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2021年
3月4日(木)
11:19

コラム集

●つむじ風 3月4日
 盛岡市の代表的な歴史的建造物の一つである「紺屋町番屋」。市は、同施設の再生に着手する。耐震改修工事を実施した後、体験・交流施設として活用する▼利活用に係る公募型プロポーザルを実施した結果、(合)ほっぷステップ(岩渕公二代表社員)を最終提案者に選定。同社の提案内容によると、活用の基本理念・方針は「交流・体験で、歴史と景観を次世代へ!街角オアシス『紺屋町ばんやカフェ』」▼1階は交流スペースとし、番屋展示コーナーを設置するほか、カフェや盛岡駄菓子・さき織り製品の販売。2階は体験スペースで、機織りや手芸などの体験工房を設置。平日は障がい者の就労の場として活用するという。順調にいけば、耐震工事完成後の11月ごろにオープンする予定▼盛岡市では鉈屋町の町家や紺屋町番屋など歴史的建造物の利活用のほか、木伏緑地のにぎわい施設、新盛岡バスセンター、mоnaka(もなか)といった賑わい創出に向けた新たなプロジェクトも動き出している。これに舟運などもからめて、コロナ後の交流人口の拡大につなげたい。
●つむじ風 3月3日
 県立花巻農業高等学校環境科学科2年生は、県建設業協会花巻支部(菅原陽一支部長)の協力で「先輩と語る会」を実施した。同校を卒業した若手技術者9人が、後輩に仕事の内容や職場の様子などを伝えた▼同校では、新型コロナウイルスの影響でインターンシップが中止になった。同科では建設業に就職希望の生徒が多いことから、建設業のことを知る機会を設けたいとの思いで、同支部に企画を提案し実現した▼生徒らの希望をもとに1グループ当たり4~5人の対話形式で行われた。伝え方は9人それぞれ。会社のパンフレット、図面、言葉のみ…。ちらっと見えた先輩のメモには、仕事の内容や建設業の魅力・PRなどが、言葉を選んで記されており、「良い面だけをアピールするのではなく、実情を伝えたかった」と話す▼後輩に伝える教え子の姿に、先生が「あいつ変わったなぁ」と目を細めていたのが印象的だった。先輩にとっても、現場に配属され無我夢中だった当時を振り返り、建設業とは、仕事とは、自らと向き合うきっかけになったのではないだろうか。
●つむじ風 3月2日
 震災で被災した市役所庁舎の再建整備を進める陸前高田市。施設は今月の完成を予定。5月6日から新庁舎で業務を開始することも決まり、再建事業は供用に向け大詰めを迎えている▼新庁舎は、同市高田町の旧高田小学校跡地に建設。敷地内には庁舎棟と車庫・倉庫棟、資材倉庫棟の3棟が整備される。うち、庁舎棟の規模は、鉄筋コンクリート造(免震構造)地上7階建ての、延べ床面積5919平方㍍。現地では完成まで最終段階となった新庁舎が、海側に中心市街地を見守る形でそびえ立っている▼震災以降、仮設で設置された現在のプレハブ庁舎は、新庁舎供用後、21年度で解体される計画。来年度当初予算案には、解体に係る工事費が盛り込まれた。跡地については、民間事業者に活用してもらうことなども視野に、市の活性化につながるよう検討していく方針だ▼仮設から10年を経て、いよいよ本設となる同市の行政拠点。復興整備が節目を迎える中で、新庁舎の下、市の産業・観光振興など新たなまちづくりを支える施策を展開してほしいと思う。
●つむじ風 3月1日
 県内の各高校は、卒業式のシーズンを迎えている。新型コロナウイルス感染症の影響の中で日々の学習などに励み、進路選択を考えなければならず大変だったと想像する▼工業系の高校では、2級土木施工管理技術検定試験(学科)に受験した一関工高土木科3年生が18年度以来の全員合格となったのをはじめ、同試験で高い合格率となった高校がほかにも多かったようだ。工業系の高校間で切磋琢磨して取り組んでいるようで、その表れだろう▼好成績を収める県内の工高生だが、土木施工管理技術検定試験(学科)は、次年度から問題が難しい見通しと聞く。同様に土木系学科で学ぶ生徒にとって難関となる測量士や測量士補の試験では近年、ドローンや3Dスキャナなどに関する問題も出題されるなど、学校側でも対応が難しくなってきているようだ▼業界では、講師派遣や資材の提供などで支援してきたが、優秀な工高生の輩出を継続するため、ほかにも協力、支援できることがある気がする。学校側と連携して、地元建設企業への就職を促す流れにもつなげたい。
