答えるのは当然のこと。今では、ネットで検索すれば、面接の模範解答なるものが出てくるだろう。大切なことは、自分の言葉で思いを伝えること。青年部会員らも、そのことを生徒らに伝えようとしていた▼16日から、新規高校卒業者の企業選考が始まるとともに、採用内定も始まる。緊張する中で、どれだけ思いを伝えることができるか。自ら選んだ進路が実現することを願っている。
●つむじ風 9月11日
 震災の復旧・復興工事が各分野で最終段階を迎えつつある沿岸被災地。工事の完了時期も差し迫る中、改めて現場での安全管理の徹底が求められている▼先週は、南三陸国道事務所と、釜石労働基準監督署合同による安全講習会が開かれ、企業の統括安全衛生責任者などが労災対策などの情報を共有。現場の危険有害要因や、事故防止に向けた作業方法を確認した▼会では、事務所側が安全対策の留意点について説明。その中で、先月15日の降雨により工事用道路の路肩が崩落し、道路下に土砂が流入、民地が浸水した事案を示していた。対策として、工事途中の仮設排水の確認や、法面の侵食防止措置などを要請。さらに、「長期休工となる場合は、大雨などに対応できる体制を事前に確保しておくことも必要」と、呼び掛けていた▼台風や地震などによる被害が増えているだけに、自然災害への備えは重要度を増しているように思う。大雨などを想定した災害対応も視野に入れながら、急ピッチで進む工事の変化に応じた安全対策を図っていくことが必要だろう。
●つむじ風 9月10日
 きょう10日は、下水道の日。本紙にも県内の汚水処理事業の状況を掲載している。今年度は取材していて、公共下水道の全体計画について見直した結果、変更前と変更後を比較すると、だいぶ処理面積、人口、汚水量が縮小している印象を受けた。中には、変更前から3分の1程度にまで縮小した処理区の事例も見られた▼背景には、やはり計画当初の段階で想定したほど開発が進まず、人口が減少している状況が大きい。今後の展開として、農業集落排水事業で整備した管路などとつないで、公共下水道のエリアに組み入れるケースが見られる。当初は公共下水道の整備を計画していたエリアに関しては、合併処理浄化槽での対応が検討されている。いずれも、効率的な管理に向けてのものとなる▼人口減少が避けられない中で、効率化は必要となってくるものの一つだろう。全体量を少しでも減らさずに済むような取り組みも当然必要だが、全体量が減る中であっても、いかに質を落とさずに維持、さらには向上させていくか。今後、大きなテーマとなる分野は多い。
●つむじ風 9月7日
 大阪府北部地震、西日本豪雨、台風21号…。さらには6日の午前3時頃には北海道南部で最大震度7の大きな地震。慣用句的に言われる「災害列島」が実感される1年。昨冬の寒波や「災害級の猛暑」も加えれば、常に国内のどこかで災害が発生していると言っても過言ではないような気がする▼北海道での地震の報道を見ても、朝から地元企業と思われる重機が応急対応に当たっている様子がうかがえた。地方の中小建設企業は危機管理産業として、今後その社会的役割が一層増すものと思われる。その中でも現場で実際に作業に当たるオペレーターや技能工、作業員などの重要性が高まることは間違いないだろう▼それでは地方建設企業を維持するために、どのような施策が必要か。ここ数年は「限界工事量」などの議論も盛んになっているが、単純に事業量だけを論点にしても意味があるとは思えない。災害時に必要になる技能を維持しながら、インフラの老朽化対策、国土強靱化、人口減少への対応など、事業の質の部分で議論を深めていくことが必要と思われる。
●つむじ風 9月6日
 先ごろ、国道340号宮古岩泉間整備促進期成同盟会(会長・山本正德宮古市長)による県への要望活動を取材した。山本会長は、同道路で整備中の押角トンネルの早期完成をはじめ、トンネル前後の未整備区間の早期事業化・整備促進を要望。県土整備部の八重樫弘明部長に要望書を手渡した▼要望内容は、①押角トンネルの早期完成②宮古市和井内~押角トンネル間の事業化および整備促進③岩泉町落合~押角トンネル間の事業化および整備促進―3点。同盟会からは「幾分かでも事業化できないか。将来、良い道路になっていくという希望につなげられる」との声も▼八重樫部長は「歩みを止めずに、押角トンネル以降の改良についても休むことなく取り組んでいきたい」とし、地域との認識を共有。このほか、要望を継続してきた点に対し、謝意を示していた▼本県における課題の一つは、国道340号の難所の解消だ。実際に走行しなければ分からない危険がある。切れ目なく地域から声を上げ続け、少しずつであっても県政に反映させていくことが大切だろう。
