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2018年
11月17日(土)
07:19

コラム集

●つむじ風 11月16日
 今年度も「いわて年末年始無災害運動」が、岩手労働局と岩手労働災害防止団体連絡協議会の主唱で、12月1日から1月31日までの2カ月間にわたって実施される▼この運動は「岩手県から死亡労働災害をなくそう運動」を引き継ぐ形で06年度にスタート。年末年始は慌ただしさに加えて、凍結や積雪などに起因する労災リスクが高まることから、関係者が職場の安全に対する認識を新たにし、労災根絶に向けた取り組みを推進することを目的に実施されている▼本県において、転倒や車両のスリップなど冬季特有災害が年間死傷者数に占める割合は、約2割と言われる。年末年始の労働災害発生状況が年間の死傷者数に影響するため、この時期の労災防止は最重点課題の一つに数えられている▼今年は建設業の死亡労働災害が多発傾向にあり、現時点での死亡者数は17年の年間累計を上回っている。11月は準備期間。運動期間を待たずに、リスクアセスメントや危険の見える化、安全決意宣言などに着実に取り組み、無事故無災害で年末年始を送っていただきたい。
●つむじ風 11月15日
 二戸市は、県内の市町村で初となる国土強靭化地域計画を策定した。計画期間は20年度まで。同計画は自然災害によるリスクの低減を図るため、行政機能などの強靭化に関する総合的な指針となる▼同市は、大規模自然災害が発生しても「次代へ紡ぐふるさとづくり」が停滞することのない、強さとしなやかさを備えた安全・安心な「にのへ」の構築を目指す。道路関係では、アクセス道路の複数化などを進め、孤立集落の発生の低減に向けたネットワークを構築する▼県では県国土強靭化地域計画(計画期間16~20年度)について、18年度が中間年となることから見直しを進めている。先ごろの同計画推進アドバイザリー会議では、有識者から「災害の影響は二次、三次的に及ぶ。代替性を高めなければならない。市町村レベルでの議論、個別事情の把握が大切」との声があった▼県内では滝沢市が策定に向けた取り組みを推進中で、今後も広がりを見せるだろう。地域の目線でリスクを洗い出し、行政・住民が災害に対する備えの大切さを共有する計画としてほしい。
●つむじ風 11月14日
 遠野市が主催し、県建設業協会遠野支部青年部会などが共催したブラインドサッカー体験会が先日、市民ら約60人が参加し遠野市内で開かれた。取材で訪れたが、実際に体験することになった▼講師は、ブラインドサッカー元日本代表の落合啓士さん。全員にアイマスクが配られ、まずは準備体操。2人1組となり、1人はアイマスクを着用し目をつぶり、相方は落合さんのポーズを相手に伝える。単純なことだが、これが難しい▼例えば、肩入れ。足を肩幅よりも広げ、両方のつま先を外に開いて、お尻を落としていく。手は膝の上に乗せて、肩を入れるように上体をひねっていく…。知らない人に言葉だけで伝えるためには、相手が理解できる言葉を選ばなければならない▼体験会後、落合さんは「チームがうまくいっていない時、たった一言で変わる」「仲間に対して伝わる『良い言葉』を考えてほしい」など、改めて相手のことを考えて言葉を選ぶ大切さを参加者らに訴えた。ブラインドサッカーに限らず、日常生活や仕事でも同じことが言えるのではないだろうか。
●つむじ風 11月13日
 新たな学校給食センターの建設に向け、先週、地鎮祭を行った釜石市。事業は今後、20年4月の供用開始を目指し、現地で工事が本格化していく▼新センターは、同市鵜住居町に、鉄骨造一部2階建て、延べ床面積2516平方㍍の規模で整備される。供給能力は1日最大約2600食で、市内小・中学校全14校をカバー。施設にはHACCPを導入するほか、ドライシステムを採用した調理室をはじめ、新たにアレルギー対応調理室や炊飯室を配置。食育機能や、震災を教訓に災害対応設備も設置される▼地鎮祭で施工者を代表しあいさつした、日鉄住金テックスエンジ㈱の今西昭裕取締役常務執行役員建設事業部長は、「子供の時に食べた地元の海の幸、山の幸は、いつまでも記憶の中に刻まれるもの」と語り、「釜石を離れることがあったとしても、この地を思い出させる」センターの機能に期待を寄せていた▼新施設を拠点に提供される古里の味が、次代を担う子供たちの地元愛を育み、さらに震災からの復興の記憶を思い起こさせるものになればと思う。
