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2020年
7月15日(水)
19:25

コラム集

●つむじ風 7月15日
 国土交通省は、8月を道路ふれあい月間と位置付け、その活動の一環として推進標語を3部門に分けて募集した。このほど、募集があった1098作品の中から入選作品が決まった▼最優秀賞を見ると、小学生の部は「また会える あなたとわたしを つなぐ道」。中学生の部は「ゆずり合い 心や道に 咲く笑顔」、一般の部は「ありがとう 生きる力を くれた道」。いずれの作品も、道路に対する感謝や優しい言葉使いに心が和む▼今回の応募総数は、例年よりやや少なかったという。選考委員の一人、交通・環境ジャーナリストの吉岡耀子氏は「新型コロナによる生活の不自由さにさらされていると、あらためて外出や道路の価値を感じます。その中での選出作業ではいつにも増して道を身近に感じました」とコメントしている▼東日本大震災、近年の台風などによる豪雨災害。普段何気なく利用する道路や橋のありがたさは、失って初めて分かることが多い。今回選ばれた作品が多くの人の目に触れ、道路に対する思いやりが社会全体に広がることを期待したい。
●つむじ風 7月14日
 陸前高田市内の高田海岸周辺では、県整備の気仙川水門が、一部の施設(遠隔設備)を除き昨年度末に概成。津波防護機能を発現している▼同水門の規模は、延長211㍍、堰柱の幅35㍍。ゲートは5門を設置。設計津波高はTP+12・5㍍で、県内の水門では最大級の規模を誇る。水門とつながる高田海岸の防潮堤第2線堤も、接続部の盛土を終えたことで、区域の津波防御ラインが確保された。現在、接続部では急ピッチで被覆ブロックの設置工事を推進中。県では気仙川水門・防潮堤とも、年度内での完成を目指す▼両施設の背後地では、高田松原津波復興祈念公園の整備も進められている。園内では、市が再建した運動公園の完成式典が8月8日に予定されており、残るエリアも年度内で概成する見込みだ▼海岸部では今後、再生された砂浜の供用も控えている。高田海岸周辺は水門・防潮堤の整備とともに、祈念公園や砂浜再生など、本県の復興を象徴する区域。県内外に震災から立ち上がる岩手の姿を示すためにも、全体供用までの着実な整備が求められるだろう。
●つむじ風 7月13日
 昼食後に午後からの仕事に備えて、仮眠を取る人も多いだろう。現場において、車内や現場事務所の休憩所などで横になる作業員らの光景は、日常的なものと言える。睡眠については質や適正な時間など、健康を保つためにさまざまな方法が論じられる▼時間に関しては、20代から30代前半の若い世代の睡眠時間が、この10年間に1割程度増えて約8時間になったとの調査結果が出ている。23時前に就寝する割合が増え、起床時刻には大きな変化はなく、若い世代の自宅で過ごす生活様式の傾向に加え、横になってスマートフォンを見ながら眠りに落ちることが影響しているとの分析がなされている▼就寝前にPCやスマートフォンの画面を見るのは、睡眠の質が落ちるとも言われる。若い世代で睡眠時間は長くなったものの、健康面でプラスになったとは言い難い気もする▼ちなみに他の年代の睡眠時間は、ほぼ横ばいの結果だったようだ。蒸し暑さが感じられれ、これからは暑さも厳しくなる。熱中症対策の重要な要素の一つとされる睡眠、適正にして仕事に臨みたい。
●つむじ風 7月10日
 土木学会が主催するシンポジウム「震災復興10年の成果と課題を俯瞰する~今後の備えへの教訓」が先ごろ、オンライン形式で開かれた。今後の復旧・復興や事前復興に資する知見を得ることを目指し、震災復興10年の成果と課題を抽出するための議論が交された▼このシンポジウムは、東日本大震災からの復興を総括することで、将来的に発生が予想される大規模災害の事前復興につなげるとともに、今後の社会と土木技術者のあり方を問うリレーシンポジウムの初回として催されたもの。東北地方整備局など関係者による話題提供や、専門家によるパネルディスカッションが催された▼パネルディスカッションでは、生活、なりわい、安全という三つの観点から復興の教訓を探った。本県からは岩手大学農学部の三宅諭准教授がパネリストとして参加。「基盤を作り込んでからではなく、まずは人が住み始めて、住民が手を加えていく形も必要では」と、住みながら作り変えていく復興まちづくりを提言した。復興に限らず、まちづくり全般に共通した視点と言える。