●つむじ風 2月26日
 県建設業協会盛岡支部が、盛岡工業高等学校の土木科と建築・デザイン科の2年生を対象に実施している「合同就職説明会」。支部会員企業による企業説明や卒業生からのスピーチなどを通して、地元の建設企業で働くことの意義やメリットなどを紹介している▼この取り組みは14年度のスタートで、今年が7回目。技術者や技能者の高齢化が進行し、建設現場における技術・技能の断絶が懸念される中、支部会員企業の雇用拡大と担い手確保を目指して毎年開かれている▼説明会では参加企業がブースを設けて、企業概要や施工実績、福利厚生や社員教育への取り組みなどを紹介するほか、企業が求める人物像や必要な資格などをアドバイス。生徒たちが将来の進路を意識し、学びへの意欲を高める機会を提供している▼迎え入れる企業の側にとっても、自社をPRし、生徒たちの志向や意思を知るだけではなく、他社の取り組みや若者に向き合う姿勢を感じる場にもなっているようだ。年々進化するブースの設え方やプレゼンの様子を見ても、それが伝わってくる。
●つむじ風 2月25日
 県沿岸広域振興局土木部宮古土木センターが先ごろ実施した摂待水門、閉伊川水門の各現場見学会。参加した地域住民らは、復旧・復興工事の進ちょく状況やスケール感を肌で感じていた。普段は近づけない現場となっていることから、工事状況をカメラで収める住民の姿も多く見られた▼同土木センターは、東日本大震災からの復旧・復興事業として、宮古市の摂待川や閉伊川、山田町の大沢川などで水門・防潮堤の整備を進めている。現在では、水門の柱が立ち上がるなど、ほぼ完成形をイメージできる状況だ▼見学会で印象的だったのは、説明の分かりやすさ。例えば、水門本体工で複数層に分けてコンクリートを打設している点や、工場で製作された扉体を完成品の状態で起重機船を用いて搬入している点―などが挙げられる。基礎工事が全体の工程に影響を与えることなども説明した。住民らは、工事に対する理解を深めたのではないか▼県内各地で進められている事業は、地域の理解が不可欠。説明の積み重ねは、より良い地域づくりの基礎になるのだろう。
●つむじ風 2月24日
 大槌町は、仮設商店街として役目を終えた「福幸きらり商店街」跡地の利活用に向け、このほど2回目となる検討委員会を開催。アンケートなどによる町民からの活用策について協議した▼跡地は、同町大槌第23地割字沢山に位置し、面積は約1万6800平方㍍。三陸沿岸道路の大槌インターチェンジから、中心市街地にアクセスする主要道沿いで、学校、大型商業施設にも近接。今後のまちづくりに大きな役割を果たすことが期待されている▼会ではアンケート結果として、子ども公園や企業誘致用地、郷土芸能伝承施設などをはじめ、レストラン、ボルダリング場、音楽ホールといった、公園利用から商業、運動、文化芸能施設まで多種多様な提案が報告され、関心の高さがうかがえた。提案では、いくつかの機能を併せ持つ複合型のものが多かったという▼域内外の人が集える場として、町全体の中で跡地をどのように位置付け、にぎわいをつくっていくかという視点も重要だろう。多様な意見を参考に、立地条件を十二分に生かした事業を展開してほしいと思う。
●つむじ風 2月22日