●つむじ風 11月12日
 冬の使者である白鳥が、県内各地に訪れ始め、冬の足音を感じる。渡り鳥が飛来するシーズンになってくると、鳥インフルエンザの懸念が強まってくる▼県建設業協会では、「家畜伝染病における緊急対策業務に関する協定」を県と締結。家畜伝染病が発生した場合、県の土木関連部署が所管する殺処分後の家畜の埋却、通行する車両を消毒するポイントの設営に係る作業について、同協会で補助するなどの活動を担っている▼同協会奥州支部では、作業に慣れておく必要があるとの考えで、昨年から定期的に高病原性鳥インフルエンザ防疫対応実地訓練を実施、今シーズンの訓練が先日開かれた。実際に防護服を着用し、重機での掘削や埋却、石灰散布作業に至るまで本番さながらの訓練を展開した▼訓練を重ねることで手順がスムーズになる。県側から出される注意点を聞いていても、訓練を積んだことで得た知識や教訓などと感じられる場面が多くあった。実際に発生した場合は時間との勝負とされるだけあって、作業に慣れておくことは非常に重要なこととなる。
●つむじ風 11月9日
 東日本建設業保証㈱は毎年度、決算書の提出を受けた企業を対象とした財務統計指標を公表している。先ごろ公表した17年度の決算分析によると、県内704社の総資本経常利益率は6・29%。3年ぶりに前年度を上回り、ピーク時である14年度に次ぐ水準となった▼収益性の向上と歩調を合わせて健全性を表す指標も向上。自己資本比率は37・26%と、16年度に引き続き過去最高を更新している。借入金依存度も下がっており、利益確保に伴う資本の蓄積が進み、経営の安定化が図られている企業が多いことが見て取れる▼東日本大震災前の総資本経常利益率を見ると、最も悪い09年度にはマイナス3・48%まで落ち込んでいた。決して本意ではないだろうが、東日本大震災の復興需要が県内建設企業の経営改善に寄与したことは否めない▼言い換えれば、時代ごとの社会が抱える問題にハード整備で応え、地域社会とともに発展してきた産業が建設業。震災復興の先、建設業がどのような社会の問題に応えていくか。文字通り地域課題として考えていく必要がある。
●つむじ風 11月8日
 盛岡市内で小学校時代を過ごした人にとって、岩山は何度も訪れた懐かしい場所なのではないか。遠足や冬のスキー学習等々…。入学後の最初の遠足で、展望台から盛岡市内を一望した記憶がある▼盛岡市民から長年親しまれてきた鹿島精一記念展望台が、盛岡市の18年度都市景観賞に選ばれた。鹿島建設の設計・施工により1962年に建設され、盛岡市に寄贈されたもの。建築から約50年を経て、同社によりリニューアルされた。今後も盛岡市の代表的な建築物として市民から親しまれ、さらに盛岡を一望できる景色は、今後も観光客を魅了することだろう▼同展望台のある岩山公園一帯には、動物園、遊園地、競馬場などの観光施設が点在。盛岡市では何度も訪れたくなる場所として、同公園の再整備を目指している。動物公園についても再整備を計画中だ▼国直轄で整備が進められている都南川目道路が全線開通すれば、市外・県外から岩山一帯へのアクセスも向上する。建設中の簗川ダムも岩山一帯とともに、新たな憩いの場所となり得るのではないか。
●つむじ風 11月7日