●つむじ風 7月9日
 「建設業は地図に残る仕事」。子どもを対象とした多くの現場見学会や交流体験学習の場で、よく耳にしてきた言葉だ。県内では新たな道路の開通を近く迎えることになり、岩手の地図がまた一つ、新しくなる▼東北地方整備局三陸国道事務所が整備を進めてきた宮古市内の三陸沿岸道路「宮古中央ジャンクション~田老真崎海岸インターチェンジ(IC)」と、宮古盛岡横断道路「宮古港IC~宮古中央IC」が12日に開通する▼今回の供用で、県内の三陸沿岸道路は田野畑村以南が全て開通することとなり、気仙沼市までの約139㌔が自動車専用道路で結ばれる。宮古盛岡横断道路は道路機能が三沿道に結節され、周辺のアクセス性が大きく向上する▼数年前、当時小学5年の地元児童らが今回の開通区間を見学した。学習テーマは「命の道をつくる」。子どもたちが成長した今、完成後の道路に感動を覚えることだろう。大人になって道路を通行した際には、暮らしに欠かせない基盤だと実感するのではないか。節目を迎える道路は、地域の思いをつないでいく。
●つむじ風 7月8日
 梅雨前線の影響により4日未明、鹿児島、熊本の両県を襲った記録的な大雨は、河川の氾濫や土砂崩れなど各地に大きな爪痕を残した。毎年のように発生する豪雨災害は、本県にとっても人ごとではない。日頃から万全の備えを心掛けたい▼熊本県では、豪雨で球磨川が氾濫し、球磨村の特別養護老人ホームなどが被災。このほか、橋の流出や道路の寸断により孤立地区も発生している。16年の台風10号で氾濫した岩泉町の小本川による水害を、思い起こした人も多いのではないか▼今回の大雨では、熊本県南部を中心に発生した「線状降水帯」による影響も指摘されている。線状降水帯は、次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が列をなしている状態。ほぼ同じ場所を通過・停滞することで激しい雨が降り続くエリアになってしまう▼この降雨エリアの発生を予想することは、難しいとされている。局地的短時間で降る大雨に、どのように対処するか。ハード面での備えはもちろん、ゲリラ豪雨に対応した避難方法などを、もう一度確認しておく必要があるだろう。
●つむじ風 7月7日
 梅雨前線の影響により4日未明、鹿児島、熊本の両県を襲った記録的な大雨は、河川の氾濫や土砂崩れなど各地に大きな爪痕を残した。毎年のように発生する豪雨災害は、本県にとっても人ごとではない。日頃から万全の備えを心掛けたい▼熊本県では、豪雨で球磨川が氾濫し、球磨村の特別養護老人ホームなどが被災。このほか、橋の流出や道路の寸断により孤立地区も発生している。16年の台風10号で氾濫した岩泉町の小本川による水害を、思い起こした人も多いのではないか▼今回の大雨では、熊本県南部を中心に発生した「線状降水帯」による影響も指摘されている。線状降水帯は、次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が列をなしている状態。ほぼ同じ場所を通過・停滞することで激しい雨が降り続くエリアになってしまう▼この降雨エリアの発生を予想することは、難しいとされている。局地的短時間で降る大雨に、どのように対処するか。ハード面での備えはもちろん、ゲリラ豪雨に対応した避難方法などを、もう一度確認しておく必要があるだろう。
●つむじ風 7月6日