 県が整備を進める一関市大東町の国道343号渋民バイパスは、3月の供用に向け着々と施工が進捗する。主要構造物のトンネルは完成し、橋梁は橋面の舗装を進め3月初めの完成予定。道路部は、バイパス部分の舗装、現道拡幅部や取付部の改良舗装が進む▼主要構造物では、トンネルの銘板を大原中の生徒2人、橋梁の銘板を勝部修一関市長と大東小の児童3人が揮毫(きごう)した。児童、生徒らにとって良い思い出になったに違いない▼橋銘板を披露した席上で勝部市長は、「橋一つを造るにも多くの方々の協力が必要で、みんなで協力して一つのものが出来ていくことも心に刻んでほしい」と児童に呼び掛け。事業を所管する県南広域振興局土木部一関土木センターの小野寺淳所長は、「さまざまな取り組みを通して、子どもたちに建設業へ興味を持ってほしい」と願っていた▼多くの人が携わって一つの物を造り上げていくのは、建設業の大きな魅力の一つ。公共事業や建設業に関する各種イベントが、子どもたちの心に残るものになっていってほしく思う。
●つむじ風 2月19日
 13日の地震には驚いた。本県では一関市と矢巾町で震度5弱を記録。公共土木施設の大規模な被害はなかったものの、停電や建物被害が発生した。長く強い揺れに、東日本大震災を思い出した人も多かったのではないか▼思い出すと言えば、10年から11年の年末年始にかけても豪雪があり、各地で交通麻痺を引き起こすなどの被害をもたらした。当時からオペレーターの減少と高齢化、機械の老朽化など、企業の体力低下が懸念されており、除雪体制の維持が問題になっていた▼今冬の大雪に伴い除雪を担当する企業の負担が増加し、契約中の工事にも支障を来していることから、県建設業協会では県に対して弾力的な工期の延長などを要望。県側は柔軟な対応を図る考えを示した▼建協では昨年9月、少雪時における最低補償などの制度の構築を要望している。向井田岳会長はこの二つの問題について「表裏一体」と話す。除雪体制を取り巻く状況は10年前よりも悪くなっているかもしれない。災害時への対応も含め、業界が抱える課題を改めて考えさせられる地震だった。
●つむじ風 2月18日
 新型コロナウイルスの国内での接種が17日から始まった。医療従事者から接種し、高齢者、基礎疾患がある人-と、徐々に対象範囲を広げていく。学校での集団接種も行われなくなった中で、16歳以上の全国民が対象。なかなかスムーズにはいかないだろうが、新型コロナ克服への第一歩と前向きに捉えたい▼新型コロナの感染拡大により、国内に漂う閉塞感。さらには「新型コロナの後遺症」「飲食業や観光業の打撃は深刻」「ワクチンの副反応」等々、連日連夜のコロナ報道。感染しないよう1人ひとりが注意を怠らないことは重要だが、こう畳み掛けられると、さすがに気が滅入る。世の中には、希望の持てる話題はないのか▼自分自身としては、感染が鎮静化した後、まずは開通した復興道路・復興支援道路を利用して、沿岸地域を巡りたい。先日、三陸沿岸道路の開通部を通ったが、想像以上に目的地が近く感じた▼まるで市町村の垣根は取り払われたかのよう。各地域の魅力発信が重要になるとともに、交流人口の拡大へ県域を越えた連携が必要になると思った。
●つむじ風 2月17日
 昨年4月から一部の計算資源の利用を前倒し、新型コロナウイルスに対する研究を進めてきたスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」。2019年に運用を終えた「京(けい)」の後継機。21年度の本格稼働予定を、3月9日に早め共用開始する▼前倒しで進めてきた研究の成果は、コロナウイルス感染症に関する飛沫の飛散シミュレーションとして、どのように飛散しているのかを映像化。目に見えない飛沫を見える化し、実体をイメージできるようにした功績は大きい▼硬派なイメージを持つ富岳。その運用を担う計算科学研究センターのHPに、見学会などで受けたスーパーコンピューターなどへの疑問に回答。その中に「自分の代わりにテストで速く問題を解いてほしい」に対し、「スパコンを使えるくらい勉強したら、テストも100点だと思います(笑)」とユニークなものも▼まずは、新型コロナウイルスの研究・対策への活用が第一だろう。ただ昨今の激甚化・頻発化している自然災害を踏まえると、防災・減災の面でも活用し、その性能を発揮してほしい。
●つむじ風 2月16日