 先日、仙台市内で開かれた震災伝承シンポジウム。テーマは「何を残し、何を伝えるか」。パネルディスカッションに参加した徳山日出男氏は「やっと、このテーマで開くことができる時期になったという思いがある」と話した▼シンポジウムでは、パネリストから数年前に被災地の住民や学生に復興祈念公園に求められる質問をした際の回答が示された。「何か思いを馳せるような場所」「同窓会ができるような場所」「来た人が木を植えて、次世代が成長を楽しめるような場所」など▼一方で、「行って何かを学ぶとなると重くなる。楽しくなるような場所がいい」との学生の声にはっとさせられたという。震災を風化させないということを考えた際、震災の傷跡を柔らかく包み込むことも大切なのだろう▼作家・井上ひさし氏は「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをゆかいに…」との言葉を残している。震災を風化させないため伝え続けるには、人の死という重く、暗く、深いテーマを避けることはできない。井上氏の言葉も忘れずにいたい。
●つむじ風 11月6日
 震災からの復興に向け、沿岸各地で整備が進む津波防護施設。ラグビーW杯の開催地となる釜石市鵜住居地区周辺では、来年9月の開幕を視野に、水門、防潮堤工事の進捗が図られている▼同地区では、ラグビーの試合会場となる釜石鵜住居復興スタジアムが7月末に完成。スタジアム周辺では、県沿岸広域振興局土木部が、鵜住居川水門と片岸海岸防潮堤の整備を進めている。両施設とも高さはTP+14・5㍍。同防潮堤は19年3月、同水門は同年8月の概成を計画している▼同防潮堤は延長818・3㍍。盛土量は36万7200立方㍍を誇り、間近で見るとかなりの迫力だ。「震災学習列車」を運行している三陸鉄道が、来年3月のJR山田線宮古│釜石間の移管後、新鵜住居駅を起点に防潮堤などを見て回る企画を組めば、津波の脅威を分かりやすく伝えられるのではないか▼このほか同土木部管内では、釜石市や大槌町の中心部などを守る水門、防潮堤整備も進められている。被災地の復興を支える津波防護の要となるだけに、着実な工事の進捗が求められるだろう。
●つむじ風 11月5日
 10月下旬に青森県で開かれた東北建設業協会ブロック会議。社会インフラ予算の増額や、18年度下期における大型補正予算の早期編成など7項目が提案された。地域建設業の生命線である公共事業費の確保を、今後も呼び掛けていく必要がある▼頻発する激甚災害への対応と、老朽インフラの計画的な維持更新を図るために、地域建設業の存在は不可欠。国民の安全・安心を守るセーフティネットの一つとして、地域建設業を半ば公的な存在として位置付けることも可能だろう▼一方のインフラ整備における最優先事項は、国土強靱化や事前防災。さらには少子高齢化に伴うコンパクト+ネットワークの実現、施設の集約化や統廃合など、縮小社会の中でこそニーズが生まれる公共事業があるかもしれない▼防災・減災、既存インフラの維持管理、縮小社会などのキーワードから、社会に不可欠な地域建設業の姿が再構築されていくと思われる。事業費の確保という量の議論に終わらず、公共事業と建設業界のあり方を質の面から一体的に考えることも重要ではないか。
●つむじ風 11月2日
 10月下旬に青森県で開かれた東北建設業協会ブロック会議。社会インフラ予算の増額や、18年度下期における大型補正予算の早期編成など7項目が提案された。地域建設業の生命線である公共事業費の確保を、今後も呼び掛けていく必要がある▼頻発する激甚災害への対応と、老朽インフラの計画的な維持更新を図るために、地域建設業の存在は不可欠。国民の安全・安心を守るセーフティネットの一つとして、地域建設業を半ば公的な存在として位置付けることも可能だろう▼一方のインフラ整備における最優先事項は、国土強靱化や事前防災。さらには少子高齢化に伴うコンパクト+ネットワークの実現、施設の集約化や統廃合など、縮小社会の中でこそニーズが生まれる公共事業があるかもしれない▼防災・減災、既存インフラの維持管理、縮小社会などのキーワードから、社会に不可欠な地域建設業の姿が再構築されていくと思われる。事業費の確保という量の議論に終わらず、公共事業と建設業界のあり方を質の面から一体的に考えることも重要ではないか。
●つむじ風 11月1日
