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2024年
5月29日(水)
04:06

コラム集

●つむじ風 5月28日
 昨年12月に起工式を実施し、国により事業の進捗が図られている宮古盛岡横断道路の「田鎖蟇目道路」。先週は終点部に整備する橋梁のA2橋台下部工を公告。A1橋台は既に発注済みで、工事は今後、本格化していく見通しだ▼田鎖蟇目道路は、宮古市田鎖から同市蟇目を結ぶ延長7・2㌔の自動車専用道路。区間には主要構造物として、トンネル4本と橋梁2橋の設置が計画されている▼今回A2橋台が公告された橋梁は、建設場所が同市蟇目地内。架設する閉伊川左岸側に整備するもので、橋長は228㍍、有効幅員は12―30・632㍍。上部形式は鋼3径間連続細幅箱桁橋。同橋周辺には(仮称)蟇目インターチェンジも整備される計画で、合わせて将来的には現道・国道106号の付け替えも予定されている▼今後、区間の施工が本格化すれば、工事車両などで交通量も増えていくはず。先週は宮古盛岡横断道路の腹帯水神トンネル前で交通事故が発生していた。作業前に交通ルールや安全運転のポイントを再度確認し、事故防止に努めてしてほしいと思う。
●つむじ風 5月27日
 一関遊水地事業の促進を目指し、治水事業予算の確保へ要望などを展開する一関遊水地事業促進協議会の24年度総会が先日開かれ、今年度の事業計画などが決まった。同会は、一関市や奥州市、平泉町、各市町議会、土地改良区、商工会議所らで組織する▼総会では、一関市北上川治水地権者会が地役権設定の進展により解散したことで、協議会から脱会することも報告された。地権者会の会長を務めた須藤彌志正さんが、会員に感謝の言葉を話した▼22年に催された一関遊水地事業50年の集いで、彌志正さんや父の故・弥左衛門さんが地権者として、どんな思いで事業に関わったかの話は、印象に強く残っている。「父のことを話す機会をいただいた」と感謝する姿も印象的だった▼遊水地事業は着実に進展し、地元などでは竣工式の予定時期なども話題になっているという。竣工には至っていないものの、既に幾度も効果を発現している。施工などに携わる建設業者らとともに、事業に理解を示し協力する地権者のおかげで、安全・安心な暮らしは確保されている。
●つむじ風 5月24日
 全国安全週間は1928(昭和3)年に初めて実施され、今回で97回目。戦時中も一度も中断することなく、人命尊重の基本理念の下、安全意識の高揚と安全活動の定着に向けた活動が進められてきた▼安全週間と言えばスローガン。第1回は「一致協力して怪我や病気を追拂ひませう」と、いい雰囲気を漂わせている。これが33(昭和8)年には「國の護りぞ 身を守れ」と戦時色が出てくる。以降も38(昭和13)年は「安全報國 銃後の護り」、41(昭和16)年は「總力戦だ 努めよ安全」、44(昭和19)年は「決戦一路 安全生産」と、安全というよりも産業報国の色が強くなる一方▼戦後は、安全週間から統制色を排除しようという考えなどから、しばらくスローガン無しの時代が続いたようだ。さて今年は「危険に気付くあなたの目 そして摘み取る危険の芽 みんなで築く職場の安全」。韻を踏むなど、なかなか洒落たつくり。建設業を取り巻く社会環境は厳しいものの、総力戦や決戦などの言葉を必要としない時代に仕事に打ち込めることを幸福に思いたい。
●つむじ風 5月23日
 建設業界団体の総会・懇親会では、三陸沿岸道路など、県内のインフラ整備の話題になることが多い。「三陸沿岸道路の開通によって通勤圏が広がり、現場の行き来が便利になった」との声も。沿線自治体の首長は、地域のインフラを生かしながら、雇用の場の確保や、にぎわいの創出に向けた意気込みを語っていた▼先ごろ、国交省や北海道、東北6県、政令市の土木部長などによる24年度春季の北海道・東北地方ブロック土木部長等会議が、盛岡市で開かれた。会議では、「今後の急激な人口減少や災害の激甚化、インフラの老朽化に対応したインフラマネジメント」も話題の一つだった▼インフラマネジメント関係では、国交省本省側と自治体などで、「国土強靱化とメンテナンスを表裏一体で進める必要がある」との認識を共有した▼現在利用されている数々のインフラは、地域に不可欠なもの。将来にわたって、インフラ機能を維持・発揮することは、広い県土を有する岩手の重要課題だ。今後も意見交換の場などを生かし、地域の飛躍に必要なインフラを考えたい。