 「エジプトのナイル川など世界の著名な都市は、河川とともに共存・共栄で文明をつくってきた歴史がある。平泉の黄金文化も北上川と深い関係を持って発展したものと受け止めている」と指摘するのは、勝部修一関市長。一関地区かわまちづくりが、国交省のかわまちづくり支援制度に登録され、登録証伝達式の席上で話していた▼支援制度は、河川空間とまち空間が融合した良好な空間形成を支援するもの。一関地区かわまちづくりは、磐井川沿川について観光振興による交流促進、賑わい形成に向けた各種施設整備などを内容としている▼人類や地域の発展に大きな影響を与えるなど、さまざまな恩恵をもたらしてきた河川。一方で、大雨などで氾濫した際には人類に牙をむく存在となる▼今シーズンの梅雨時期も、全国各地で大雨による被害が発生している。北上川をはじめ県内を流れる河川には、まだまだ治水対策が必要な個所が多くある。今後の河川と共存しての生活には、未整備区間の解消とともに、近年の雨の降り方にも対応した治水事業が必要に思う。
●つむじ風 7月3日
 7月は「STOP!熱中症クールワークキャンペーン」の重点取組月間。WBGT値の確認と、必要に応じての作業の中断・短縮・休憩時間の確保の徹底、水分・塩分の補給などへの取り組みが呼び掛けられている▼岩手労働局によると、94年から16年までの間に熱中症で亡くなった人は8人。発生月で分類すると、7月が4人で最も多く、次いで8月の2人。屋外での作業で多く発生しており、年代別では特段目立った傾向はないようだが、産業別で見ると、建設業が4人と半分を占める▼これからの夏の課題は、建設現場における新型コロナウイルス感染症対策と熱中症対策の両立。大手ゼネコンでは、マスク着用による熱中症リスクの低減に向けて全国の現場にマウスシールドを配備するなどの対策を講じているようだ▼地方の中小建設業としては、国交省のガイドラインをベースに、「新しい生活様式」を意識した対策を取っていくことになるだろう。現場で働く人の安全を守るため、受発注者が協力して現場で明らかになった課題の解決に臨む姿勢が求められる。
●つむじ風 7月2日
 緊急事態宣言が全面解除されたが、首都圏では新型コロナの感染者の増加の兆しが見え始めている。人と接触する機会が増えれば、感染者は増える。医療崩壊に陥るような増え方だけは避けてほしい▼本県では、新型コロナの感染者が確認されていない。マスクの着用や手洗い・うがいの徹底など、日ごろの努力の賜物とは思うが、交通事故の死亡者は危機的状況が続いている。6月29日現在で、前年より4人増の26人。人口10万人当たりの死者数は、全国平均の2倍となっている▼改正道路交通法が施行された。あおり運転の厳罰化などが柱で、免許は即取り消しとなる。これだけ社会問題となっているのに、なぜ減らないのか。専門家によると、「運転による気持ちの高ぶり」や「意思疎通ができないことによる誤解」などを挙げている。こちらは軽く注意を促したつもりでも、「先にあおられた」とカチンと来て、行為に及ぶのだろうか▼仕事上でも誤解は、大きなミスや事故につながりかねない。普段から互いの意思疎通をスムーズにすることが、いかに大切なことか。
●つむじ風 7月1日
 きょう1日から1週間は、「エイジフレンドリー職場へ!みんなで改善 リスクの低減」をスローガンとする全国安全週間。労働災害防止に向け、産業界での自主的な活動の推進と職場での安全に対する意識を高め、安全を維持する活動などのさらなる定着を目指す▼例年であれば、安全大会などでの経営トップによる安全への所信表明や安全パトロール、講演会等の開催、職場見学等の実施などが行われてきた。現在の新型コロナウイルス感染症の状況では、「三密」となる可能性が懸念される▼厚生労働省では、「大会や講演会などのイベント開催の中止または延期」「多数が参加する安全パトロール、職場見学など社内行事の中止、延期または開催形式の見直し、参加者の限定」「テレビ会議などの積極的活用」などの対応策を例示。三密を避けての取り組みを呼び掛けている▼社会資本整備の担い手であり、地域の守り手として災害時には最前線で地域の安全・安心の確保を担う建設業。裾野の広さも考慮し、現場やオフィスの実態に応じた対策が求められている。
●つむじ風 6月30日