 東北地方整備局北上川ダム統合管理事務所長の成田秋義所長による講演を取材する機会を得た。講演では四十四田ダムなど、県内の五大ダムの役割を語った▼県内にある四十四田、御所、田瀬、湯田、胆沢の五大ダムが発揮する効果は大きい。同事務所によると、五大ダムの総貯水容量は約5億㌧で、有効貯水容量は約4億㌧。五大ダムの水力発電により、県内の年間発電量の16%、約8万世帯分の電力を供給している▼かんがい用水の補給にも力を発揮している。五大ダムによる用水の補給面積は、県内の水田面積の25%。成田所長は「約240万人分の生活に必要な米を生産できるよう、水を供給している。県内の人口を遥かに上回り、全国への米の供給に寄与している」と話した▼13年8月の大雨、同年9月台風18号では、御所ダムや四十四田ダムの洪水調節により、盛岡市街地の河川の水位を低減。大量の流木の流下も防ぎ、下流の流木被害も軽減したものとみられている。地域の暮らしを守り、産業を支えるダム。当たり前のように身近にあるダムを見つめ直したい。
●つむじ風 10月31日
 国土交通省と環境省、経済産業省、警察庁で構成するエコドライブ普及連絡会。同連絡会は11月を「エコドライブ推進月間」と位置付け、エコドライブの普及・促進を図っている▼同連絡会では「エコドライブには、特別な知識も、高度な技術も必要ない。大切なのは、思いやる気持ちを常に持ち続け、環境に、人に、優しい運転を積み重ねていくこと」としている。エコドライブ10のおすすめでは、少しの心掛けで燃費向上できることが分かる▼例えば、燃費に関しては、最初の5秒で時速20㌔を目安にすると燃費が10%程度改善。車間距離をあけると、無駄な加速・減速がなくなり、市街地で2%、郊外で6%ほど燃費が向上。エンジンブレーキを活用することで2%程度の燃費が改善。適切なエアコン使用や適正なタイヤ空気圧なども呼び掛けている▼現場に車両で移動することが多い建設業。エコドライブ10のおすすめなどを参考に、できることから実践していきたいが、時間に追われていては難しいだろう。まずは、時間に余裕を持った行動を心掛けたい。
●つむじ風 10月30日
 新市庁舎の整備を計画する釜石市。庁舎建設に係る基本計画・基本設計業務の事業者も、プロポーザルにより佐藤総合計画が選定され、今後、施設は整備内容の具体化が図られていくことになる▼プロポーザルでの佐藤総合計画案では、「釜石の絆と命をつなぐ防災庁舎」をコンセプトとして提示。災害に強い「強靭な庁舎」とするほか、東西軸の議会・行政棟と、南北軸の会議棟の交点には「みんなのホール」を設置。ホールを市民交流・市民協同の場、災害時は一時避難場所とすることで、防災啓蒙や多世代交流、まちづくりの活性化を図るとしている▼会議棟には低層のゲート型ピロティを設け、「みんなのホール」と一体利用が可能な屋外交流スペースとする想定。災害時は、屋外の災害対策スペースとして、給水や炊き出しなど多目的な利用も視野に入れている▼整備事業では、施設の20年度着工、21年度の完成を目指している。復興を支える釜石のシンボルとして、安全安心の拠り所となるだけに、多くの市民の声を反映させた設計を作成してほしいと思う。
●つむじ風 10月29日
 VR(バーチャルリアリティー)で、住宅の完成イメージを体感する機会があった。HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を身に着け、仮想の住宅空間内を見学したが、非常にイメージが沸きやすかった▼VR自体は、1930年代ごろから飛行士の訓練などに活用されていたものとされるが、VR元年と言われる2016年に高性能なHMDが登場したことで、一般にも簡単にVRを体験できるようになり、身近な存在になってきたとされる。VRを活用したマーケティングなど、ビジネスへの取り入れも進んできている▼ICT化の取り入れが始まっている建設業においても、活用が試みられている。日ごろの施工管理や高所での作業時の危険を体感するといった安全教育面などでも活用されている▼VRの今後について、現在は主に視覚と聴覚を再現しているが、人間の五感の残る触覚、味覚、嗅覚への対応に向けた、さまざまな装置が、今後出てくることも予測されている。建設業でも有効に活用され、品質面や安全面などのさらなる向上などに期待したい。
●つむじ風 10月26日