●つむじ風 5月22日
 気象庁は、全国を11ブロックに分け線状降水帯による大雨の呼び掛けを半日程度前から行っていた。28日からは、対象地域を府県単位に絞り込む▼今回の予測には、新たな予測技術として、18時間先まで延長された水平解像度2キロの局地モデル(LFM)と、メソアンサンブル予報(MEPS)の降水量予測から算出した危険度を活用。それらをもとに予報官が判断する▼線状降水帯が発生すると、大雨災害発生の危険度が急激に高まることがある。ただ、府県単位で呼び掛けただけで避難を促しているわけではなく、ほかの大雨情報と合わせて活用することが大切だろう。大雨災害に対する危機感を早めに持ち、ハザードマップや避難所・避難経路の確認などの行動につなげることが重要だ▼同庁は、2029年から市町村単位での危険度分布形式の情報を半日前から提供開始する見通し。四国4県に相当する面積を有する本県だけに、早期の実現が待たれる。さらに、情報の伝達方法や情報そのものが有する意味など受け手に対する理解も高めていかなければならない。
●つむじ風 5月21日
 本県の北上山系を縦走する国道340号。先週は、沿線市町村で構成する整備促進期成同盟会の総会が開かれ、安全・安心な交通の確保へ早期整備を求める決議を採択した▼340号は陸前高田市を起点とし内陸部を縦走。青森県八戸市に至る総延長約250㌔の幹線道路。北上山系の4市4町1村を結び、沿線地域の産業、観光、医療を支えている。三陸沿岸道路や宮古盛岡横断道路、東北横断自動車道といった横軸とも接続。広域的な道路網を形成するほか、災害発生時には「命の道」としての役割も果たす▼区間では、ネックとなっている宮古―岩泉間で県が2工区の改良事業を推進中。このうち宮古市内の和井内―押角工区では今年度も道路改良工事を継続。岩泉町内の浅内工区では道路の詳細設計、用地測量を進めていく計画だ▼総会では各市町村から、狭あい・急カーブ区間の改良や歩行空間などの早期整備が要望されていた。地域の暮らし、将来のまちづくりを支える重要路線だけに、予算の確保など地方の声をしっかりと中央へ伝えていく必要があるだろう。
●つむじ風 5月20日
 建設関連団体の総会シーズンを迎えている。総会の場で、業界の発展に尽力してきた会員企業の従業員らを表彰する団体は多い。長い年月、仕事に当たってきた従業員らには頭が下がる▼各団体で催される優良従業員の表彰だが、対象となる従業員が年々減ることに頭を悩ます団体も多くなってきている。少し前までは、毎年10人以上の受賞対象者がいたものの、今年度は数人しかいないと嘆く声も耳にする。中には、実際の対象者は多いものの、毎年数人ずつ選出しているような会員企業もあると聞くが、やはり大分減ってきているようだ▼従事者の平均年齢が上がり続けている建設業だが、高齢から働くことに区切りをつけたベテラン社員が増えているほか、転職する中堅社員、建設業への従事が長続きしない若手社員も多くなっている表れか▼表彰の様子を取材している際、表彰状を受け取る場面、さらには経営者と受賞者が並んでの記念撮影や写真の提供を依頼されることもある。表彰者の晴れの舞台を取材していて、従業員の存在は宝と改めて思わされる場面だ。
●つむじ風 5月17日