 大槌町は震災津波伝承事業の一環として、町全体の追悼・鎮魂の場となる(仮称)鎮魂の森の新設を計画している。事業では整備方針の検討に向け、3月に遺族アンケート調査を実施。26日には町議会全員協議会で、調査結果が報告された▼アンケートは、芳名板や祈りの対象など追悼の場の在り方について問うもの。遺族752人に配布し、355人が回答した。調査項目のうち「芳名板に名前を記すことの是非」では、「記してほしい」が8割を超えたほか、記名方式は「固定式」、公開方法は「常時公開」が高い割合を占めた▼「芳名板以外の祈りの対象」については、「慰霊碑」が最も多く、次いで「献花台」となった。「その他」の具体例では、「震災の被害や避難の大切さを伝えるもの」といった趣旨の意見が、複数見られた▼町では今夏で整備方針をまとめ、来年1│3月で基本設計、21年度で実施設計を作成する方針。22年度の着工を目指す。犠牲者、被災者の気持ちに寄り添いつつ、復興への思いを新たにする憩いの空間を創造してほしいと思う。
●つむじ風 6月29日
 就学前の我が家の子どもたちは近頃、花に興味を持つようになり育て始めた。せっせと水やりをし、芽が出て、葉も徐々に大きくなってきた。いつ花が咲くか、日々花壇とにらめっこしている▼仕事柄、さまざまな路線を走る機会があるが、季節ごとにさまざまな花が目に入ってくる。長距離運転している際などには癒しとなり、季節の移ろいも感じる。道路沿線に見かける花では、菜の花やチューリップなど春の花から、アジサイやクチナシ、アベリアなど初夏に咲く花に変わるころ。梅雨時期は、雫にぬれる姿も一層映える▼一関には、東北屈指の規模を誇るみちのくあじさい園が立地。県建設業協会一関支部では、周辺道路に約1000本のアジサイを植栽し、同園オープンの時期に合わせ管理しており、今年も25日に作業を展開した▼同園は、全国ネットの番組で取り上げられたこともあり、昨シーズンは非常に混み合ったと聞く。今年も元気に花を咲かせ、コロナ禍の状況下だが、ドライバーの目を楽しませ、観光面にも貢献する存在になることが期待される。
●つむじ風 6月26日
 県採石工業組合が制作したDVD「ようこそ『砕石』の世界へ」。砕石業における組合単位での広報用DVDの制作は初の試みとのことで、日本砕石協会の公式動画サイト「saiseki channel」でも視聴できる▼DVDではインフラ整備における砕石の役割のほか、砕石業で働く若者や女性の姿、各種大型機械も紹介している。採石場のスケールの大きさは若い人たちの関心を呼ぶことが期待でき、若手社員が活躍する姿を通して高校生や大学生が入社後の自分の姿を思い描くこともできるだろう▼建設産業全般の高年齢化は砕石業も例外ではない。現場で働く人の中心が50代、60代という会社も増えているという。今後の砕石需要も未知数だが、次世代を担う若い人材の確保と育成は急務だ▼同工組では今年度、「若年者人材育成事業」に取り組む計画。骨材資源工学会が昨年度に実施した「若手技術者研修プログラム」を参考に、県の現状に沿った地域密着型プロジェクトとしての実施を検討している。岩手モデルの人材育成として注目されそうだ。
●つむじ風 6月25日
 久慈市のホームページを覗いていると、市内企業のPR動画を動画配信サイトに掲載―とのページを見つけた。地元企業の仕事を発信することで、就職や移住の参考にしてもらおうというものだ▼「久慈市公式チャンネル」のPR動画には、地元の宮城建設㈱の動画リンクが掲載されている。動画では、会社を構成する港湾漁港部門や土木部門、総務部門など、さまざまな役割を紹介。社員が学生へのメッセージを話したりして、仕事のやりがいを伝えている▼同じページにある「岩手県公式動画チャンネル」には、一沢コンクリート工業㈱や下舘建設㈱などの動画リンクが掲載されている。地元に根差す企業として、仕事に込める思いを訴えている▼新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、企業の一部で採用活動などが変化しているとのニュースを見かけるように。若者は身近な動画などをきっかけとして、企業に興味を持つことも多いのではないか。担い手の確保は会社の重要課題。今後の人材確保の在り方にも、少しずつ変化が求められていくのだろうか。