 今月20日現在、本県建設業の労災による死亡者数は9人。2カ月少々を残して、17年の年間死亡者数8人を上回った。5年間で死亡者数15%以上の減少を目指す「第13次労働災害防止計画」の初年度であるが、厳しいスタートとなった▼事故の型別で見ると、「墜落・転落」と「交通事故(道路)」が各2人、「転倒」「飛来・落下」「崩壊・倒壊」「はさまれ・巻き込まれ」「おぼれ」が各1人。ここから特有の傾向は読み取れないものの、やはり「墜落・転落」など三大災害の占める割合が高いようだ▼監督署では二戸管内、工種別では土木工事への偏在が見られることが、あえて言えば今年の傾向だろうか。また9月末現在の休業4日以上の死傷者数は大きな変化がないことから、1件当たりの労災が重篤化している懸念もあり、注意が必要と思われる▼県内では毎年、「いわて年末年始無災害運動」が岩手労働局などの主唱で実施されている。繁忙期に入るとともに労働環境が悪化する時期。死亡災害はもとより、全ての労災を根絶する気概で年末に臨みたいところだ。
●つむじ風 10月25日
 県道路メンテナンス会議(佐近裕之会長)はこのほど、「岩手の道路メンテナンス概要」をまとめた。県内の国道や高速道路、県市町村道の総延長は約3万3400㌔におよび、その中には約1万3800橋の橋梁、約300カ所のトンネル、約500施設の道路附属物がある。同年報では、定期点検の結果などをもとに、道路施設の老朽化の実態やメンテナンスの取り組み実態をまとめている▼17年度までの点検実施率は、橋梁が86%、トンネルが76%。これまでの結果、橋梁は「予防保全段階」の判定区分Ⅱが53%を占めている。トンネルは「早期措置段階」の判定区分Ⅲの比率が40%と高く、早期に補修などが必要なトンネルが多い傾向にある▼本県は本州有数の寒冷地。凍結抑制剤の影響からか、建設後31年以降、判定Ⅲ以上の割合が増加するなど劣化傾向が顕著に現れるとか▼点検は今年度で一巡し、来年度からはセカンドステージに入る。建設後50年後の橋梁は現在、全体の19%だが、20年後には73%と急激に増えていく中、保全対策の早急な実行が求められる。
●つむじ風 10月24日
 県道路整備促進期成同盟会(会長・上田東一花巻市長)主催の「いわての地域づくり・道づくりを考える大会」が今月29日、花巻市内で開かれる。約700人が参集予定で、大会で採択された決議は、真に必要な道路の整備促進という地方の声として国等に強く訴えていく▼大会では、意見発表や基調講演を予定し、道路に対する思いや道路の専門家の考えなどが示される。今回の意見発表は久慈市の地域おこし協力隊員ら3人。基調講演は国土技術研究センターの谷口博昭理事長が行う予定▼地方創生、安全安心、災害復旧、観光振興…。近年、よく見聞きするが、いずれの言葉も共通項として「道づくり」があるのではないだろうか。東日本大震災を経験し、単なる道づくりではなく、ネットワーク化されてこそ道づくりが生かされることを学んだ▼道路整備の重要性や緊急性は言うまでもなく、道づくりは地域づくりにつながり、さらに地域づくりが人づくりにつながっていくだろう。県土全域においてバランスの取れた道づくりに向け、熱意を示す大会にしたい。
●つむじ風 10月23日
 先週、釜石から笛吹峠経由で遠野へ向かう途中、橋野高炉跡に立ち寄った。同高炉跡などを含む橋野鉄鉱山は、「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つとして、15年に世界遺産に登録。市を代表する史跡として、観光スポットになっている▼橋野高炉跡は、近代製鉄の父・大島高任の指導で築造された現存する日本最古の洋式高炉跡。史跡は笛吹峠の麓にあり、釜石でもかなり奥まった場所に広がる。緑地に残る高炉3基の石組は、なかなかの存在感で、「こんな山奥で鉄を作っていたのか」と思いながら周囲を巡った▼高炉周辺では最盛期、1000人もの人が働いていたとのこと。当時の状況を調べるため、現地では二番高炉付近で、発掘調査も行われていた。27日には現地説明会も開かれる▼発掘調査は、市が3月に策定した「橋野鉄鉱山の保存・整備・活用に関する計画」の一環で実施されるもの。計画は台風10号の被災復旧も含め、今年度から進められていく。ラグビーW杯などで観光客の増大も予想されるだけに、着実な計画の推進が求められるだろう。