●つむじ風 9月5日
 2019年度予算の各省庁からの概算要求が締め切られた。5年連続で概算要求の総額が100兆円を超え、当初予算で初めて100兆円を超える可能性も出てきた▼その中で、国土交通・厚生労働の両省は、建設業の人材確保・育成に多角的に取り組むため、必要経費を概算要求に盛り込んだ。両省では、人材確保と人材育成、魅力ある職場づくり│の三点をポイントに挙げている▼昨年10月、厚生労働省は労働市場分析レポートを発表した。建設業での若年労働者の高い離職率について、労働時間の多さや完全週休2日制導入の低さ(16年時点)を挙げ、他産業と比べ建設業の雇用管理面に課題が見られることが一因になっていると推測している▼他産業と比べ高齢化が進行している建設業。将来を見据え建設業を支える担い手、特に若者や女性の入職・定着が急務となっている。入職と定着という課題を解決するための共通するキーワードの一つは「魅力ある職場づくり」だろう。誰が入職し、定着するのか。将来を担う者にとっての魅力であることを忘れてはならない。
●つむじ風 9月4日
 先月末、取材で盛岡市から陸前高田市へ向かうため、東北自動車道を走っていると、釜石自動車道が事故により通行止めとの情報が。報道では、江刺田瀬インターチェンジ(IC)│宮守IC間で、正面衝突事故が発生していたそうだ。改めて安全運転を心掛けていきたい▼釜石自動車道で宮守ICまで行くつもりだったが、断念。久しぶりに住田町内の津付道路を通ってみようと、奥州市の水沢ICで下り、住田経由で、陸前高田市に向かうルートを取った▼国道397号の津付道路は、津付ダムの付替国道として計画。震災以後は復興支援道路となり、ダム整備の中止後も建設を継続し、約10年の歳月を経て14年10月に供用を開始した。津付道路から東側へ続く改良工事も、本線部分が17年内に完成。現在は、快適な交通が確保されている▼国道397号のみならず、内陸と沿岸を結ぶ道路ネットワークの構築は、今後も本県にとって重要な課題となるはず。港の利用促進、震災からの復興を支えるためにも、安全安心なルートの確保に向けた取り組みが必要だろう。
●つむじ風 9月3日
 県で進める奥州市江刺、北上市の国道107号梁川~口内工区は、(仮称)梁川トンネルが貫通し、覆工コンクリートも進捗。トンネル工事自体は終盤を迎えつつあるが、工区全体の施工は、トンネル内の舗装や設備工事、トンネル前後の改良や舗装も発注となり、盛んと作業が進む▼現段階で、バイパス部に係る全5工事が発注済みの状況。県では、工区内の近接個所で複数工事が同時進行することによる労働災害や公衆災害の防止、工事の円滑な推進などを目的に、工事推進協議会を組織している▼協議会は7月に組織され、梁川~口内工区に係る工事の発注者や受注者で構成。本会議を月1回行っているほか、安全パトロールの実施、必要に応じて臨時会議や受注者会議も催すこととしている▼先日には第2回会議が開かれ、各工事の進捗状況や今後の見通しを報告し合うなどした。梁川~口内工区は、18年度中の供用開始が目指され、スケジュールは決して余裕のあるものではないようだ。協議会の果たす役割は大きいと思われ、無事故で順調な施工が願われる。
●つむじ風 8月31日
 県の公契約条例である「県が締結する契約に関する条例」に基づく特定公契約の賃金支払い状況を見ると、調査対象となった工事10件の賃金支払い月の1時間当たり賃金は、元請けが最低額1163円、最高額1225円。下請けが最低額875円、最高額3193円となった▼いずれも県の最低賃金をクリアしており、社会保険の未加入も無かったようだ。もっとも下請けの最低額875円は、どの工種であれ設計労務単価とは相当の開きが見られる。国交省が提唱する「新3K」を単なるスローガンで終わらせないためにも、県には発注者としての適切な対応を期待する▼賃金条項などについてはもう少し慎重な議論が必要と思われるが、条例の目指す先にあるものは「県契約を通じた適正な労働条件の確保、事業者が行う持続可能で活力ある地域経済の振興と社会的な価値の向上に資する取り組みの促進を図り、県民の福祉の増進に資すること」。公契約を通じて県民福祉と企業価値の向上が実現できるよう、低入札対策など発注段階からの工夫も求められるところだ。