 13日深夜に福島県沖で発生した地震により、宮城、福島両県では最大震度6強を観測。本県も大きな揺れに襲われた。東日本大震災を思い起こした人も多かったはず。地震への備えに、改めて気を引き締めていきたい▼今回の地震で津波は起きなかったが、強い揺れは各地に被害をもたらした。東北を中心に負傷者が出ているほか、住宅被害や停電、断水も発生。鉄道、高速道路にも影響が出た。気象庁からは、1週間程度は同等の地震が発生する可能性も指摘されている。土砂災害や雪崩、落雪などの危険性も高まっていることから、注意が必要だ▼本紙では震災から10年を迎えるに当たり、県内被災市町村長へのインタビューを企画。このうち野田武則釜石市長は、震災の教訓として「これくらいの揺れなら大丈夫」という、正常性バイアスにとらわれることを懸念。「自分の命を守るため、常に前向きに学び続ける姿勢が大切」と訴えていた▼復興事業は10年が節目になっても、災害への備えに節目はない。今回の地震を、今後予想される巨大地震への警鐘にしたい。
●つむじ風 2月13日
 真冬日が続くなど低温に見舞われ、例年以上の降雪量となっている今冬。ただ、雪の降らない日が数日続けば、連日のように出動している除雪を担当する業者の活躍などで、幹線道路などは雪がだいぶなくなり、走行しやすい状態となる▼路面が見えた際に走行していて感じるのが、穴ぼこやひび割れ、舗装面が剥げたようになっている個所の多さ。路面の凍結や低温などが要因となっているのだろう。地域差もあるのだろうが、例年より多い印象を受ける▼現時点でもひび割れなどが確認できるが、気温が暖かくなり雪解けが進んだ後には、路面が損傷している個所が、さらに多く認められる可能性もある。国の第3次補正で、舗装修繕関係の予算が多く確保されたとも聞くが、安全・安心な走行に向け、着実な舗装修繕が求められる▼県では、昨年10月から舗装工(修繕工)として切削オーバーレイ工もICT活用工事の対象となった。舗装工事のICT活用には、さまざま課題もあるようだ。円滑な施工に向けて、十分に検証などした上で運用してほしいと思う。
●つむじ風 2月12日
 県立盛岡工業高等学校土木科3年の橋梁調査班の生徒7人は、県・コンサルと協働で実施した橋梁点検の結果を県に報告した。生徒は県土整備部の中平善伸部長らに点検調書を提出し、健全性診断の結果を報告した▼生徒が点検した橋梁は、雫石町、矢巾町内の5橋。健全性診断の結果、3橋は早期の措置が必要と報告していた▼生徒代表で点検調書を提出した瀧沢一翔(かずは)さんに話を伺うと、「橋梁点検車に乗るのが楽しかった。こんなに橋がぼろぼろになっているとは分からなかった」と話した。「生徒7人がいる中で、健全性診断の結果に違いが出ることなどに、橋梁点検の難しさを感じた」とも▼中平部長は「将来的に人工知能が健全性を評価する時代が来るかもしれないが、人の目のセンサーが無駄になるわけではない」とし、土木技術者の知識・経験が社会で役立つことを呼び掛けていた。県が県内の工業高校と協働で実施している橋梁点検は、担い手の確保・育成を推進していく上での重要な取り組みだ。将来を担う若者のまなざしは、県土の未来を見ている。
●つむじ風 2月10日
 近年、東日本大震災における地震・津波の被害に加え、豪雨や大雪、竜巻などの災害が多発している。さらに、大地震の後には付随して、火山の噴火などが起こるというデータもあるという▼首相官邸のホームページの「防災の手引き」の中に「雪害」というものが設けられている。その中で、▽除雪中の事故▽車による雪道での事故▽歩行中の雪道での事故▽雪のレジャーでの事故▽雪崩による事故―の五つのケースで雪害を説明している▼厳寒期や春先に発生しやすく、最大で時速200㌔ものスピードに達する雪崩。その危険個所は、全国で約2万カ所以上とも。主な前兆現象として雪庇や巻きだれ、スノーボール、クラック、雪しわのほか、元の地形が分からないほど平らに雪が積もり、斜面が平らになっている場所も要注意という▼今冬は、県南部を中心に記録的な大雪となっている。雪崩に対する正しい理解を深め、防災意識を持つことが重要となっている。まずは、危険個所を把握するとともに、「なだれ注意報」などの気象情報が出ていないかチェックしたい。