●つむじ風 10月22日
 10月は、県内の各地で産業まつりが開かれる時期。建設関連企業や団体がブースを設けて、自社や建設業をPRする催しも行われている。その様子を取材する機会も多いが毎年、多くの人たちでブースが賑わっている光景が見られる▼催しとして多いものの一つが、バックホウや高所作業車に体験乗車できるというもの。体験した親子などに話を伺うと、「楽しかった」「また乗りたい」という声がよく聞かれる。毎年楽しみにブースを訪れる来場者もいるようで、少しでも建設業に気を留めてくれたらと思う▼今年取材した中で、建設業をPRする10分程度の映像を、その場から動かず、夢中になって見つめていた小学校低学年くらいと思われる少年が印象に残っている。聞けばバックホウなどの建設機械が大好きとのことのようだ▼映像では、建設業が建物や道路などを造る仕事であること、災害時には応急復旧など地域の安全・安心を守る役割を担っていることなどを紹介。少年は映像を見てどんな思いを抱いたか。建設業への関心が強まってくれればうれしく思う。
●つむじ風 10月19日
 国土交通省は、総務省など各省、日本機械工業連合会と共催で「第8回ロボット大賞」の応募を受け付け、12日に各省の受賞ロボット等が決まった。表彰式は、きょう17日に東京ビッグサイトで開かれ、19日まで受賞ロボット等が同会場で展示される▼国交大臣賞には、東北大学などが開発したドローンを用いた火山噴火時の土石流予測システムが選ばれた。優秀賞の中には、建設企業が中心となったコンクリート仕上げロボットや人とロボットが協働した建設作業を実現する仕組みを構築したものも受賞している▼現場の荷物の持ち上げ・持ち下げの際に作業者の腰への負担を軽減する着るロボットが受賞したのも興味深い。重量も価格も低く抑えられ、現場の作業に合うような制御面から容易にカスタマイズできるため、人手作業を必要とする様々な現場への普及が期待されると評価が高い▼ロボットの開発や導入が進む建設産業界。ロボットにより現場・現場管理が楽になったとの声が聞かれる。楽を求めることが、楽しみを奪う結果につながらなければいいのだが。
●つむじ風 10月18日
 九戸村教育委員会は、施設一体型校舎による小中一環教育を導入することを決め、併設型小学校・中学校を新築する。建設予定地は現在の九戸中学校敷地内とし、22年度の開校を目指している▼規模に関する基本的な考え方として、小学校では現在5校ある小学校を1校に再編。10~12学級で、1学級当たり最低18~20人程度とする。中学校は普通学級6学級、特別学級2学級で構成する予定。現時点では、教員が利用する管理棟を共有棟とし、体育館やグラウンドは小中それぞれで整備したいとしている▼同村教委の担当者は、村の少子高齢化の進行を肌で感じている様子。より良い教育環境の整備を第一に掲げ、「子どもたちが地域の人々と交流し、ふるさとを学ぶ場をつくりたい」と思いを語っていた▼将来的に少子化が進行した際は、学校の一部を地域交流スペースとして活用することも視野に入れているようだ。近く有識者や公募委員らで構成される検討委員会を設置する。村の未来を支える子どもたちの学び舎を―。新たな整備計画の検討がスタートを切った。
●つむじ風 10月17日
 国土交通省は、総務省など各省、日本機械工業連合会と共催で「第8回ロボット大賞」の応募を受け付け、12日に各省の受賞ロボット等が決まった。表彰式は、きょう17日に東京ビッグサイトで開かれ、19日まで受賞ロボット等が同会場で展示される▼国交大臣賞には、東北大学などが開発したドローンを用いた火山噴火時の土石流予測システムが選ばれた。優秀賞の中には、建設企業が中心となったコンクリート仕上げロボットや人とロボットが協働した建設作業を実現する仕組みを構築したものも受賞している▼現場の荷物の持ち上げ・持ち下げの際に作業者の腰への負担を軽減する着るロボットが受賞したのも興味深い。重量も価格も低く抑えられ、現場の作業に合うような制御面から容易にカスタマイズできるため、人手作業を必要とする様々な現場への普及が期待されると評価が高い▼ロボットの開発や導入が進む建設産業界。ロボットにより現場・現場管理が楽になったとの声が聞かれる。楽を求めることが、楽しみを奪う結果につながらなければいいのだが。