 東北地方整備局が進める北上川上流ダム再生事業の事業促進に向けて、流域5市町で構成する期成同盟会がこのほど設立された。会長を務める盛岡市の内舘茂市長は設立総会の席上、予算確保の厳しさへの認識を示した上で「関係自治体が一体となって、中央に要望していく取り組みが必要だ」と、関係自治体の連携を呼び掛けた▼北上川上流ダム再生事業は、四十四田ダムのかさ上げと御所ダムの操作方法変更により治水機能増強を図るもの。四十四田ダムは全国でも珍しいコンクリートとアースフィルの複合ダムであることから十分な技術的検討が必要であり、この間のソフトによる洪水被害対策の充実も不可欠▼設立総会後の意見交換会では、同盟会を構成する各自治体のトップからダム再生事業への期待に加えて、流域治水の必要性を強調する声が聞かれた。ダム再生事業の事業推進を目的とする期成同盟会であるが、関係自治体における流域治水の議論を深める場となればなお良い。地域住民の生命と財産を水害から守るため、使えるツールは全て使ってほしい。
●つむじ風 5月16日
 岩泉町は、同町門字町地内に小川地区複合施設の建設を計画している。24~25年度の2カ年で建設工事を進めていく予定だ。24年度当初予算には、整備事業費として約3億円を盛り込んでいる▼同町では、同町役場小川支所の老朽化の解消と合わせて、診療所などの機能を集約した複合施設の整備を計画。小川支所、総合交流センター、小川診療所、放課後児童クラブの四つの機能を集約し、防災機能の強化や子育て環境の構築などを図る▼同町によると、施設の利用者らが地域の歴史を感じられるよう、小川炭鉱のレンガと、救沢(すくいざわ)念仏剣舞の袴の模様をモチーフとしたデザインも検討しているそうだ。デザインに工夫を凝らすことにより、多くの人々に施設を身近に感じてもらいたいとしている▼昨今、地方部の人口減少や少子高齢化の進行などが話題になることが多い。県内のさまざまな地域では、今後も、施設の複合化などが進むことが予想される。地域の拠点性を高めて、人が集い、定着する―。地域の独自色を持った魅力ある拠点整備に期待したい。
●つむじ風 5月15日
 気象庁は10日、エルニーニョ現象が近いうちに終息し、一方で夏から秋にかけてラニーニャ現象が発生する可能性が次第に高まる見込みだと発表。日本への影響に注意を呼び掛けている▼ラニーニャ現象が発生すると、西太平洋熱帯域の海面水温が上昇し、積乱雲の活動が活発となる。日本付近では、夏季は気温が高くなる傾向にあり、冬季は気温が低くなる傾向があるという。本格的な暑さを前に早めの熱中症対策が求められる▼消防庁は、4月29日から5月5日までの全国の熱中症による救急搬送人員は664人と公表。現場などでも割合は少ないものの16人が搬送されている。本県は12人で前年同時期と比べ5人増加し、内訳は高齢者9人、成人2人、少年1人。発生場所を見ると、住居5人、公衆(屋外)3人、道路2人などとなっている▼厚生労働省は、熱中症ガイドの中で、携帯用の応急手当カードを紹介している。その中で、「いつもと違うと思ったら119番。救急車到着まで、作業着を脱がせ水をかけ、全身を急速冷却」を呼び掛けている。忘れずにいたい。
●つむじ風 5月14日
 東日本大震災に関する町全体の「追悼・鎮魂」の場として、(仮称)鎮魂の森の新設を進める大槌町。9日付で関連工事の最後の発注となる土木工事を公告した。全体完成は25年7月を予定しており、整備は最終段階に入っていく▼建設場所は同町須賀町地内。町中心部を守る大槌川水門たもとの防潮堤沿いに設置される。「追悼・鎮魂」の場とともに、町民が日常的に集い、憩い、交流の場として永く親しみながら、森を育んでいくことを通じて、「被害と教訓」、「復興への想い・感謝」、「希望」を将来世代にメッセージとして伝え続けていく方針だ▼整備エリアには、大きな円を描く管理通路や水盤、芳名碑、献花台などを配置。芝生広場やトイレ・休憩棟なども設置する。既に基礎工事は完了済みで、今後はトイレ・休憩棟、さらに今回公告した工事で残る園路やメインエントランス、縁石・舗装、植栽、芳名碑設置などを進めていくことになる。整備が大詰めを迎える中で着実に事業の進捗を図り、町民の震災に対する思いを支える場になってほしいと思う。
●つむじ風 5月11日
