カレンダー

2021年
5月16日(日)
07:38

コラム集

●つむじ風 5月14日
 県農林水産部農村計画課と農村建設課は、記録集「希望郷いわて農業・農村復興への歩み」を公表した。A4判のPDFファイル121㌻で、被災直後から災害査定、施工、完了までの流れや、農用地災害復旧関連区画整理事業と農地海岸保全施設の事業概要、復興後の営農の様子などを掲載している▼農地の災害復旧事業は期間が限られていることに加えて、原形復旧が基本であることから、記録として残ることが少ないという。両課では記録集を残すことで東日本大震災の経験と教訓を後世に伝え、将来的な災害への備えとしたい考え。併せて、復興に携わった県外からの応援職員への感謝、建設企業関係者の努力の成果を広く発信したいという思いもあるようだ▼職員の一人は「復興における実行部隊としての建設企業の力が大きかった」と振り返る。震災前の入札制度改革が先鋭化していた時期「誰がやっても同じだから、入札参加者は多い方ほど良い」と話す幹部職員がいた頃とは隔世の感。今後も健全な形での連携が続き、制度面にも生かされることを望みたい。
●つむじ風 5月13日
 久慈広域4市町村(久慈市、洋野町、野田村、普代村)が連携し、三陸沿岸道路の久慈北インターチェンジ付近に整備を計画している広域道の駅。このほど、施設の基本設計が完了した。21年度中にも施設の建築工事に着手する予定で、23年4月のオープンに向けて事業を進めていく▼新たな道の駅の計画構造・規模は、木造平屋建て(屋根付きイベント広場は鉄筋コンクリート造一部木造)、延べ床面積2253平方㍍。外観のデザインとしては、南部曲がり屋風のL字型が採用されている。施設整備に当たっては、地元産の木材を活用するなど、木のぬくもりを感じられる施設を目指す▼道の駅にはイベント広場やフードコート、休憩施設、物販施設、子育て応援施設などの機能が配置される。年内にはテナントの募集を実施する予定となっており、施設がどのようなにぎわいを見せるのだろうかと胸が躍る▼県北沿岸の玄関口となる新たな道の駅。地域の中核施設として、三陸の魅力を発信するとともに、東日本大震災の教訓を広く伝える拠点となることに期待したい。
●つむじ風 5月12日
 国土交通省や内閣府などは、梅雨や台風の時期を前に毎年5月を水防月間と定めている。今回のリーフレット中央部には「『まさか』は、『現実』になる。だから備える!」と記されている▼リーフレットには、水防活動の重要性を示すとともに、昨年度の主な水防活動も掲載。その中で、昨年7月12~13日にかけての大雨の際、本県の一戸消防団が馬淵川左岸で実施した積み土のう工法が紹介されている▼日頃からの備えとして、マイ・タイムラインの作成・検討を呼び掛けている。具体的には、洪水ハザードマップなどを用いて居住地などの自らに関係する水害リスクなどを「知る」ところから始まり、避難行動に向けた課題に「気付く」ことを促し、どのように行動するかを「考える」│としている▼気候変動の影響により、頻発・激甚化する自然災害。気象庁の3カ月予報を見ると、東北地方の7月の天候は平年に比べ曇りや雨の日が多いと発表している。近年、雨音が大きく感じるのは気のせいだろうか。まさかは現実になる…。改めて水害に対する備えを確認したい。
●つむじ風 5月11日
 連休中に陸前高田市を訪れたが、高田松原津波復興祈念公園の駐車場は、ほぼ満車の状態。ツーリングを楽しむバイクも数多く見られ、旅の主要スポットとなっていた▼公園から防潮堤を越え、先月供用を迎えた高田松原海岸に下りてみると、家族連れなどが再生された砂浜の感触を楽しんでいた。子どもたちが打ち寄せる波に歓声を上げる様子は、復興を実感させる光景だった▼市内では、商業施設「陸前高田発酵パークCAMOCY(カモシー)」や、先月末に一部オープンした、農業テーマパーク「ワタミオーガニックランド」にも、大勢の観光客が訪れていた。オーガニックランドには、今後もレストラン棟や野外音楽堂などが段階的に整備されていく計画。予定通り進めば、同市を代表する観光・農業体験スポットになるのではないか▼思うように交流人口を増やせない状況ではあるが、アフターコロナを見据えた取り組みも重要だ。同市中心部のにぎわいを、いかに市内外へ波及させ地域振興につなげていくか、今のうちから検討しておく必要があるだろう。