●つむじ風 10月16日
 陸前高田市の高田松原周辺に国、県、同市が共同で整備を進める、津波復興祈念公園。園内では現在、(仮称)国営追悼・祈念施設(国営施設)を中心に、道の駅「高田松原」などの工事が最盛期を迎えている▼公園の整備事業では、県が昨年度から進めていた造成エリアの仕上げ工事を、前月公告。国営施設についても、東北地方整備局東北国営公園事務所が、施設内に設置される「切り通し空間」の仕上げ整備を5日付で公告しており、園内の工事は基盤整備から、徐々に仕上げの段階へ移っていく模様だ▼再建される道の駅「高田松原」では、同市が駅内の一角に設置する地域振興施設について、出店者などを選定。地域振興施設では地元特産品の販売をはじめ、軽食も提供する計画で、ラグビーW杯開催前の19年8月開業を目指し、準備が進められていく▼公園全体の完成は20年度を予定しており、今後は園内に計画されるさまざまな施設も、形が見えてきそうだ。震災の追悼の場とともに、市民が集う復興の象徴として、着実な事業の進捗が求められるだろう。
●つむじ風 10月15日
 10月も中旬になり、県内の各地では稲刈りを終える時期となる。18年産の県内全体の作況指数は、やや良となる見通しとなっている。今年については、県最高級のオリジナル水稲品種「金色の風」の日本穀物検定協会の食味ランキングで最高評価「特A」の奪還も大きな目標とされており、注視される▼稲刈りが一段落すると、農地整備が計画されているほ場では、工事が本格化し始める時期に入ってくる。秋が深まり冬本番の時期が、ほ場整備の最盛期になり、現場条件は厳しさを増してくるが、安全や衛生面などには気を遣って作業に当たっていきたい▼ほ場整備に関しては、特にも県南地区で事業を実施する個所数が多い状況が続く。地元の機運の高まりから事業化が図られている個所が多くあり、ほ場の大区画化により営農の繁栄が望まれる▼ほ場が改良されていく一方で、「これから先、地元で農業する人がどの程度いるのか」といった懸念の声を聞く機会も多い。農地整備の実施個所数の推移がどうなっていくか、やはり担い手の確保が大きく影響してくる。
●つむじ風 10月12日
 県では19年度以降の普通建設事業費の公共事業(通常分)について、18年度当初予算から台風10号災害対応分を除いた額に1・05を乗じて試算している。県によれば、公共事業のプラスシーリングは平成入り後初とのこと▼これに台風10号災害への対応分を加えた額が当面、通常分の公共事業となる。県の中期財政見通しによると、今後5年間の公共事業は19年度の588億円がピークで、台風10号への対応が一段落する22年度には482億円となる見通し。つまりここ数年間で、県の公共事業は500億円前後まで縮小することになる▼06年度に策定された「いわて建設業対策中期戦略プラン」では、10年度の県内企業向け発注金額を約300億円、発注件数を約800件と試算していた。当時の急進的な入札契約制度改革と合わせて「絞り込みと淘汰が進む」と受け止めた関係者も多かったはずだ▼現状のまま手を打たなければ、淘汰の時代を再現することになるだろう。特効薬は無いにせよ、今後の建設産業のあるべき姿を業界側から粘り強く訴えていく必要がある。
●つむじ風 10月11日