●つむじ風 8月30日
 文部科学省は、公立学校施設の耐震改修状況についてのフォローアップ調査の結果をまとめた。それによると、全国で耐震性のない建物(小中学校)は978棟となり、耐震化率は99・2%に達した。本県の耐震化率は99・0%で、耐震性のない建物は残り15棟だ▼一方で吊り天井などの落下防止対策については、591棟が未実施。対策実施率は98・2%となっている。本県の場合は対策未実施が31棟あり、千葉、愛知、山口に次いで4番目に多い。対策実施率は94・3%で、下から4番目となっている▼大阪北部地震では、プールの目隠しのために設置されたブロック塀が倒壊し、通学途中の女児が死亡。これを受け全国の自治体では、学校施設のブロック塀の緊急点検のほか、撤去に向けた作業が進められている▼さらには猛暑が続く中、エアコン設置を進めている自治体もある。そのほか照明器具やテレビ台、窓・ドアなど、施設内の設備への対応もこれから。児童・生徒が一日の大半を過ごすだけでなく、有事の際の避難場所となるだけに、万全な対策が求められる。
●つむじ風 8月29日
 花巻労働基準監督署は、7月に管内企業を対象とした熱中症に関する自主点検を実施。その結果を公表した。回答数は282事業場で、うち建設業は127。質問は6項目だった▼建設業では、「JIS規格に適合した暑さ指数計によるWBGT値の測定」が44・1%。「1時間に1回、休憩を取るためのアナウンスを行っているか」が57・5%と、二つの項目が特に低かった。全項目を実施している事業場は35だった▼同監督署では、「1時間に1回~」については、こまめな水分と塩分(ミネラル)補給のため、組織的な対応を求めるとともに、確実に補給したことを確認するまでの対応が必要と考えている。単なる「呼び掛けはしましたよ」という対応だけでは、不十分ということだろう▼「暑さ寒さも彼岸まで」は、これまでの習慣を表した慣用句。近年の気象状況を見ていると、少しずつズレが生じる可能性もある。過ごしやすい日々に体が慣れてしまえば、これまでの暑さを忘れてしまうのが身体の不思議。暑さ寒さも彼岸「過ぎ」まで油断してはならない。
●つむじ風 8月28日
 新たな市役所庁舎の整備を目指す釜石市。新庁舎建設に係る基本計画と基本設計は今月上旬、プロポーザル方式により公告され、業務の委託後は事業の具体化が図られていくことになる▼建設場所は、旧釜石小学校跡地で、敷地面積は約1万2000平方㍍。現在の第1~5庁舎と教育センター、保健福祉部を集約した総合庁舎とすることを想定し、延べ床面積としては約7500平方㍍を見込んでいる▼新庁舎の基本理念は、「復興のシンボルとして釜石らしいまちづくりの拠点となる庁舎」。市では復興を先導するフロントプロジェクトとして、①商業とにぎわいの拠点づくり②行政機能の再構築③魚河岸地区のにぎわいづくり│の三つを展開。新庁舎の整備は②として3プロジェクトのうち、最後の工事着手に向け準備が進められる▼計画スケジュールでは設計策定後、工事は19年度下旬から21年度までを予定。工事費は、約43億円を見込む。震災からの復興はもちろん、その後の発展を支える市政の中核施設となるだけに、災害に強く利便性の高い庁舎になればと思う。
●つむじ風 8月27日
 先週は二つの台風が、西日本を中心に大きな被害をもたらした。県内でも宮古で記録的短時間大雨を観測。加えて、本県を含め全国的に台風に伴う湿った暖気の影響などによる猛烈な暑さとなった。今週末からは9月に入るが、厳しい残暑が続くことも考えられる▼暑さは、冷静な判断を失わせる部分もある。熱中症もそうした冷静に判断できないことが発生の起因となる側面があるだろう▼人間の脳は、暑さによる不快さと気分がイライラするのと、同じような感覚に捉えてしまうとされる。日々仕事をしていれば、イライラする場面もあるだろうが、夏場においては通常なら冷静に対応できるのに、暑さが少しのイライラを助長させてしまうことが多いのかもしれない▼当然ながらイライラは、仕事の効率性を下げ、大きな失敗につながってしまいかねない。そうした際、エアコンなどの効いた涼しい個所に移動すると、冷静になれるケースもあるようだ。体調管理などの面でも涼しい個所にいることは有用であり、さまざま工夫を凝らしながら残暑を乗り切りたい。