●つむじ風 5月10日
 前年に続いて、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた大型連休。連休中は、自宅で過ごした読者、あるいは出掛けても県内という読者が多かったことと思う。県内のどこかに出掛けたドライバーは、走行していて前年の大型連休時と道路が変わったと感じたのではないか▼この一年間だけ見ても、宮古盛岡横断道路の全線開通をはじめ、多くの国県道などが新たに供用を迎えた。目まぐるしく路線のルートが変わり、地元民から「家までの道順が分からなくて迷子になりそう」などといった揶揄も聞かれる▼多くの路線が改良された一方、いまだ県内で難所とされる個所が残っている状況にもある。改良が盛んと進んだ中で残る難所は、ボトルネックとしてより際立っているように感じられる▼連休中は、宮城県沖を震源とする大きな地震が発生し、県内でも一関市や釜石市で震度5弱を観測した。今回の地震では、幸い目立った被害はなかったが、命の道確保、災害に強い県土づくりに向けて、残る県内の重要路線を中心とした難所個所の解消が願われる。
●つむじ風 5月7日
 東日本建設業保証㈱岩手支店が四半期に一度公表している「建設業景況調査」の岩手県版。21年1~3月期調査の結果、経営上の問題点の上位二つに「受注の減少」と「競争激化」が上がった。「人手不足」以外の回答がトップになるのは、17年7~9月期以来3年半ぶり▼東日本大震災の発生以降は「人手不足」がトップになることが多く、「受注の減少」と「競争激化」がともに「人手不足」を上回ったのは16年4~6月期以来。これは震災以来4年続いた請負金額の前年比増がストップした時期に合致する。この後、同年8月の台風10号と19年10月の台風19号の影響で、労働者の確保に改めて目が向くが、この時点では復興需要の一服感を強く意識した企業が多かったと思われる▼景況調査の中では、来期は官公庁工事を含めた受注の減少傾向がかなり強まる見通しが示されている。震災から10年という節目が、受注減をより強く意識させているのだろう。受注減と競争激化は確かに問題だが、これにより人手不足に起因する課題が見えづらくなることが懸念される。
●つむじ風 5月1日
 毎朝、色とりどりのランドセルを背負った小学生を見掛けるが、カラーバリエーションが豊富になり世間に浸透し始めたのは、2000年代に入ったころからとされる。以前は男の子は黒系、女の子は赤系のほぼ一択だったが、バリエーションが豊富になったことで、異性が好みそうな色を選んでも違和感がなくなるなどの効果も生んでいる▼玩具についても、近年は男女間の隔てがなくなってきている。男の子の方がより多く好みそうな玩具の工具を一つの例にとっても、女の子も欲しくなるような色使いや模様にするなどの工夫が見られる▼男女間の隔てをなくす流れは、国連SDGsでジェンダー平等が標榜されるようになったのが要因の一つのようだ。各種選択について、性別で決め付けることにならないよう配慮されるようになってきている▼子どもたちが性別の隔てなく選択できるようになるのは、将来の職業選択など可能性の幅を広げることにもつながるものだろう。さまざまな職業に興味を持った子どもたちを、少しでも建設業の担い手確保につなげたい。
●つむじ風 4月30日