●つむじ風 2月9日
 県内の内陸と沿岸を結ぶ幹線道路として、重要な役割を担う国道107号。沿線自治体からは安全な交通の確保や物流の円滑化に向け、峠部などの改良整備が求められている▼県では昨年度、管内107号の優先改良区間を大船渡市と住田町境の白石峠区間に絞り、現在、区間2400㍍について整備方針を検討している。峠部の107号には白石トンネルがあるが、新しいトンネルの設置や別ルートでの改良なども含め、どのような整備が望ましいか調査を進めている▼昨日も大船渡へ向かう途中、白石トンネルを通ったがトンネル点検のため片側通行になっており、大型トラックなど通行車両で列をなしていた。沿線の物流を担う107号は、峠部を含め非常に交通量が多い。地域振興を支える道路ネットワークの充実は、地元にとって大きな課題となっている▼県では調査結果を基に、改良方法について関係機関などと協議していく方針だ。財源の確保も検討していかねばならないが、107号は沿線住民にとって生命線となるだけに、改良に向け着実な進展を望みたい。
●つむじ風 2月8日
 娘たちが、ピアノを習い始めた。長く続けさせるには自らの意志で習いたいと思うことが大事と考えていたが、保育園でピアノに触れ合う日々を過ごし、家族も楽器が趣味で身近に楽器があり親しんでいたのもあったのか、自然に弾きたいと考えてくれるようになったようだ▼身近にあることがきっかけになるのは、職業選択でも同様の側面があるように感じる。建設業に就いた労働者、建設業に就きたいと考えている学生も、両親をはじめ身近な人が、建設業に従事していたことを理由に挙げる場合が多い。周囲の人たちを建設業への入職を促すような取り組みは、担い手確保へ有用なことだろう▼以前、とある講演で自分の子どもらに同じ職業に就きたいと思ってもらうため、家で仕事の愚痴などを、あまり話さないことが大事と指摘していた。確かに、親が愚痴をこぼす職業に子どもたちは就きたいと思うはずもない▼建設業従事者の一人ひとりが、広告塔にもなり得る。まずは周囲の身近な存在から、建設業の魅力などを伝えていくことが一歩なのかもしれない。
●つむじ風 2月5日
 20年の県内建設業における労働災害の発生状況を見ると、休業4日以上の死傷者数は216人で、前年から22人、増減率にして9・2%減となった。事故の型別では「墜落・転落」が66人と最も多く、次いで「転倒」26人、「はさまれ・巻き込まれ」21人、「飛来・落下」と「切れ・こすれ」が各19人など▼前年との比較で見ると、「墜落・転落」が9人減、「交通事故(道路)」が7人減、「激突され」が5人減、「転倒」と「はさまれ・巻き込まれ」が各4人減、「激突」が6人増、「崩壊・倒壊」が4人増など。「転倒」が19年に引き続き前年度を下回っているが、今冬は積雪に低温と転倒を誘引する要素が多いため、屋外の現場では細心の注意が求められる▼2年ぶりに前年を下回ったものの、依然として労災全体の3割を占めるのが「墜落・転落」。この「3割」を建設業では避けられない基準の数字と見るのではなく、大幅に労災を減らせる伸びしろと見て対策を講じたい。とはいえ、何か魔法のような奇策は無いようで、あくまでも基本的事項の徹底が一番のようだ。
●つむじ風 2月4日
 2月上旬は、一年で最も寒い時期。ここを乗り切れば、北国にも春の足音が聞こえてくる。ただ新型コロナウイルスの猛威は衰えず、国内でのワクチンの接種時期も不透明。春が来ても、当面は県をまたいだ移動は難しそうだ▼今や地域の観光拠点の一つとなっている道の駅。ドライブ中の休憩はもとより、地域の特産物を購入できるほか、それを生かした食事なども提供されている。県内にも33カ所が設置され、さらに新設の計画もある▼旅行雑誌などの道の駅関連の人気ランキングを見ると、東北の道の駅も善戦している。宮城県大崎市の「あ・ら・伊達な道の駅」も人気の道の駅の一つ。ホームページを見ると、レストランでは地元の旬な野菜や食材を使ったバイキングを提供。また本州で唯一、北海道・ロイズの人気チョコを販売するなど、品揃えの豊富さが人気の理由という▼北日本の道の駅の課題として、「冬期間の品揃え」が課題に挙げられているが、大崎市も本県も気象条件はそれほど変わらない。他地域との連携なども、今後の参考になりそうだ。