 社会資本整備を担っていることなどから、専門性を生かしたもののみならず、さまざまな分野で地域に貢献できる体制を建設業は整えているように思う。それだけ、地域とは切っても切れない関係ということだろう▼今年の春の藤原まつりの源義経公東下り行列で、県建設業協会一関支部の須田光宏支部長ら、役員や青年部会員が弁慶一行役を務めた。同支部として弁慶一行役を務めたのは初だが、これまで多くの建設企業が務めてきた役でもあるようだ▼さまざまな企業や団体が弁慶一行役を務めてきた中でも、建設関連の企業や団体による弁慶一行役は、「イメージ通りに頼もしく屈強に見える」などと関係者は話していた。練り歩き時にも、同支部による弁慶一行に、目を輝かせて見入る子どもたちの姿が見られた▼須田支部長は、「光栄だった」などと話すとともに、「災害時には自衛隊や警察、消防と一緒に人命救助などに当たっていく」と見物客らに建設業をアピールしていた。取り組み一つひとつの積み重ねが、建設業を周知するものなどとなっていく。
●つむじ風 5月10日
 「2024年問題」とも言われる時間外労働の罰則付き上限規制が建設業に適用されて約1カ月。業界関係者の事前準備がよかったのか、仕事量と労働時間のバランスが結果的に取れているのかは分からないが、今のところは目立って大きな問題は生じていないようだ▼春季地方ブロック土木部長会議が、13日から全国で実施される。今回の主要な論点は働き方改革とのこと。時間外労働の上限規制が自治体工事に与える影響や課題などについて情報共有を図るほか、国交省直轄工事での取り組み事例が紹介されるようだ▼働き方改革や生産性向上などをテーマとした議論では、どうしても行政側における仕組みや補助制度の整え方が主要な論点となりやすい。しかし本当に議論すべきは、何が本当に現場の最前線で働く人たちにプラスとなるか。その一点に尽きるのではないか▼東北ブロックの土木部長会議は15日、盛岡市が会場。建設業界のため、ひいては国民・県民の福祉向上のために、建設業における働き方改革が進むような情報共有と意見交換を期待したい。
●つむじ風 5月9日
 県土整備部では、防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策の実施状況や、人口減少対策(子育て、社会減対策)の取り組み事例などを小冊子でまとめている。建設行政・建設業界が連携して取り組んでいる公共事業や取り組みなどを、県民に分かりやすく発信している。他にも、同部の旬の話題を届ける「美しい県土づくりNEWS」や、「いわての建設業魅力紹介パンフレット」などもあり、多くの媒体で情報発信している▼先日、同部の上澤和哉部長に対し、建設専門紙による共同インタビューを実施する機会を得た。災害に強い県土づくりや建設業振興対策、人口減少対策など、話題はさまざま。上澤部長は「インフラの効果を生かすことで、移住定住の促進や関係人口の拡大などにつながる要素はあるのではないか」と語っていた▼インタビューでは、発注者や受注者、地域住民など、さまざまな人たちと一体となって事業を進め、岩手を盛り上げていく考えを示した。本紙としても微力ながら、本県のインフラ整備の必要性などを訴え続けていきたい。
●つむじ風 5月8日
 毎年5月(北海道は6月)は水防月間。国土交通省が、防災・減災の取り組みの一環として、梅雨や台風の時期を迎えるに当たり、国民一人ひとりが水防の意義や重要性について理解を深めてもらおうと定めた▼以前、同月間中に開かれた水防演習を取材した際、「積み土のう工法」「月の輪工法」「シート張り工法」などの水防工法を実践。参加者のきびきびとした動作で取り組む様子を目の当たりにして、改めて日ごろの訓練の大切さを実感した▼激甚化・頻発化する豪雨災害、毎年のように観測記録が更新される降水量。本県内でも1時間に100㍉を超える雨が降ることが珍しくなくなってきた。1平方㍍に降った場合、水の量は100㍑で重さは約100㌔。広範囲に降り続けば、いかに膨大な量となり危険が高まるか想像に難くない▼この頻発化・激甚化に対応するためには、あらゆる関係者が協働で取り組む「流域治水」が必要。洪水予測や施設の整備・管理、発災から災害復旧までのプロセスなど防災・減災対策を加速するためDX化が欠かせないだろう。