 ゴールデンウイークに突入したものの、大都市圏を中心とした緊急事態宣言により、自粛生活を送っている人も多いのではないか。まさか「ステイホーム」が声高に叫ばれた昨年と同様の状態に陥っていようとは…▼新型コロナが県境を意識するはずもないが、今年も県境を越えた不要不急な移動については自粛などの行動制限が要請されている。ワクチンも何時になったら接種できるか分からない。日本全体に閉塞感が漂っている▼本県では、3月に宮古盛岡横断道路が全線開通。三陸沿岸道路も一部区間を除き供用済みで、年内にも全線が開通する予定。コロナ禍で県境を越える移動は難しいが、横軸の全線開通により県内の移動は容易になった▼平地の桜は散ったが、山間部は見頃を迎えている。春の山菜も旬の時期。それに広い県土を有する県内には、各所に見どころがある。混雑する所に行くことだけが観光ではない。感染対策を万全にした上でのドライブも、ストレス解消に効果があるはずだ。それに普段は気付かない、岩手の良さを知ることもできる。
●つむじ風 4月28日
 昨年、関東甲信地方で試行した熱中症警戒アラート。気象庁と環境省はきょう28日から全国で運用を開始し、暑さへの気付きを呼び掛け国民の熱中症予防行動を効果的に促す▼全国を58に分け、対象地域内の暑さ指数(WBGT)算出地点のいずれかで33以上と予測した場合に発表予定。前日の午後5時と当日の午前5時に最新の予測値を元に発表する。提供期間は毎年4月第4水曜から10月第4水曜まで。気象庁ホームページでの提供となる▼厚生労働省がまとめた2016~20年の業種別の熱中症の死傷者数を見ると、建設業と製造業で多く発生。過去5年で熱中症による建設業の死傷者数は847人で、うち死亡者数は39人。全業種の月別では7・8月が多く、5月以前でも98人、6月で239人となっている▼まだ肌寒く、熱中症と言われても…との声が聞こえてきそうだが、準備が大切。WBGT値の把握や熱中症を考慮した作業計画の策定、緊急事態時の措置の確認など、できることから取り組んでいきたい。特に、長期休暇明けには十分注意しなければならない。
●つむじ風 4月27日
 東北地方整備局釜石港湾事務所は、宮古港で竜神崎防波堤(延長400㍍)の整備を実施。施設は昨年度で完成した。同港では藤原防波堤の予防保全事業も計画しており、今年度で事業を具体化させていく方針だ▼竜神崎防波堤事業には、出崎地区周辺の静穏度向上を図るため1988年度に着手した。東日本大震災では、整備中だったケーソンが津波により倒壊・水没。全ケーソン設置後も、19年の台風19号でケーソン1函が港内側へ滑動。昨年度で被災ケーソンを撤去後、新たに調整函を据え付け、整備が完了した▼藤原防波堤の予防保全事業は、最新の気象条件による波浪にも耐えられるよう、かさ上げなどの対策を行うもの。高波時に越波する状況も見られるため、整備によって藤原・神林地区の静穏度を確保していく。同事務所では6月にも設計を発注し、秋頃の策定を目指す予定だ▼横断道路の開通により、宮古―盛岡間のアクセス強化が図られ、物流や観光の活性化も期待されるところ。同港の安全性を確保することで、さらなる地域振興につながればと思う。
●つむじ風 4月26日
 4月は例年、業界団体などによる環境美化に関する取材をする機会が多い。昨年は、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が出された時期だったこともあり、中止となった活動ばかりだった。今年度は、前年と同様に中止とした活動もあった一方、感染症対策を入念に講じた上での実施、例年より規模を縮小して展開したものも見受けられた▼業界による環境美化の活動で、年々収集されるごみの量が減ってきているといった実績を上げている例も多いと聞く。2年ぶりに開催した今年度の活動の中には、一転して収集したごみの量が増えた例もあったようだ▼前年実施しなかったため2年分のごみがたまっていた場合もあるだろう。ごみが散乱する状況で、ポイ捨てする人が増えることにつながったのもあるかもしれない▼業界団体などによる環境美化活動は、ポピュラーとなった。一度中止するだけでも、ごみの量が増えるような現象を鑑みると、もたらす効果の大きさを感じさせられる。影響力の大きさも認識しながら、地域のために継続したい活動だ。
●つむじ風 4月23日