●つむじ風 6月24日
 「今年は大人しいです」。県建設業協会北上支部青年部会(木戸口幸弘部会長)が県立黒沢尻工業高校土木科3年生を対象に実施する測量実技講習会の取材時に、同科の先生が生徒の特徴を話してくれた▼木戸口部会長は実技講習会前の講話の中で、建設業における技術の進歩と今後もさらに進んでいくことを話しながら、「変化に対応していくためには基本が大事」と強調。さらに、現場におけるコミュニケーションの重要性も強く呼び掛けた▼グラウンドでの講習会で測量実習が一段落した時、生徒が「この測量機械は毎日使っているんですか」と青年部会員に話し掛けていた。青年部会員は「最近は一人で測量することが多いよ」と回答。今年の生徒は大人しいと聞いていたが、積極的に話し掛けているのが印象に残っている▼生徒から講習会の感想を聞くと「相手のことを考え、何のために測量するのかを学んだ」と力強いコメントが返ってきた。アフターコロナ、ウィズコロナ…。変化に対応していくためにも、基本の大切さを伝えていかなければならない。
●つむじ風 6月23日
 陸前高田市が高田松原津波復興祈念公園内に整備し、今月から一部供用を開始した高田松原運動公園。震災の津波で被害を受けた野球場やサッカー場などを再整備したもので、市の運動拠点としての役割に期待が寄せられる▼場所は同市高田町字中宿地内ほか。シンボルロード東側と国道45号北側に囲まれた区域で、面積は約21㌶。エリア内には、野球場とサッカー場を各2面、さらに多目的広場、こども広場、屋内練習場、ミーティングルームなどを設置。駐車場には990台分(常設630台、臨時360台)を確保している▼このうち、第一野球場「楽天イーグルス奇跡の一本松球場」(両翼99㍍、センター122㍍、最大収容人数4800人)と、第二サッカー場(天然芝9000平方㍍)、東側芝生広場は芝の養生などにより供用を延期中。準備が整い次第、利用可能となる模様だ▼運動公園は市のスポーツ振興のみならず、市内に新たな人の流れも生み出すはず。近隣の交流施設などと連携を図ることで、中心市街地のにぎわい醸成につながればと思う。
●つむじ風 6月22日
 今月、業界団体の道路清掃や草刈りなど地域の環境美化に関する活動の機会が多くある。新型コロナウイルス感染症の影響がある中での活動で、参加者も事故や熱中症に加え、感染症対策もしっかり講じて作業していた▼とある取材した活動について、主催者側に話を伺うと、やはり新型コロナウイルス感染症の影響で実施するかを悩んだものの、緊急事態宣言が解除になったことなどを勘案して、開催することにした模様。今後の地域貢献についても、状況次第ではあるものの開催する方向で考えていくと話していた▼近年、さまざまな形の地域貢献が展開されてきているが、次代を担う子どもたちが建設業に親しむようなイベントについては、今年度開催するか最も悩むものの一つになってくると思われる。感染症対策をしっかり講じられるかに加え、学校側での授業の進捗状況などによっても対応が分かれるのだろう▼開催の有無は、今後の状況や学校側の意向を踏まえて判断していくしかない。異例尽くしのシーズンだが、柔軟に対応できるようにしていきたい。
●つむじ風 6月19日
 ここ数カ月、感染症関連の書籍が売れているらしい。カミュ『ペスト』(新潮文庫)や山本太郎『感染症と文明』(岩波新書)あたりは、本紙読者の多くが既に手に取られていることだろう。小説の神様と呼ばれる志賀直哉も、短編「流行感冒」でスペイン風邪を題材にしている。発表が大正8(1919)年4月なので、おそらく国内第一波での体験がベースと思われる▼子供が感冒に罹らないよう、運動会や芝居興行など、いわゆるクラスター発生の恐れがある場所に対して神経質になる主人公(志賀直哉本人)と、芝居を見に行きながら嘘をついた家政婦さんとのやりとりが話の軸で、感冒はいわば舞台装置。本人や家族が罹患した際の描写は非常にあっさりとしている▼志賀直哉と言えば老成した「教科書に出てくる人」のイメージだが、本作の主人公は家政婦さんの嘘を疑い、不機嫌を隠さない。それでいながら言い過ぎと怒り過ぎを気に病む。今の私達にも心当たりがあることばかり。これを文庫本30㌻ほどで体験させるとは、小説の神様と言われる所以か。