●つむじ風 2月3日
 花巻労働基準監督署(平松正俊署長)は、管内の団体から冬季転倒防止対策スローガンを募り、「冬道は 急がずあわてず 油断なく」に決定。管内に広く周知するとともに、労使一体となった冬季転倒災害対策の徹底を求めている▼管内の過去5年間の冬季(12月から2月まで)の転倒災害の件数は190件で、全災害件数484件のうち約4割。年齢別の発生状況は、55歳以上の労働者の割合は41%。転倒災害のみに限定すると55歳以上の労働者の割合は53%となり、高齢者ほど転倒災害のリスクが増加しているという▼冬季転倒災害の起こりやすい個所として、駐車場や建物入り口付近の通路を挙げる。雪が踏み固められ、段差や側溝などが積雪により隠れ、転倒のリスクが増大すると指摘。対策として、滑りやすい個所をまとめた危険マップ作成などによる注意喚起を挙げている▼同監督署は、転倒等リスク評価セルフチェック票や転倒・腰痛予防に向けた「いきいき健康体操」の活用を呼び掛けている。それらを活用し、転倒に強い体づくりにも取り組みたい。
●つむじ風 2月2日
 震災からの早期復興を目指し、沿岸13市町村で設立された県沿岸市町村復興期成同盟会が、先週の総会で今年度での解散を決めた。今後は後継組織の岩手三陸連携会議で、引き続き共通課題に取り組んでいくことになる▼同盟会では会員市町村が一丸となって、国などへ要望活動を展開してきた。会長を務めた野田武則釜石市長は、総会でこれまでの活動を振り返り「要望項目としては、ほぼ100%応えていただいた。被災地共通の課題として団結して訴えてきたことが結果につながったと思う」と語り、会の役割を評価した▼さらに今後については「各自治体が魅力あるまちづくりを進めつつ、沿岸市町村でそれを支え、相互に盛り上げていくことが大切」と指摘。「同盟会を通して首長同士の親近感は増したが、今後は住民同士が親近感を持てるよう、交流を深めていきたい」と話した▼復興事業は次のステージに入っていくが、今後も連携を密にし、互いのまちの良いところを理解し認め合う関係づくり、隣町も紹介するようなムードづくりにつなげてほしい思う。
●つむじ風 2月1日
 陸前高田市を起点に宮城県気仙沼市を経由し、一関市へとつながる国道284号。総延長42㌔の路線は、一日当たりの交通量が1万台を超え、内陸と沿岸を結ぶ横軸の中でも屈指の交通量とされる。災害時の緊急輸送路にも指定され、11年の震災後には復興支援道路にも位置付けられている。先日、国道284号の石法華工区が暫定供用を迎えた▼国道284号では、18年4月に室根バイパス、12年8月に真滝バイパスが開通したのをはじめ、10年3月には清田地区でのJR大船渡線の跨道橋の桁下空間確保などに伴う改良区間の供用など、ここ10年程度だけでも多くの個所で事業が実施された。重要路線であることが改めて伺える▼国道284号の多くの個所で整備が進んできたが、これで整備が十分では決してないだろう。具体的な要望個所以外にも、日常的に路線を利用している住民らには、もう少しカーブや勾配が緩くなったならという思いの個所があると思われる。最大の悲願として、一関・気仙沼間道路の高規格化についても地元などから要望が挙がっている。
●つむじ風 1月29日
 最近とんと耳にしなくなったが、かつて「地域おこしに必要なのは、よそ者、若者、馬鹿者」と言われていた。若者と馬鹿者のことはよく知らないが、コミュニティーの外部にいる「よそ者」は力になりそうだ▼岩手大学教学マネジメントセンターの脇野弘教授は、建設業について「多様な職種と年齢の男女が、それぞれの立場でコミュニケーションを取りながら仕事をしている」と話す。確かに建設現場では、年齢も見た目もばらばら、現場の外では一緒になることがなさそうな人たちが、協力して一つのものを造り上げている▼建設業の中では当たり前でも、外から見ると面白さや魅力となる要素は意外に多いのかもしれない。脇野教授は「業界の中で議論しても、魅力が見つからないのでは」と指摘。外の人に面白さを見つけてもらう姿勢の大切さを説いている▼考えてみれば世の中の圧倒的多数は、建設業の「よそ者」。コンサルタントへの委託のような大仰なものでなくても、社員の家族や近隣住民など、身近な外部の目を借りての魅力探しを第一歩にしては。