●つむじ風 5月7日
 23年の県内建設業における労働災害による死傷者数は214人。前年を17・4%下回った。建設業における労災の発生件数は震災前の10年に196人まで減少したが、13年には302人に増加。以降は単年ごとの増減はあるものの基調としては右肩下がりで、23年は震災前水準まで減少した▼事故の型別ではおおむね3割が墜落・転落災害。建設業における大きなウエートを占める墜落・転落災害の防止に向けて、安全衛生規則の見直しによる足場からの墜落防止措置の強化や、墜落制止用器具の原則フルハーネス化などの対策が講じられている▼これらの対策が奏功する一方で、脚立やはしごからの墜落が相対的に増えるという課題も出ている。これら手軽に使用できる道具の安全対策も留意が必要だ▼第14次労働災害防止計画においては、墜落・転落防止に関するリスクアセスメントへの取り組みが目標に挙げられている。転倒災害や熱中症のようなキャンペーンこそ無いが、墜落・転落対策という基本を徹底することが建設業における労災撲滅へのポイントになるのでは。
●つむじ風 5月2日
 今年も5月の大型連休シーズンを迎えた。盛岡市などのまちなかを歩いていると、帰省客をはじめ、国内外の観光客と思われる人の姿をよく見かける。盛岡がニューヨークタイムズ紙で紹介されたことは記憶に新しい。最近では盛岡以外にも、宮古港へのクルーズ船の入港なども、県内の大きなニュースとなっていた。県民の一人として、多くの皆さんに岩手の魅力を感じてほしいと思っている▼大型連休の期間中、あちこちへ出かける予定の人も多いだろう。知人との会話では、「やっぱりこの場所は良いところだよ」「この県には、少し変わった駅があって」など、地域ネタとも言えるような話題でよく盛り上がる▼当たり前のように存在する公共インフラは、各地域に根差す建設業に支えられている。観光地に向かうためのアクセス道路や港のほか、玄関口となる駅や拠点施設など、インフラの形は多種多様だ▼地元に必要なインフラは何か―。連休を生かして羽根を伸ばしながら、地元・岩手の魅力を深めるためのアイデアを探るのも面白いのではないだろうか。
●つむじ風 5月1日
 北上市にある諏訪町一丁目地区再開発等準備組合は、市中心部の約1460平方㍍を対象に国土交通省の優良建築物等整備事業制度を活用した共同施設整備を行う施行予定者の募集を始めた。提案書の提出期限は6月20日まで▼事業対象となる諏訪地区は、JR北上駅と中心市街地の中間地点に位置。市内の中心的な諏訪神社に隣接している。地区内の諏訪町名店街ビルは、老朽化が著しく、2~3階はほぼ使用できない状態だ。同事業を活用し、土地の共同利用や高度利用による共同施設整備を目指す▼オアシス拠点の形成という整備コンセプトを掲げている。市民の心象風景の一つである諏訪神社の佇まいと連携した高品質な景観形成や、これまでの歴史を継承した機能的連携が可能な都市機能の導入などの開発効果を期待する▼新たな施設の1、2階部分には飲食店や小売店、医療施設、集会施設など地域住民や来街者の利便性が向上する施設の整備を求めている。竣工・引き渡し期限は27年度を目標としている。北上らしさが盛り込まれた提案を期待したい。
●つむじ風 4月30日
 きょう30日は平日だが、先週末から来月6日まで大型連休の期間に位置付けられる。きょうが休日の読者も多いだろうか▼今年は、連休の多い年でもある。1月8日の成人の日や2月の二つの祝日、昨日の昭和の日をはじめ、5月のみどりの日から子どもの日にかけて、7月から10月までのすべての祝日、11月3日の文化の日が、月曜か金曜、日曜で、土曜が休日の場合には3連休以上となる。8月の盆休みに関しては、10日から18日までとなる企業も多いと思われる日取りになっている▼連休が続くことで、休み明けの仕事に、少なからず辛さのようなものを感じる面があるかもしれない。休み疲れなどで仕事へ支障が出ない程度に、リフレッシュできるような過ごし方を心掛けていきたい▼企業側としても、4月から建設業での時間外労働の上限規制が適用されている状況の中ではあるものの、いかに連休明けの職員が、スムーズに仕事へ入っていけるよう労務管理していくかは重要なことに思う。5月病に代表されるように、連休明けは心身が不安定になりやすい。