●つむじ風 6月18日
 盛岡バスセンターや「mоnaka(もなか)」など、中心市街地での再開発計画が歩み始めた県都・盛岡市。両施設が相乗効果を発揮すれば、河南地区の活性化につながるものと期待は大きい▼特に地方では、郊外に大型ショッピングセンターが建設され、人の流れが大きく変わった。中心部の発展なくして、都市の発展はありえない。観光施設の多くは大抵、都市の中心部にある。中心部が廃れてしまっては、観光客も魅力を感じない▼盛岡市の中心部は、北上川、中津川、雫石川が合流する場所にある。そのため主要な観光施設も川沿いにある。中津川沿いには、盛岡城跡公園や岩手銀行赤レンガ館等々。北上川沿いでは鉈屋町の町家などのほか、材木町よ市などにぎわいのイベントも開催される▼国と盛岡市の連携による「かわまちづくり事業」では、ハード・ソフト両面で取り組みが進められてきた。JR盛岡駅前の木伏緑地は、盛岡市のPark-PFIにより、飲食店や広場が整備され、新たな賑わいの拠点に。盛岡にとって、川は重要な観光資源の一つだ。
●つむじ風 6月17日
 PR時間は180秒―。一般社団法人NEXT TOURISMは、全国の高校生を対象とした観光動画コンテスト「観光甲子園2020」を開く。㈱JTBが特別協賛し、観光庁などが後援。22日から受け付けを開始する▼今回は、コロナ禍対応のリモート運営やSDGs時代の探究型学習、観光教育トータルデザイン―を方針に掲げている。訪日観光、ハワイ、日本遺産―の3部門で、全国の高校生に日本の魅力や観光産業の国際社会に果たすべき役割を考える機会の提供を目指す▼昨年度のコンテストには、INBOUND部門で青森県立七戸高校が決勝まで進んだ。生徒らは、町特産のにんにくを通し、インバウンドにつなげるための案や町の魅力をPR。「初めは3分も町の魅力をPRできるのか不安だったが、まとめるのが大変だった」と笑顔を見せていた▼前回の決勝に進んだ動画は見ることができる。高校生らしい初々しさや、見入ってしまう構成の動画など。業界や企業の魅力を動画で紹介する場面が増えているだけに、参考になるのではないだろうか。
●つむじ風 6月16日
 住田町は、供用開始から45年を迎え老朽化した、上有住地区公民館の建て替え事業を推進。新たな公民館は施工業者も決まり、来年3月の完成に向け、今後工事が本格化していく見通しだ▼事業は、地区公民館の老朽化が進行し、生涯学習の拠点などとして、利用者から求められるニーズへの対応が困難になってきたことから実施するもの。建設場所は、同町上有住字山脈地15│1で、敷地面積は3796平方㍍。新施設は木造平屋建て、床面積521・67平方㍍の規模で建設される▼公民館前には、「草の広場(芝生)」「石の広場」「土の広場」も整備。建物は、広場を縁取るようにL型の形状で配置され、広場に面した入り口前には半屋外スペースとなる三角土間も設置。内部には、ホールや図書室、和室などを設ける▼完成後では、隣接する町民俗資料館を中心に据えながら、地区の新しい顔となる広場と公民館を一体的に活用し、憩いの空間を創造していく方針だ。歴史や文化の発信、市民交流を支える拠点として、地域を象徴するエリアになればと思う。
●つむじ風 6月15日
 08年に発生した岩手・宮城内陸地震から14日で12年となった。きょう15日には、県建設業協会一関支部(須田光宏支部長)で災害情報伝達訓練を展開する予定。毎年重ねている訓練で、さらなる体制の充実を図ることとしている▼同支部の訓練は、ここ数年支部会館に支部会員、災害協定を結ぶ県、一関市や平泉町などの関係者が一堂に会し実施。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点で、今年度は一部役員が支部会館に待機して、他の参加者は各持ち場から報告する形を予定している▼実際の災害時、被災個所から状況などを報告して指示を仰ぐなど、災害対策本部のような場所に直接行けないケースも多いだろう。それぞれ離れた個所からのやりとりで、情報がどれだけ正確に伝わるかを検証できる機会にもなる▼県内も梅雨の季節。新型コロナウイルス感染症という活動が大きく制限される状況下でも、大雨などの有事にはパトロールや応急復旧などの役割を業界には期待される。現在の状況を想定した対応のマニュアル、訓練の実施が急がれる。