 今年に入り、労働災害が多発している。3月末現在、全産業を通じての休業4日以上の死傷者数累計は391人。前年比152人の増で、増減率では63・6%増となっている。岩手労働局では「1月から2月前半にかけて多発した冬季特有災害が、増加要因の大半を占めた」と分析する▼事故の型別での労災発生状況を前年と比較すると「転倒」の97人増をはじめ、「墜落・転落」が15人増、「交通事故(道路)」が7人増など、冬季の気象条件が要因と思われる災害が増加している▼建設業の3月末現在の死傷者数は56人で、同15人、36・6%増。事故の型別でみると、全産業と同様「墜落・転落」と「転倒」の増加傾向が目立っている▼全産業、建設業ともに「動作の反動・無理な動作」「はさまれ・巻き込まれ」による労災も大きく増加している。「動作の反動・無理な動作」は、重たい物を持った際の腰痛やぎっくり腰か。「はさまれ・巻き込まれ」は特にも製造業での発生が目立つ。他産業で発生した事例も教訓にしながら、労災のない職場づくりを目指したい。
●つむじ風 4月22日
 ㈱エヌティーコンサルタント(本社・盛岡市、田口敬芳代表取締役)は、ロボットなどの新技術による橋梁点検を試行している。県から受注した橋梁点検業務で技術を試行しており、新技術と既存手法との比較を行い、今後の橋梁点検における基礎資料を得ることが目的だ▼9日にはワイヤ吊り下げ型目視点検ロボット、20日にはUAV(無人航空機)による橋梁点検を試験的に実施した。現地では、事前準備の流れや作業時における安全性などを確認。同社の担当者は橋梁点検技術の向上などに向けて、「それぞれの技術の良い所、悪い所を基礎資料として県に報告したい」と語っていた▼現時点における技術的な課題に関しては、「AIの画像解析では、クラック以外にも自動抽出してしまう部分があるので、最終的な判断・確認は人の目になる」とも▼ロボットやUAVには、点検の目となるカメラが付いている。ただ最終的には、点検で得られたデータを分析する人の目が重要になるとのこと。これからは、どの技術が適するのかを見極める目も重要になりそうだ。
●つむじ風 4月21日
 岩手労働局は、2019年度に「えるぼし」「くるみん」「ユースエール」の認定を受けた企業の好事例集を作成した。全て県内企業の実践事例で、同局は働き方改革の取り組みのヒントにしてほしいとしている▼建設関連では、ユースエールで㈱菊池技研コンサルタントと㈱北日本朝日航洋の事例が紹介されている。所定外労働削減のための取り組みとして、両社とも「集中タイム」を導入。時間を意識することで、業務の平準化や効率化により残業の削減につなげた▼有給休暇取得促進に関しては、菊池技研コンサルタントは声を掛け合う環境を作り、業務の偏りの解消に努めている。北日本朝日航洋では、「休もっか計画」「ゆう活」などのポスターを掲示し、休暇が取得しやすい職場風土の醸成に努めているという▼子育てや女性活躍、若者採用・育成に取り組む企業が増える一方で、悩みを抱える企業も多い。実は同じような壁にぶつかっていることも。「意識」「共有」「環境」…。好事例集を見ていると、共通して大切にしている言葉が浮かび上がってくる。
●つむじ風 4月20日
 震災から10年を経て、本設整備の竣工を迎えた陸前高田市の市役所庁舎。18日の内覧会には、家族連れなど大勢の市民が訪れ、新たな行政拠点の誕生を喜んでいた▼新庁舎には、最上階の7階に展望ロビーが設置され、中心市街地から高田松原までを一望することができる。内覧会に参加した市民からは、「海まで見渡せて、眺めが良い」との声も。ロビーからの景色や議場の様子をカメラで撮影する人、設備や仕様について市職員に質問する人などもおり、関心の高さがうかがえた▼当日の竣工式後、戸羽太市長は記者団に対して、「震災10年の節目に完成したことは、市民の皆さんが次の一歩を踏み出すタイミングとしても良かったのではないか」と評価。「市役所は敷居が高い印象もあるが、自由に使えるスペースも設けているので、ぜひ足を運んでほしい」と語っていた▼新庁舎での業務は、5月6日にスタートする。庁舎の利活用で生み出される新たな人の流れが、中心市街地の活性化や市民交流の促進につながり、市の復興を支えるものになればと思う。