●つむじ風 1月28日
 東日本大震災からの復興の一大プロジェクトが、また一つ完成した。県沿岸広域振興局土木部宮古土木センターが震災後に着手した主要地方道重茂半島線(山田町~宮古市)の全7工区が開通し、先ごろ完工式が開かれた。震災と同規模の津波でも浸水しない道路を確保できたことから、地元からは喜びの声などが聞かれた▼起点側の同町大沢地区には、海よ光れ大沢トンネルが整備された。佐藤信逸町長は完工式で、感謝の言葉とともに、トンネル名の由来を紹介。「町ではコンパクトなまちづくりを進めている。学校再編も避けては通れないもので、大沢小が閉校となった。学校で続いていた劇の題名が、海よ光れ。内容は明治29年の三陸津波だ。津波を語り継ぎ、海からの恩恵に感謝する劇だった。通過の際には、ぜひ思い出してほしい」と話していた▼受発注者らが総力を結集し、整備した重茂半島線。さらには、先人の思いを受け継いだ道路とも言えるのではないかと実感する。地図に残る仕事は、次代への思いも引き継いでいくことが出来るのだろう。
●つむじ風 1月27日
 不審なメールによる情報漏えい被害や個人情報の流出…。生活に影響を及ぼすサイバーセキュリティーに関する問題が多く報じられている。会社や個人のメールアドレスには、言葉巧みな迷惑メールが日々懲りずに送られてくる▼政府は、サイバーセキュリティーに関する普及啓発強化のため2月1日から3月18日までを「サイバーセキュリティ月間」と位置付けている。今回は、「ラブライブ!サンシャイン!!」とタイアップし、「みんなで叶えるセキュリティ!」をキーワードに挙げている▼このタイアップは、『ラブライブ!』シリーズ全体を貫く、「みんなで叶える物語」というキーワードと呼応している。全員参加で意識・理解を醸成するとともに、実現していくことが重要との趣旨を表しているという▼カタカナ用語が多く、難しく考えがちだが、サイバーセキュリティーのエッセンスは「知る」「守る」「続ける」│の3要素。特に、あの手、この手の迷惑メールのように、移り変わるサイバーセキュリティー上の脅威に対して対策を「続ける」ことが大切だろう。
●つむじ風 1月26日
 先週、県電気工事業工業組合盛岡支部青年部が、県立盛岡工業高校の電気科2年生を対象に行った出前授業。部員らは電気工事業の魅力を伝えるとともに、人手不足が深刻化する業界への入職を促していた▼授業では生徒から、仕事のやりがいや会社での人材育成方法、就職時に必要な資格について質問も出された。参加した部員は、やりがいについて「マンションの電気を施工後、試験のため夜中にいっぺんに点灯させた時など、全身に鳥肌が立つほどのうれしさを感じる」と、達成感を語っていた▼「人材育成では、どのようなことをしていますか」との質問には、「空いた時間に仕事で必要な技術、図面の書き方などを教えているほか、資格の講習も受けてもらっている。ただ、資格取得のためには個々の努力が大切」と答えていた▼建設業に就職した若手へ取材すると、「職場見学をして初めて仕事のイメージが湧いた」という声も多い。学生と積極的に交流を持ちながら、より具体的な事例や現場を示すことが、担い手を確保する上で求められているように思う。
●つむじ風 1月25日