 現在の小・中学校の児童・生徒数を聞く度に驚きの声が上がる。出身中学の生徒数は、当時の半分以下。聞けば一部を除き、どこもそのような状態だという。クラブ活動で、野球やサッカーなどの団体競技もできない▼国立社会保障・人口問題研究所は、日本の地域別将来推計人口(18年推計)をまとめている。それによると2045年の本県人口は約88万4500人。15年と比べ約40万人減少する見込み。盛岡市は、約5万4000人減少し約24万4000人。奥州市や北上市、一関市も7万人台となる。他県だが、青森市などは約10万人余が減少し、20万人を割り込むとか▼人口減少は大都市圏に比べ、地方で顕著になる予測。県内では町村部で小・中学校の統廃合が進んでいるが、今後急速に人口の減少が進む中、都市部でも統廃合は避けられない状況になる▼学校のほか地区公民館、老人福祉施設などの公共施設の集約化・長寿命化は避けられないが、地域と地域を結ぶ道路が重要。公共交通機関が発達していない地方こそ、計画的な道路整備が求められる。
●つむじ風 10月10日
 国土交通省は昨年、防災ポータルを開設。近年頻発する災害を踏まえ、地震以外の災害情報やライフライン情報、多言語対応サイトの追加など、コンテンツを充実させ、5日に更新した▼防災ポータルは、東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催前や開催中の首都直下地震の発生を想定。同省と関係機関の情報提供ツールを一元化し、多言語化やスマートフォンに対応。海外や国内に対し、平時から容易に防災情報などを入手できるようにした▼本県でも「いわて防災情報ポータル」を開設し、防災情報を発信中。気象情報や土砂災害、地震情報、避難勧告、避難所を各市町村ごとに一覧で表示できる。避難勧告・指示情報と避難所情報は一覧で見ることができるなど、シンプルながら分かりやすい情報発信に努めている▼ポータルとは入り口や玄関を意味する。入り口と出口が一つならば迷うことはないが、入り口の先には入り口が、さらにその先に…。ネットの構造上しかたないかもしれないが、災害時にこそポータルと一覧できる機能が求められている。
●つむじ風 10月9日
 買わなければ当たらない│。宝くじのうたい文句だが、現在はハロウィンジャンボ宝くじが発売中。収益金は市町村の数や人口のほか、各都道府県での販売実績額に応じて配分される仕組み。配分された収益金は、少子高齢化対策、芸術文化の振興、地域経済の活性化、災害対策などに活用される▼先ごろ県から示された中期財政見通しでは、普通建設事業費の公共事業は18~22年度について、19年度の588億円をピークに右肩下がりとなり、台風10号災害への対応が終了する22年度には、482億円にまで減少する見通し。宝くじの収益金頼みというわけではないが、事業費を少しでも多く確保する動きも期待したいところだ▼東日本大震災前の業界内では、各地域の路線の危険個所などについて、おのおので調査する動きが見られた。地元を熟知し専門的知識も持つ業界にこそできる行動だったと思う▼公共事業の先細りが、改めて示された格好となる。この状況を目の当たりにして、自分たちの仕事を自分たちで確保しようとする行動が、いま一度必要に感じる。
●つむじ風 10月5日
 県立盛岡工業高校は、今年で創立120年。6日には記念式典が催される。「質実剛健」を校訓として、県内産業界を支える有為な人材を多く輩出してきた同校。県内建設企業の中核をなす技術者の中にも、多くの卒業者がいるものと思われる▼小紙では本日付紙面に120周年特集を掲載。土木科、建築・デザイン科、電気科から、生徒各1人ずつに将来への夢や目標を語っていただいた。前向きで積極的な若者たちが、県内建設産業界の明るい未来を担っていくことになるのだろう▼生徒の一人からの「現場で働く人たちの姿に心を引かれた」という言葉に、取材に当たった若い記者が「現場で働いている人のことを、みんな見ているんですねぇ…」と一言。業界内で頻繁に話題に挙がる「建設業のイメージアップ」だが、建設現場で働く人たちの生き生きとした姿こそ、最良のツールかもしれない▼やはり建設業の本分を全うすることが一番か。普段通りの建設業の姿を伝えることを通して、若年者の確保と育成、建設産業の次世代への継承につながることを期待したい。
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