●つむじ風 4月19日
 先週の県から公告された工事案件には、道路の舗装補修工事に関するものが多かった。国の第3次補正で、舗装修繕関係の予算が多く確保されたことを受けての状況と思われる▼今後、県内各地の多くの路線で舗装補修が進められることとなる。舗装工事は、天候に左右されやすい工種の一つ。交通規制を伴う作業、交通量によっては夜間作業となる現場も考えられ、作業員らには安全や健康面に留意して作業してほしいと思う▼舗装補修に関する予算が多く確保されたが、道路管理者からは「まだまだ舗装補修の必要な個所はある。路線の適切な維持管理に向け、引き続き取り組んでいきたい」といった声も聞かれる。今冬の大雪の影響もあるのか、路面が損傷している個所が例年以上に見受けられる印象もある▼国土強靱化の関連で、河道掘削やトンネルのLED化に向けた施工なども進められている。道路改良とともに、道路の適切な維持管理に向けた舗装補修についても、災害に強いまちづくりには重要なもの。一過性で終わることなく持続的な予算確保が望まれる。
●つむじ風 4月16日
 東京商工リサーチ盛岡支店によると、県内における20年の休廃業・解散企業は374件。00年に調査を開始して以来、18年に続いて2番目に多い数字となった。産業別で見ると、飲食業や宿泊業を含むサービス業他が最も多く107件。次いで建設業が91件▼建設業の休廃業を19年との比較で見ると、20件の増加。20年の倒産が17年以来4年続けて1桁台で推移し、20年は7件であったのに対して、10倍以上の企業が休廃業を選択している▼全産業を通じての休廃業企業の代表者の年齢は70代が最も多く42・4%で、60代以上が9割近くを占める。同支店では「60代でも継承相手を見出せないまま、70代を迎えた代表者も多いと見られる」と分析している▼東日本大震災からの復興需要の一段落などを背景に、今後も休廃業を選択する建設企業が出てくると思われる。地方建設企業の事業継承は、地域における危機管理の問題でもある。単に企業という「箱」を残すのではなく、地域社会を維持するためにどのような形で企業を存続させていくかを考える必要がある。
●つむじ風 4月15日
 以前は和式ばかりだった学校のトイレも様変わりしている。文部科学省の調査(2020年度)によると、公立小中学校の洋式設置率は57・0%と半数を超えた。全国平均にはわずかに及ばないものの、本県も54・9%に達している▼自宅は洋式が大半のため、学校のトイレに慣れない子どもたちが多いと聞く。さらには公民館や駅など学校以外の公共施設も徐々に改善されてはいるものの、依然として和式が多い▼国も積極的に学校のトイレの環境改善を進めている。和式から洋式への交換のほか、床や壁、天井、建具など内装の改修、間取りの変更などの改善に対し国庫補助を実施。その結果、洋式設置率は前回調査(16年度)に比べ13・7ポイントも上昇。トイレ空間自体が以前とは考えられない環境になっているようだ。児童・生徒の健康面だけでなく、学習面でも改善が見られるという▼ウィズコロナ・ポストコロナやICT教育への対応、それに少子化…。トイレ環境に限らず、新しい生活様式に対応した学校施設の在り方を検討していく時期に来ているのではないか。
●つむじ風 4月14日
 2016年4月に第1弾がスタートしたマンホールカード。現在は累計で全国575団体758種類のカードが発行され、総発行枚数は約700万枚。25日に発行される第14弾では、41種類のカードの配布が始まる▼県内ではすでに12枚が発行されており、今回の遠野市が13枚目となる。カードには、ライトアップされためがね橋がデザイン。全国的に見ると、宮城県利府町の東北新幹線、千葉市の初音ミクなど、名所やキャラクターが彩り鮮やかに描かれている▼佐賀県は、ゲーム「サガ」シリーズと連携しロマンシング佐賀2020を企画。佐賀市中心部の歩道に「ロマンシング佐賀マンホール」を設置。デジタルスタンプラリーや、有田焼のミニチュアマンホールなどのコラボグッズを販売し、歩道空間の新しい活用法としても注目を集めた▼本県の下水道を含めた汚水処理人口普及率は、1999年度末に46・6%だったが、2019年度末には82・6%まで向上した。あって当たり前から、なくてはならない存在へ…。マンホールカードを一つのきっかけにしたい。