●つむじ風 8月24日
 7月末、建設業の労働災害が前年同月を下回った。ここ数カ月は前年比1割強の増加で推移しており、冬期間の低温と降雪を背景とした転倒災害の大幅増により件数の高止まりが懸念されていたが、微減ながら1月以来の前年比減。このまま下半期も労災減を継続したい▼一方で、死亡労働災害は依然として多発傾向。4月以降落ち着きを見せていたが、一転して7月には2人が死亡。年間の死亡者数累計は前年同月から倍増の6人となり、15~17年の年間死亡者数累計に迫る勢いとなっている▼死亡労働災害の多発を受けて、建設業労働災害防止協会県支部は8月上旬、安全指導者研修会を緊急で開催。年度後半に1度実施することが通例であるが、安全衛生を取り巻く最新情勢など情報共有し、県内全域に水平展開を図ることを目指して実施した▼価格や工期などが厳しい条件下にあっても、安全を蔑ろにする現場は無いだろう。それでも慣れや気の緩みが省略行動を生み、重大な事故につながる。これから工事が本格化する時期、改めて現場ごとの注意喚起を。
●つむじ風 8月23日
 南建設㈱(本社・軽米町、南勉代表取締役社長)が高校生らを対象に開いた現場見学会を取材した。三陸沿岸道路「洋野階上道路」の一部を施工する堤沢地区道路改良工事だ。生徒たちは、スケール感に驚きを示しながら、建設業で働いてみたいという思いを深めたようだった▼同社は今回の現場で、測量から設計・施工計画、施工、検査までの一連の流れについて、自社所有のICT重機・機材を用い、ICT技術を活用している。工程全体でのICT技術の活用は同社初となり、現場代理人や新技術の担当者らも手応えを感じているようだ▼見学会には、家族が同社で働いているという生徒の姿も。その生徒は「父が南建設で働いている。建設業への興味もあり、今は南建設で働きたいと思う」と笑顔で話し、精悍(せいかん)な目で将来を見つめたのが印象深い▼同社の職員からは、若者による新技術の活用への期待の声も聞かれた。日々進化する建設技術を捉えながら、若者が踏み出せる場を積極的に提供し、「見える化」に力を入れることも大切だろう。
●つむじ風 8月22日
 「マンガでわかる!国土管理~カンタとリコの訪問記」。国土交通省は、国土管理の取り組みを伝えるため、職員手作りのマンガを作成。主人公のカンタとリコが全国を訪れ、持続可能な国土の利用・管理をしている取り組み事例から、課題解決の方向性を学んでいく▼1作目は、兵庫県丹波市の取り組み事例を紹介。淡い色使いと親しみやすい絵で、課題と解決の方向性を示している。土地の視点からの課題では「災害復旧に際しては、被災前と異なる土地利用とする視点も検討することが必要」と指摘▼マンガは、国土審議会計画推進部会国土管理専門委員会の2018年とりまとめに掲載された事例を紹介予定。その中には、本県大船渡市越喜来地区の浦浜・泊まちづくり委員会の取り組みも。東日本大震災で被災した低地の土地利用のあり方を、「自ら考え」取り組んだ事例が掲載されている▼とりまとめに掲載されたのは全国各地の39事例。取り組みのステップや仕組み・体制は、そのまま導入できないまでも、持続可能な地域に向け参考になるのではないだろうか。
●つむじ風 8月21日
 19日に開かれた、釜石鵜住居復興スタジアムの完成式典では、記念試合などが行われ、満席のスタンドから歓声が上がっていた。この盛り上がりが、来年のラグビーW杯の成功につながればと思う▼スタジアムのスタートを宣言した、釜石高校2年の洞口留伊さんは、震災当時、鵜住居小学校の3年生。宣言の中で、被災した同小の跡地に建てられたスタジアムを、「離れ離れになってしまった友達と、また会える大切な場所」としつつ、「今、私がしなければならないことは、支援してくれた日本中、世界中の方々に感謝の思いを伝えること」と、語っていた▼洞口さんは中学2年時に、2015年のラグビーW杯イングランド大会を現地で観戦。「スタジアムの雰囲気と、その迫力に圧倒された」という。釜石で行われる試合でも、同様の感動を世界に伝えてほしい▼今後は仮設スタンドの整備や、周辺では三陸沿岸道路などの開通も控えている。ラグビーの魅力と、被災地の復興の姿を国内外に発信するためにも、大会の成功に向け、整備を着実に進めていきたい。