●つむじ風 6月12日
 盛岡工業高等学校土木科3年生の生徒を対象とした舗装実習が、このほど同校敷地内で行われた。マンホール周辺の摺り付けやくぼみ部分の段差解消、穴ぼこの補修など、生徒たちは道路の維持補修の実務を熱心に学んでいた▼この実習は、実践的な体験を通じて舗装工事への理解を深めるとともに、敷地内の段差や穴ぼこを自ら補修することで、生徒たちが維持補修の重要性や土木の社会的な意義を学ぶことも目的とする。特にも県内企業への就職を考えている生徒にとっては、よい経験になったと思う▼同校土木科は前年度、県との協働で橋梁点検に取り組んだ。現地調査、点検調書の作成、健全性の診断などを行い、その成果は実際の点検結果として、橋梁の補修や県橋梁長寿命化修繕計画などに反映される▼舗装実習の講師は県内企業の社員が務め、使用した資材は県建設業協会盛岡支部が前年度に寄贈したもの。橋梁点検では県土整備部と地元コンサルの職員が指導に当たった。将来の土木技術者の育成に、自然な形で行政、業界団体、企業の連携が図られている。
●つむじ風 6月11日
 岩泉町が安家地区に整備した同地区複合施設がこのほど、供用開始となった。同施設は町役場の安家支所などからなり、16年台風10号災害で集落が孤立したことを教訓に、避難所の機能を備える。平常時は地域住民の交流活動の拠点、災害時には命を守る拠点となる▼施設の構造は木造平屋建て(一部2階建て)で、延べ床面積は930・34平方㍍。施設内には集会室や町民室をはじめ、調理室、備蓄倉庫、シャワー室、浴室などを配置した。防災機能を強化するため、太陽光発電設備や受水槽なども整備している▼施設内を見学して特に印象的だったことは、広がりのある空間や奥行き、木材の香りだった。見学者からは「思っていたよりも広い」といった感想や、災害時の拠点施設の完成を喜ぶ声が多く聞かれた▼施設前を流れる安家川では、県による台風対応の河川改修工事が鋭意進められている。集落が点在する本県においては、小さな単位での防災力の強化が重要になる。町や県、地域住民が連携しながら、安全な集落づくりに取り組んでいる県内事例の一つだろう。
●つむじ風 6月10日
 厚生労働省は、職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリストを公表している。基本的な対策の実施状況について確認することが目的で、5月14日版では70項目のチェックリストが並んでいる▼すべてが「はい」ではなくても、対策が不十分ということではない。同省では、業種や業態、職種などによって対応できないかもしれないとしつつ、「職場の実態を確認し、事業者と労働者の全員がすぐにできることを確実に実施することが大切」としている▼項目の中には、「『新しい生活様式』の実践例で示された『働き方の新しいスタイル』の取組状況」がある。具体的には、テレワークやローテーション勤務、時差出勤、会議や名刺交換のオンライン化、対面での打ち合わせは換気とマスク…が挙げられている▼テレワークやオンライン会議を導入し試行錯誤を繰り返しながら進めている県内の建設企業もある。まずは、チェックリストを活用することで自社の現状を把握。できることから始め、働き方の新たなスタイルに取り組んでいきたい。
●つむじ風 6月9日