●つむじ風 4月13日
 県南広域振興局は、食品関係など県内企業の輸出促進を図るため、釜石港を活用した国際物流ルート構築を目指し、19年度から輸送テストを推進。このほど、2カ年にわたる実験の検証結果を取りまとめた▼テストは、常温混載(ドライコンテナ利用の商品)と、冷凍冷蔵コンテナ(リーファーコンテナ利用の食品)で、これまでに計6回実施。結果として、輸送コストでは、県外港から輸出する費用と比較し、国内陸送費用の削減効果などから、全体費用で約2│3割圧縮されたことなどを挙げている▼冷凍冷蔵コンテナのテストでは昨年10月、2企業が県産牛肉を輸出した。釜石港は、19年に県内港湾で初めて、畜産品(肉製品、毛皮、牛革など)の輸出入に必要な動物検疫港に指定されており、今回のテストはこの指定を受けてのもの。畜産品を扱う県内企業にとって大きな一歩となった▼同局では今年度もテストを実施し、ルート構築に向けた最終検証を行う方針だ。釜石港を活用するメリットを県内企業へアピールし、経済の活性化を後押ししてほしいと思う。
●つむじ風 4月10日
 学校でも新学期を迎え、黄色い帽子をかぶり、小さな体に大きく見えるランドセルを背負った小学1年生を多く見掛ける。近隣の小学校では、今年度の新1年生の人数が近年の中でも多いらしく、他の学年よりクラス数が一つ多くなったと聞いた▼宅地化が進み新築の住宅が増えたわが家の周囲を見ると、子育て世代が多い。加えて、三人兄弟程度の家庭が多く、一見では少子化と程遠いような状況になっている。ただ、これも一過性のようなもので、現在の子どもたちの成長とともに、やがて減っていくのだろうか▼子どもたちが、地元での生活を続けていくかの大きなターニングポイントとなるのが、高校や大学などへの進学時、学業を終えた後の就職時だろう。特にも、就職先がどこになるのかが大きいように思う▼地域に根差した建設業としては、子どもたちの地域からの流出を少なくするよう雇用の受け皿となることも大事な役割に思う。しっかりと雇用を維持していくとともに、勤め先として学生たちに考えてもらえるような取り組みも進めていきたい。
●つむじ風 4月9日
 県土整備部は今年度から、ICT活用工事と週休2日モデル工事に発注者指定型を導入する。ともに17年度から受注者希望型で試行しており、実績が一定程度積み重なったことに加え、ICT活用工事や働き方改革のさらなる普及促進に向けて、発注者サイドとして、より積極的に関与を図っていく姿勢を示したもの▼また今年度は、県工事における遠隔臨場の試行を受注者希望型と発注者指定型の双方でスタート。東北地方整備局と建設業協会などが協働で取り組む「週休二日制普及促進DAY」は12回実施する予定であるなど、生産性向上と働き方改革に向けた取り組みが一気に進む1年になりそうだ▼ICT活用工事と週休2日モデル工事については具体的な目標件数を設定せず、各発注公所から年間数件程度を選定して実施することになる見通し。遠隔臨場は災害復旧工事と建築工事以外を対象に「段階確認」「材料確認」「立会」を必要とする作業に適用する。数値目標や実績を過度に意識せず、現場で働く人にとってメリットがある取り組みとしてほしい。
●つむじ風 4月8日
 盛岡市の石割桜が開花し、春を間近で感じられるようになった。新入社員・職員を迎え入れた会社や職場もあるだろう。教育・研修などの始まりとして、重要な時期でもある▼先月、宮城建設㈱(本社・久慈市、竹田和正代表取締役社長)による普代水門建設事業に関する座談会が開かれ、取材の機会に恵まれた。東日本大震災の記憶・教訓を伝承するための企画で、同社社員が建設当時の関係者と意見を交わした▼昭和50年代の当時、同社で水門本体工事の現場代理人を務めていた宮野茂さんは、「宮城建設の当時の社長の宮城政章さんは、会うたびに『津波はいつ来てもおかしくはない。しっかりと工事しなさい』と、皆に繰り返し伝えていた。私は東日本大震災の時、その言葉通り、津波が来たと実感した。教訓や教育は、繰り返して訴えることが大切」と伝えていた。同社は、座談会で得た言葉や技術者の誇りを、研修などで伝えるという▼頭の中に浮かんだ言葉は、温故知新。郷土、歴史・文化、言葉、技術継承など―。ふと目を向けると、奥深いものばかりだ。