●つむじ風 8月20日
 先日、関東方面へ東北道を利用して移動した途中、道の駅村田へ立ち寄った。高速道路からの一時退出を可能とする「賢い料金」の試行対象となっている道の駅の一つで、これまで訪れる機会の少なかった個所へ足を運ぶ機会となった▼東北では、本県の八戸道九戸ICと道の駅おりつめ、福島の磐越道猪苗代磐梯高原ICと道の駅猪苗代も対象。ETC2・0搭載車を対象に、道の駅に立ち寄り、1時間以内に降りたICから順方向に再進入した場合、目的地まで高速道路を降りずに利用した場合と同じ料金に調整するものとなっている▼休憩や買い物、食事、周辺の交通観光情報の入手など、道の駅が提供する多様なサービスを利用可能。道の駅においても、広域的な利用者増加による地域活性化が期待できるとしている▼「賢い料金」のシステムがなければ、立ち寄る機会がなかったかもしれない道の駅を訪れることができた。地域活性化の面で考慮すれば、時間や乗り降りするICの在り方など、検証の必要な余地があるようにも思われる。今後の展開が期待される。
●つむじ風 8月17日
 山間の道路を走行していると、注意喚起の電光掲示板などに「動物の飛び出し注意」と掲示されているのをよく見かける。個人的にも先日、深夜の時間帯に走行していたなら、急に動物が飛び出してきて接触してしまった。動物の方は走り去っていき、けが人などもなかったが、車は走れはしたものの大破し、多額の修理費を要した▼山間では、施工でも生物と隣り合わせの作業となる。熊が近寄ってこないよう熊鈴を常備している現場も多いことだろうし、ほかにもヘビ、スズメバチなど危険な生物が多くいる。蚊やダニなど病原菌を媒介する生物も危険なものとなる▼お盆明けとなり、東北地方は秋を感じる時期ともいわれる。秋を感じ始める時期とはいえ暑さの厳しい日も、まだ多くあると予想される▼熱中症、生物類による現場への悪影響ともに、夏季特有のものと言える。夏季特有の状況に加え、お盆明けで久々の仕事で心身ともまだエンジンがかかり切らない人もいると思われ、さまざまな危険の芽がはらんでいる。十分注意して作業に当たりたい。
●つむじ風 8月10日
 「復興需要終了後の公共事業費は、震災前と同水準になる」と言われる。県営建設工事の発注状況(普通会計、随意契約含む)から震災前の数字を見ていくと、10年度の発注金額は450億8400万円。その直前の08~09年度は、550億円台だった▼発注件数は大ロット化の影響もあり、実は震災前の方が現在よりも多い。発注金額が最も少なかった10年度の1728件は、17年度の1282件を2割以上上回っており、それ以前は2000件以上が発注されていた▼「震災前と同水準」を正確に言えば「精一杯がんばって『震災前と同水準』を維持したい」。一方で、県の次期総合計画の中で「社会基盤」を一つの政策分野に挙げていることを見ても、社会資本整備は県政の重点課題であることが分かる▼公共事業は総量で語られる性格を持っているが、今後は質の面に力点を置いた議論を深めていく必要がある。本県の課題解決に当たって求められる社会資本のあり方を紐解くことで、事業費も明らかになり、適正な発注ロットや件数も見えてくるのではないか。
●つむじ風 8月9日
 普段、何気なく通過している橋梁やトンネル。トンネル点検の現場見学会を取材した際、内側に多くの補修跡が見られた。地下水が浸み出している個所も多々ある。危険性はないのだろうが、素人目で見ると少し怖さを感じる▼暑さ、寒さを繰り返す中で、何十年も使い続けていれば補修の一つや二つは当然のことなのだろう。道路構造物を長く使い続けるためには、適切な維持管理が必要になる▼県道路メンテナンス会議は、17年度の道路構造物の点検状況や18年度の点検計画などを決めた。17年度の点検結果によると、4007橋のうち早期措置段階の判定区分Ⅲは288橋、緊急措置段階の判定区分Ⅳは3橋だった▼判定区分Ⅲ以上の割合は約7・3%で、東北全体の8・4%よりも少なかった。トンネルの結果でも、判定区分Ⅲ以上の割合は東北を下回った。ただ本県は有数の積雪寒冷地。今後どのような速さで劣化が進行するか分からない。18年度で1巡目の点検を終える。国民の安全・安心の確保のため、計画に基づき着実に補修・更新を実施してほしい。
●つむじ風 8月8日