 中心市街地に、ピーカンナッツの加工・販売拠点となる産業振興施設の新設を計画する陸前高田市。施設は、年度内で設計の策定を予定しており、22年6月の供用開始を目指し準備が進められていく▼ピーカンナッツは、クルミに似たナッツ類の一種。抗酸化物質を多く含み、アンチエイジングにも効果があるとして注目されている。市では国内需要の喚起や最適な栽培法の確立などを目指し、17年に東京大学、製菓企業の㈱サロンドロワイヤル(大阪市)と連携協定を締結。産地化に向けた取り組みを推進中だ▼計画する産業振興施設は、高田町で建設中の市立博物館西側に新設。規模は木造平屋建てで、床面積は1818平方㍍以下を予定している。内部には、加工・販売スペースや、イベント、講習会などでの活用を想定した地域利用スペースの設置を計画。市では現在、施設の使用候補者を公募している▼新たな特産品を生み出す取り組みと食文化の発信は、地域の復興を支える力になるはず。市街地のにぎわいや、新たな雇用の創出にもつながればと思う。
●つむじ風 6月8日
 県内建設業でのICT技術も着実に普及してきている。さまざまな現場でICT技術が取り入れられ、工事看板でもICT活用やICTがどんなものかを周知しているのをよく見かけるようになった▼担い手確保などに向けて、ICTに期待をかける分野は多い。建設業と同様に本県の基幹産業の挙げられる農業でも、「スマート農業」と銘打って、超省力化や高品質生産などを可能にする方策として進展してきている。メリット、課題ともに建設業と同様のことも多く挙げられている▼建設業への入職者が少ない要因の一つとして、現場など外で稼ぐのを敬遠している若手が多いのではとの分析も見られる。ICTの技術革新がさらに進めば、将来には遠く離れた個所からの重機操作が可能となり、現場に行く機会が大幅に減る可能性も含むとされる▼建設業の担い手確保の方策の一つとして期待がかかるICT技術。ICTを紹介する工事看板を目にした一般の人、次代を担う学生らに、建設業のICT技術は、どのように映り、どんな印象を持たれているのだろうか。
●つむじ風 6月5日
 7月1日から始まる全国安全週間。今年度のスローガンは「エイジフレンドリー職場へ! みんなで改善 リスクの低減」。今ひとつ耳なじみの薄い「エイジフレンドリー」という言葉だが、WHOなどでは10年以上前から用いられていたらしい。意味は「高齢者の特性を考慮した」だとか▼スローガンでは、労使一体でリスクアセスメントを実施することなどにより、高齢者が安心して安全に働くことができる職場環境の形成を図り、全ての働く人の労働災害防止につなげることを呼び掛けている。健康寿命と職業生涯が延びる中、高年齢の労働者が安心して安全に働くことができる職場環境の形成を目指す考えのようだ▼本県建設業の従業員の年齢構成は、50歳代以上が5割を超え、うち60歳代以上が全体の3割近くを占める。高齢化が著しい産業であるが、これは同時に高年齢層がその力を生かし、活躍できる職場であることも意味している。高齢化を産業の病巣としてのみ捉えることなく、エイジフレンドリー産業としての振興対策も考えられるのではないか。
●つむじ風 6月4日
 盛岡の観光名所や官公庁に近接する河南地区は長年、賑わいの中心だった。だがカワトク移転後は、中三、ななっくの撤退、盛岡バスセンターの閉鎖等々もあり、かつての賑わいは影を潜めていった。昔を知る人間としては寂しい限り▼その中、新たな盛岡バスセンター整備に向けた事業計画案がまとまった。施設内には、賑わい施設として商業店舗や飲食店、温浴施設なども併設される計画。市内外への交通の拠点としてだけでなく、新たな観光の目玉にもなる▼旧ななっく跡地を中心に、市街地再開発の動きもある。準備組合によると、今年度は商業施設の建設に向けて事業計画の作成などを進める。盛岡の真ん中をイメージし「monaka(もなか)」とネーミング。盛岡らしさを演出するため、地域の食を支えるスーパーのほか、地元で営業している店舗の誘致を目指すという▼河南地区は、高齢者の割合の高い地区でもある。両施設が相乗効果を生み出すことが出来れば、同地区は人に優しいスローライフの先進地として、新たな賑わいの中心となる。
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