●つむじ風 4月7日
 道の駅「遠野風の丘」が3日、リニューアルオープンした。開店時には、拡張した駐車場がほぼ満車となるなど、フードホールや物産品展示ホールには多くの人が訪れにぎわった▼遠野風の丘は1998年8月に道の駅として登録。2011年3月の東日本大震災時には、自衛隊や消防隊、ボランティアの後方支援拠点として機能を発揮した。15年1月に北海道・東北地区で唯一の全国モデル「道の駅」に選定され、新たな施設の形を模索していた▼3日のセレモニーで本田敏秋市長があいさつ。その中で、好きな言葉として「古くて新しいものは光輝く。古くて古いものは朽ち果てる。新しくて新しいものは一過性」を挙げ、その象徴が遠野風の丘で、ハード・ソフトによる総合力の結実と強調した▼施設内は明るく広い空間を確保しており、随所に遠野らしさが出ている。かまどをイメージしたバーカウンターからは、名物のバケツジンギスカンや地ビールなどが提供されている。新たな一歩を踏み出した遠野風の丘。足を運び、「古くて新しい」を感じてほしい。
●つむじ風 4月6日
 釜石市鵜住居町に1日新設された、東北地方整備局南三陸沿岸国道事務所。開通した三陸沿岸道路などの適切な管理を図るため、旧南三陸国道事務所の建物を活用し、職員65人体制で業務がスタートした▼管理区間は、東北横断自動車道釜石秋田線の釜石ジャンクション│東和インターチェンジ(IC)間約67㌔と、三陸沿岸道路の鳴瀬奥松島IC│山田南IC間約175㌔、国道45号現道の陸前高田市│大槌町間約81㌔。総延長約323㌔にも及ぶ幹線道路の管理をカバーすることになる▼事務所初年度の当初予算は、5億8000万円。国道45号現道で、三陸国道事務所から事業を引き継ぎ歩道整備や電線共同溝を進めるほか、新規に大船渡市の権現堂交差点改良にも着手、調査設計を行う▼事業を引き継いだ三陸国道事務所から、交通安全などに関連したPPP(Public Private Partnership。官民連携)を借り受ける調整も進めているという。より安全で快適な道路空間の確保を図り、新たなフェーズに入った三陸の復興を支えてほしい。
●つむじ風 4月5日
 昨年度同様、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける中、新年度を迎えた。前年度は、入社式や新入社員の研修などを中止した企業も多かったが、今年度はオンラインや徹底した感染症対策で対応する企業もあるようだ▼人事労務分野の情報機関の産労総合研究所が発表している新入社員のタイプについて、21年度は「仲間が恋しいソロキャンプタイプ」と銘打つ。新型コロナウイルス感染拡大で状況が一変し、不安で孤独な就職活動を行った新入社員について、例年より丁寧な導入教育が必要としている▼例年と違う状況は、まだ続く。指導する側にも戸惑う場面はあるだろうが、貴重な担い手を着実に育成できるよう努めていきたい▼担い手に関しては、県教委が県立高校再編計画後期計画の20年度内策定を見送った。4月以降に対象地域で、現状や将来予測を提示し、最終案を説明する場を設ける構えでいる。子どもたちにとって最適な学びの場の確保、ひいては建設業を含めた地域の担い手を着実に育成する場を確保するため、議論を尽くしてほしい。
●つむじ風 4月2日