●つむじ風 4月26日
 ナオミ・クライン著『ショック・ドクトリン』(2007年)は「惨事便乗型資本主義の正体を暴く」の副題通り、新自由主義批判の名著として知られる。邦訳版の刊行は11年秋。小紙読者の中には読了した方も多そうだが、文庫版でも上下巻合わせて1000㌻近い大著。なかなか手が出せていない▼人口戦略会議は24日、『地方自治体「持続可能性」分析レポート』を公表した。若年女性人口の20年からの減少率が50年までの間に50%以上となる自治体を「消滅可能性自治体」として、全国の約4割、744自治体が該当する。ちなみに本県は約8割の26自治体が消滅可能性だとか▼レポートでは「若年人口を近隣自治体で奪い合うゼロサムゲーム的取り組みでは、人口減少基調を変える効果は乏しい」とするが、人口の自然減は20年時点で世界規模に生じていたとも言われており、短期的には社会減対策を優先せざるを得ない。新自由主義的な思想に基づく自治体間競争が強まる可能性もあり、これも一つのショック・ドクトリン。やはり読んでおいた方がよいのかも。
●つむじ風 4月25日
 県建設産業団体連合会(向井田岳会長)と県建設業協会(同会長)では、関連団体などとの共催により、建設業新規入職者教育を例年、実施している。24年度のカリキュラムは24、25日の2日間の日程だ▼入職者教育の会場は、盛岡市の県建設会館6階大会議室。さまざまな建設会社の若者たちが会議室前で受け付けを済ませた後、少し緊張した面持ちで各自の座席に向かっていった▼会場の向かい側の休憩スペースには、同協会が23年度に作成したポスターが掲示されていた。ポスターは「3・11震災」「除雪」「自然災害」「防疫対応」の4種類。地域に根差す建設企業の重要性などを広く発信するため、協会独自で作成したものとなっている▼今回の入職者教育の後には、また一つ成長した岩手の担い手の姿を見ることができるだろう。地元建設業が地域に必要とされている存在であることを実感し、少しずつでも、仕事のやりがいを見つけてほしい。もしかすると、将来のポスターに登場する人もいるかもしれない。真剣なまなざしの若者たちに頼もしさを感じた。
●つむじ風 4月24日
 気象庁と環境省は、熱中症警戒アラートをきょう24日から全国で運用を始めた。全国を58に分けた府県予報区等を単位に発表し、10月23日までとなっている▼環境省は、今年度から「熱中症特別警戒情報(熱中症特別警戒アラート)」を発表する。気温が著しく高くなることにより熱中症による重大な健康被害が生じる恐れがある場合で、具体的には都道府県内において全ての暑さ指数情報て共地点における翌日の日最高暑さ指数(WBGT)が35に達すると予測される場合を想定している▼消防庁によると、昨年5~9月の熱中症による救急搬送人員の累計は、過去2番目に多い9万1467人。年齢区分別では高齢者が最も多く、発生場所別では住居が最も多かった。仕事場では道路工事現場が最多で、工場、作業所等の順となっている▼例年5月から熱中症による死傷者が見受けられるようになる。糖尿病や高血圧症、心血管疾患があると熱中症の発症に影響があると言われている点も注意が必要だ。まずは、暑熱順化期間を設けることで、体を暑さに慣らしたい。
●つむじ風 4月23日
 旧田老総合事務所の跡地に、災害資料伝承館を新設する宮古市は、23日付で施設の建築工事を公告。年度内の施設完成を目指し、事業の進捗を図っていく▼施設は、市が幾度となく経験した災害を風化させず、後世に伝承する役割を担うもの。規模は鉄骨造平屋建ての床面積約460平方㍍で、施設内には展示室や多目的室などを設け、災害年表や体験者の証言映像、災害の痕跡を残す実物などの展示が想定されている▼宮古市は、明治三陸地震津波や昭和三陸地震津波、さらにカスリーン台風、アイオン台風による被害を経験。近年は東日本大震災による津波災害で、市中心部をはじめ甚大な被害を受けたほか、2016年台風10号、19年台風19号の豪雨災害では、河川の氾濫や道路の途絶による集落の孤立などが発生している▼災害資料伝承館には、過去の自然災害を教訓に、次の災害に備え、命を守るための避難行動などを学べる拠点になってほしい。閉伊川水門など災害に強いまちづくりに向けたインフラ整備についても、取り上げてもらえればと思う。