 昨年末から気温の低い状態が続き、各地で大雪に見舞われている今冬。特にも昨年末は、連日の大雪で幹線道路も含めて除排雪作業が追い付かず、道路管理者の行政には、地域住民などから問い合わせや苦情などが多く寄せられたと聞く▼問い合わせや要請などは、実際に除雪を請け負う建設業者や団体にまで及んだ事例もあったようだ。一人暮らしの高齢者らから「家の前の道路の雪かきができないので、何とかしてほしい」などの要請があったという▼昨年の大雪時には、除雪を請け負う建設業者らのコメントも掲載して、状況が一般紙などでも報じられた。除排雪業務を建設業が担っていることを、広く周知する機会にもなった気がする▼「年明け後は、地域の方々も少し慣れてきた部分があるのか、問い合わせなどは一時に比べて落ち着いた」と話す地域の道路管理者も。一年を通して最も寒い時期に入ってきた。除雪を担当する業者、オペレーターにとって大変な時期は続くが、地域住民の足、安全・安心の確保へ、健康などに留意しての作業をお願いしたい。
●つむじ風 1月22日
 県内行政機関と業界団体が協働で、公共工事を一斉に休むキャンペーン「週休二日制普及促進DAY」の実施結果が、このほど公表された。20年度の実施日数は4~9月の第2土曜日の6日。全6日実施できたとする回答は約6割で、19年度の実施日数である3日を達成した企業は約9割に上がる▼このキャンペーンは建設業における働き方改革推進の一環として実施しているもので、東北6県で同様の取り組みが行われている。本県では東北地方整備局だけではなく、県と市町村、東北農政局の県内事務所(事業所)が連携して実施していることがポイント。どこか一つの現場が休めばよいのではなく、会社全体で週休二日に取り組むことが不可欠という思想が反映されている▼21年度は年間を通して12回実施する予定とのこと。この手の取り組みは、どうしても前年度を上回る実績が求められる傾向にあるが、キャンペーンはあくまでも一つの道具であり、それ自体は目標ではない。見た目の数字を求めるのではなく、実効性が上がる取り組みとなることを期待したい。
●つむじ風 1月21日
 厳しい寒さに加え、連日の大雪に辟易している。地域共同の雪捨て場も既に満杯。「どこに雪を持って行こうか」と思案中だ。振り返ってみれば、ここ数年が暖か過ぎた。子供の頃は、これが通常だったと思う▼とは言え、19日の暴風雪は厳しかった。県内の高速道路は、早々に通行止めになり、盛岡市内は大渋滞となった。以前、地方から盛岡までの走行時間を「盛岡との境までで、ようやく半分」と言われていた。同日は昔のように、盛岡脱出までに相当の時間を要したらしい▼盛岡周辺では国道46号盛岡西バイパスなどの道路整備が計画的に進み、交通混雑も解消されてきたが、盛南開発や岩手医大の矢巾町移転などで、盛岡広域南部の交通量は年々増加している。さらには盛岡市道明地区の新産業等用地の開発、盛岡南公園への新野球場整備などもあり、さらなる交通需要の増加が見込まれる▼特に盛岡西バイパス以南は、どうしても国道4号に交通が集中する。岩手流通センターや盛岡中央卸売市場の物流拠点にも近接。国道4号盛岡南道路の早期事業化が望まれる。
●つむじ風 1月20日
 県高等学校教育研究会工業部会機械専門部(佐々木直美部長)主催の県高校生溶接技術競技会が先日、開かれた。今回が2回目で、県溶接協会(髙橋哲雄会長)が後援している▼競技会の開催前、同協会の会員企業4社の技術者が競技会に参加する9校に出前指導を実施。今回の競技課題は裏当金がなく、前回に比べ難易度が上がった。そのため、技術者のアドバイスは貴重で、ためになったと生徒らは話した▼付き添いの先生に話を聞くと「生徒は、溶接の技術やこつ、何気ない会話を通してプロの意識を知ることができた」と出前指導を実施する同協会に感謝。「練習では、結果がなぜこうなったのか自分で考えさせた」と話し、完成した競技材を見ると「練習を通して一番の出来だった」と目を細めていた▼競技課題に取り組む生徒からは、すでに技術者の雰囲気が…。審査は今回から外観試験に加え、超音波探傷試験も実施し、総合的に溶接技術を審査する。同じ機械と同じ材料なのに、出来栄えが異なる溶接。競技会をきっかけに、さらに興味を持ってほしい。
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