 平昌オリンピック・パラリンピックから半年が経過した。スノーボードやスキージャンプなど、本県ゆかりの選手が活躍。改めて、スノースポーツの魅力が広まったのではないだろうか▼観光庁は1日、「スノーリゾート地域の活性化に向けたアクションプログラム2018」を公表。大きく▽国内外からのスノーリゾートへの誘客への取り組み▽スキー場の経営に関する課題への対応│に分け、具体的な施策を掲げている▼深刻なのは、日本人のスノースポーツ人口だろう。ピーク時は、1998年に1800万人だったが、2016年には580万人と3割も減少している。スキー場経営に関しては、施設の老朽化対応やスキー場内外の安全確保、年間を通した事業継続などが課題となっている▼2022年には、北京で冬季オリンピック・パラリンピックが開かれる。4年に一度の祭典に向け、アスリートたちは県内外で今もトレーニングを重ねているだろう。本県ゆかりの選手の活躍を願うとともに、選手ゆかりの地が四季を通し魅力ある場所になることを期待したい。
●つむじ風 8月7日
 釜石市鵜住居町に先月31日完成した、復興スタジアム。2019年ラグビーW杯の国内12会場で唯一新設される、震災被災地のスタジアムだけに、世界からも関心を集めるはず。施設を通し、被災地の復興の現状を発信してほしいと思う▼完成した施設を取材したが、メーンスタンド上部から見る天然芝のグラウンドは、やはり爽快な眺めで、他の報道関係者もしきりに写真に収めていた。青々とした芝生には、高さ17㍍のラグビーポールも良く映え、メーンスタンドを覆う反り上がった白い大屋根は、未来への「羽ばたき」を感じさせた▼19日の完成イベントでは、オープニングマッチとして「新日鐵釜石OB│神戸製鋼OB」、「釜石シーウェイブスRFC│ヤマハ発動機ジュビロ」を予定。他のセレモニーとともに、W杯の成功に向け大きな盛り上がりとなりそうだ▼建設場所は、東日本大震災で被災した鵜住居小学校、釜石東中学校の跡地で、スタジアムは震災の教訓を次世代へ伝える場にもなる。多くの市民に親しまれ、市の防災と復興のシンボルになればと思う。
●つむじ風 8月6日
 「読者のみなまさ、今週もどぞうよろくしお願い申しげあます」。前文は、数カ所間違った打ち込みをしているが、一文字一文字を確認して読まず、文字全体を景色のように読み取り、これまでの経験など脳に記憶されていた言葉に変換することで、あまり違和感なく読めてしまう。「タイポグリセミア現象」と言われる▼富山の老舗菓子店では、この現象を利用した広告戦略を実施した。併せて菓子の改良を行い、その改良した点についてクイズで答える企画も実施したところ、大ヒットの売り上げとなった▼全体だけで捉えたことにより、中身の入念な確認を怠ってしまい間違えたという経験は、誰でもあることだろう。しっかり見直したつもりでも、他の人に見てもらった際には間違いを指摘されることがあったりするものだ▼工事現場においては、全体を見れば一見大丈夫そうでも、一つひとつ入念に確認してみて不備が見つかる可能性も考えられる。不備は労働災害や品質低下などにもつながりかねないもので、しっかり細かな部分にまで目を配ることが重要だろう。
●つむじ風 8月2日
 軽米町は、中心部の複合拠点施設となる(仮称)かるまい交流駅の整備へ、詳細設計を進めている。18年度中に設計をまとめ、19年度に工事用車両の進入に必要な町道拡幅に着手する予定だ。20年度から本体の建築工事に入り、駐車場の整備などを含め、全体として23年度の整備完了を目指している▼施設構造は鉄筋コンクリート造2階建て、延べ床面積は約4000平方㍍の予定。1階には移動式客席300人分を備える大ホールのほか、会議室や交流スペースを設ける。2階には図書館やトレーニングルームを配置する。特色としては、町内に赤れんがを用いた建物が古くから残っていることを踏まえ、軽米をイメージできるような赤れんが風の外観とする▼同町は、男子バレーボールを題材とした漫画「ハイキュー!!」の作者のゆかりの地でもある。同町では、漫画で興味を持った若者を呼び込もうと、施設を生かし、何らかの企画展示も考えているそうだ▼課題の一つは、施設の維持管理。にぎわいの中核施設として活用し続けるためにも、地域のアイデアが鍵になる。
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