●つむじ風 4月22日
 先週17日、午後11時14分頃に発生した豊後水道を震源とする地震では、愛媛県と高知県で震度6弱を観測。今年は1月の能登半島地震以降、本県沿岸北部でも最大震度5弱の地震が起きるなど、大きい地震が頻発している。台湾東部沖で発生した地震では、沖縄に一時津波警報も発令された▼今年発生した地震の間、3月11日に東日本大震災の発災から13年、4月14日に発生した熊本地震から8年が経過し、犠牲者を悼む催しなどの様子が報じられた。これからは、毎年のように起きている大雨による災害も心配される▼自然の驚異には、人の手で整備された防災施設では防ぎきれず、ソフト面の対策が重要とさまざまな場面で叫ばれる。規模の大きな災害の発生、過去の災害に関する報道のたびに危機意識が高まるが、ソフト面の強化には危機意識は有用なものだろう▼ソフト面の充実の大切さは、その通りだろうが、安全・安心に生活するためにハード面での防災対策も、いま以上に重要視してほしい。被災者が出ることで危機意識が高まる流れは、とても辛い。
●つむじ風 4月19日
 某国民的子ども番組の中で「もしも季節がいちどにきたら」という曲があった。お花見と一緒に紅葉狩りをしたり、海で泳ぎながら雪合戦をしたり、きっと楽しいだろうねという、ほのぼのした内容で、ご記憶の方も多いのでは。今でも歌われてるのかな▼近年の温暖化の影響か、大雪が降った翌日に暑いぐらいの日が差し、真冬なのに雨が降る。今月15日には桜満開の時期だというのに盛岡などで夏日を記録。毎日何を着て出勤したものか、先日はうっかり上着を忘れたために帰宅時に寒い思いをした。季節が一度に来ても案外楽しくない▼夏に向かって建設現場で懸念されるのは熱中症。厚生労働省などが主唱しての「STOP!熱中症クールワークキャンペーン」が5~9月の期間に実施される。4月は準備期間に当たり「暑さ指数の把握の準備」「緊急時の対応の事前確認」などのチェックが呼び掛けられている▼本格的な猛暑時期の前には、暑熱順化ができておらず少しの暑さで体調不良を引き起こすケースも。急に暑くなる日もある。準備期間から油断なく。
●つむじ風 4月18日
 2014年4月から掲載している「きらり輝く職場の星 スマイル・けんせつ女子部」が、本日で100回目を迎えた。ご協力いただいた女性の皆さまをはじめ、各職場や関係者の皆さまに心から感謝申し上げます▼「スマイル・けんせつ女子部」は、県内の建設企業や土木・建築行政に従事する女性技術者らを紹介し、県土づくりの現場で活躍する女性たちを応援する連載企画。弊社の女性記者がそれぞれの現場や職場を訪問し、建設業に入職したきっかけや仕事のやりがい、今後の目標などについて伺っている▼いわて女性の活躍促進連携会議に設置された5部会の一つである「けんせつ小町部会」では、22年度に誰もが働きやすい建設業界を目指し、提言書を策定。23年度には、社員が建設業界で長く働くことなどを願い「経営者の皆様へ~社員の思い」も作成している▼女性が建設業で働き続けるためには、まだ課題もあるだろう。建設業で働きたいと意欲のある女性がより活躍できる業界へ。弊紙では、これからも建設業で輝く女性の皆さまを応援していきたい。
●つむじ風 4月17日