 「あぁ~若いうちにもっと勉強しておけばよかった」。20代、30代の頃、周囲のおじさんたちがよくこぼしていた。「何だよ。大学をサボってばかりの俺への当てつけかい」と捻くれてみたものだった▼このところ売れている本の一つに、鈴木哲也『学術書を読む』(京都大学学術出版会、2020年)という一冊がある。主要な読者には若い研究者や学生を想定しているようだが、独学や教養ブームの一環か、思いのほか社会人にも読まれているらしい▼そこで説かれているのは「専門外の学び」の大切さ。専門外を学ぶ上でのヒントとして「学史」の有効性を提示し、問題の本質を突くためには問題が抱える領域外からの視点が必要であることを教えてくれる▼「そっかそっか。それでは専門外の本も読まないと」。しかし最近は本を手に取っても集中力が続かない。専門外の本を読むには基礎知識も必要だ。そもそも俺の専門領域って何なんだ?。「あぁ~若いうちにもっと勉強しておけば…」。ふと気が付けば、一人ぼやくおじさんが出来上がっていたのだった。
●つむじ風 4月1日
 都道府県別の道路実延長を見ると、北海道に次ぐのは意外にも茨城県。なだらかな地形で居住可能面積が比較的広く、県土各地に主要都市が分散しているからだとか。常磐道や圏央道など高速道路網の整備も進んでいる▼本州一の県土を有する本県だが、道路実延長は9番目。道路が張り巡らされた茨城県では、都市や集落を結ぶ道路は複数あるのだろうが、急峻な地形が続く本県の場合は1本しかない場合が多い。「命の道」と呼ばれるゆえんだ▼先月末で復興支援道路の宮古盛岡横断道路が全線開通した。三陸沿岸道路も一部区間を残すのみとなっている。早期復興のリーディングプロジェクトとして、かつてないスピードで整備が進められてきた。ただ急峻な地形を通るため、構造物の占める割合が多い。さらには積雪寒冷地だけに、劣化の進行にも影響を与える。数十年先には、一気に劣化する可能性もある▼宮古盛岡横断道路は、国道46号とともに、日本海の秋田市と北東北の拠点都市・盛岡市、太平洋の宮古市を結ぶ重要な路線。国による一体的な管理を望みたい。
●つむじ風 3月31日
 「運転席からでも道路が終始見通せない」「前に進めず船酔い状態に感じることもある」。除雪業務に従事するオペレーターが、ホワイトアウトでの作業の様子を現在開催中の北上・西和賀の除雪記録展で伝えている▼主催する県南広域振興局土木部北上土木センターの及川郷一所長は、昨夏から企画を考えていたという。県内で唯一の除雪の直営班を有する同センターにとって、除雪は欠かせない業務。「オペレーターらの本音や誇りを持って作業していることが伝われば」との思いを話す▼安全第一、体調管理など心身ともに労苦が伴う除雪業務。その中で、除雪後の広くなった道路やきれいな朝日を見た瞬間、住民からの感謝の言葉…。つらいことよりうれしいことの方が多いというコメントが印象に残っている▼除雪記録展は4月16日まで。北上会場は土日も開催しており、ぜひ家族での来場を。今冬は記録的な大雪に多くの人が悩まされた。それゆえに除雪業務に対する関心は高かった。一人でも多く関心を持ってもらうためにも取り組みを続けてほしい。
●つむじ風 3月30日
 県は、陸前高田市内で砂浜再生事業を進めてきた高田松原海岸を、4月1日午後2時ごろから一般に開放する。震災から10年を経て、市のシンボル・高田松原に砂浜が復活することになる▼「白砂青松」の景勝地だった高田松原は、約2㌔にわたる砂浜を有していたが、震災による地盤沈下と津波で9割が消失。約7万本ともいわれた松林も、「奇跡の一本松」を残して全て流失した▼県は砂浜の再生に向け、14年3月に高田地区海岸養浜技術検討委員会を設立。委員会での検討結果を踏まえて試験施工200㍍を実施後、17年10月に試験施工分を含む延長1000㍍の本格施工に着手。19年3月に砂の投入が完了し、経過観察を経て今回の一般開放となる。7月15日には海開きも予定。現地にはトイレ棟やシャワー棟なども設置される▼4月1日は、一部供用していた高田松原津波復興祈念公園の残るエリアも、大部分が利用可能となる。高田松原周辺の供用エリアの拡大とともに、来訪者が増え、震災の記憶と教訓の伝承、にぎわいの創出につながればと思う。
バナー バナー バナー バナー バナー バナー バナー バナー バナー