 東北地方整備局北上川ダム統合管理事務所が管理する田瀬ダム。今年10月に竣工70周年を迎える。記念事業の一環として、県内の国管理ダムで初めて監査廊にワインを貯蔵する▼田瀬ダムは、国直轄ダム1号として1941年に着工。太平洋戦争やカスリン、アイオン両台風を経て1954年に竣工した。70年という歴史は堤体にも表れ、まんべんなく付着した苔を例えて、黒美人と表現されている▼今回ワインを貯蔵する監査廊は、ダムの高さ81・5メートルのほぼ真ん中に位置。初めて入った時に感じたのは高さと、横に線が入っていること。高さは約4メートル。横に線が入っていると感じたのは、監査廊を造る際に木の型枠を使用したことによるもので、近くで見ると型枠の木目が残っていた▼幾多の困難を乗り越え竣工した田瀬ダム。現在に至るには、職員や維持工事を担ってきた企業という縁の下の力持ちによる日々の適正な運用や維持管理があってのこと。黒美人に足を運び、これまでの歴史を振り返り、熟成されたワインの味に思いを馳せるのもいいのではないだろうか。
●つむじ風 4月16日
 東日本大震災や台風被害などを乗り越え、開業40周年を迎えた三陸鉄道。13日の記念式典には沿線自治体の首長らが出席し、改めて鉄路により地域振興に寄与していくことを誓っていた▼式典であいさつした石川義晃代表取締役社長は、開業40周年とともに、震災による全線復旧から10年になることも話し、地域住民、全国からの応援に感謝。人口減少や修繕費の高騰など経営環境は厳しさを増しているが、「三陸鉄道は、全国の第三セクター鉄道の中で最も長い路線を有し、全国で最も沿線住民から愛されている」と述べ、地域の足として三陸の振興に貢献していく決意を語っていた▼当日の記念講演では、鉄道写真家の中井精也氏が開業当時からの歩みを写真で見せつつ、「三陸鉄道からは『人と鉄道を撮る』という大きなきっかけをもらった」と、振り返った▼「三鉄は奇跡の鉄道。今後も50年、100年と走り続けてほしい」とも。これからも地域の「マイレール」としての意識を醸成しつつ、沿線の暮らしを支え、三陸の魅力を発信し続けてほしいと思う。
●つむじ風 4月13日
 「年齢を重ねていくにつれて、花鳥風月の順に良さが分かってくる」といった表現がされる。なるほど、かつては花見の席でも桜には目もくれず、飲食をしながら楽しく過ごすのがメインだったのが、桜の花を愛でている場面が多くなった気がする▼観測史上最速だった昨年ほどでないが、県内の桜前線は平年より早く北上しているようだ。3月は気温の低い日が続き、足踏みのような気象で推移したものの、4月に入ってから一気に気温が上昇してきている▼近々、花見を計画する読者も多いことだろう。花見ではなくとも、新入社員らを迎え、歓迎会を計画する職場も多い時期。近年の若手は、飲み会を好まない傾向にあるともされるが、親睦を深める場となる▼花鳥風月一つを取っても年齢を重ねたことを感じるが、職場に入ってきた貴重な新入社員など若手の定着へ、適切な指導に当たっていきたい。時にジェネレーションギャップも感じながら。個人的には、鳥の良さを感じるようになりつつあるものの、風や月の良さを理解しきるまでにはまだ至ってないか。
●つむじ風 4月12日
 能登半島地震からの復旧・復興に対して、財務省が「集約的なまちづくりやインフラ整備の検討」を提言したとの報道があった。同省の諮問機関である財政制度審議会財政制度分科会の席で説明したようだ▼当日の配布資料を見ると、東日本大震災後の土地区画整理事業により整備した土地について「平均7割程度が利用されている一方、利用が低調な事業も散見される」といった記載もある。東日本大震災の復興が、まるで「失敗から学ぶための教材」のような印象を与えるのではと危惧される▼人口減少などの社会情勢を踏まえ、コスト意識を持った整備を訴える意図もあるのだろうが、「皆さん地元に戻ってくるつもりはないでしょう。ならばフルスペックの復興はお金の無駄ですよ。東日本でもそうだったじゃないですか」とも聞こえる。そうでないと信じたいが▼分科会では、地域の実情や住民の意向に配慮すべきという意見が委員から出たとの報道もある。財政規律の順守はあくまでも行政運営上の手段に過ぎない。なすべきことは「より良い復興」一択だ。
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